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時を遡る男  作者: 秋
7/30

気持ち

学校からの帰り道。


遡田「やっぱり勉強した後に食う肉まんは美味いな」


時田「ピザまんには敵わない」


コンビニで買った肉まんを頬張りながら歩く。


ちなみに買い食いは校則で禁止されている。


時田「お前さ」


遡田「ん?」


時田「香子のこと、どう思ってるんだ?」


遡田「何だよ、急に」


時田「こうゆう話は急にするもんだろ」


遡田「どうもこうもただの」


時田「ただの友達か?それともただの幼馴染か?」


遡田「やけにつっかかるな、何が言いたいんだよ」


時田「分かるだろ、もう高校最後の夏なんだ」


遡田「・・・」


時田「香子がこの三年間で何回告白されたか知ってるか?」


遡田「そんな話一度も・・」


時田「話したらお前は距離を置こうとするだろ」


遡田「・・・」


時田「たしかにあいつの家庭はわけありだ。でもな、そんなもんどうでもいいと思えるくらいの魅力を確かに持ってる。それに周りの奴らも気付いたんだよ」


遡田「・・・」


時田「もう香子にとってお前は必要な存在ではなくなってるんだよ」


遡田「・・・ッ!!」


おれは時田を殴っていた。


遡田「知ったようなことを!!」


時田「いいか!!人の気持ちは一生じゃない!!


言うべきことは言うべきときに言わないと、何の意味も持たない」


遡田「・・・」


時田「頭を冷やしてからよく考えてみろ。


香子の気持ちと、お前自身の気持ちを」


時田が去った後、おれはただ茫然と立ち尽くしていた。


何を考えるわけでもなく、頭を冷やすために。

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