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時を遡る男  作者: 秋
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タイムトラベル

?「まず一つ目の仮説。


『“時間”とは人の意識が存在している“場所”でしかない』


分かりやすくアニメーションに例えましょう。


今あなたの意識が存在しているコマ、それが現在です。


次にあなたの意識が移動するコマ、それが未来です。


あなたの意識は用意されたコマへと次々に移動していく。


このようなことが繰り返し行われることが時間の流れだと考えてください。


ここで次の仮説。


『人が眠るときには意識を次に起きるコマまで飛ばしている』


この仮説で最も重要なことは人が眠っている間には意識が存在していないということです。


つまり眠りながら授業を受けるなんてことは不可能というわけですな。


そこには授業を受けるはずの意識が存在していないのですから。


では最後の仮説。


『人の意識が次に移動するコマを勘違いさせることが可能である』


もし次に移動するコマを遠い過去だと勘違いさせることができたらどうなるでしょうか。


もし次に移動するコマを遥か未来だと勘違いさせることができたらどうなるでしょうか。


もしそんな状態で眠りについたらどうなるでしょうか。


そうです。


以上の仮説が正しければ証明できるのです。


長年の人類の夢であった


『タイムトラベルは可能である』と。


20年、いや30年で私がこの手でタイムトラベルを実現させてみせましょう」






科学者A「はっはっは。今回も笑わせてくれるな、あの変人教授」


科学者B「タイムトラベルときたか、デロリアンでも作る気なのか?」


科学者C「また世界中から馬鹿にされるに決まってる。


プロフェッサー“堂島”はクレイジーだってな」






?「タイムトラベル・・?人類の夢・・?


実現させることだけ目指し、実現させた後のことは考えようともしない。


無責任にも程がある。


それは決して存在させてはならないものだ」






おれと香子と時田の三人で初めて一緒に帰ったあの日。


香子の親父さんである堂島博士が学会で何かの発表をしたらしい。


このときは想像もしてなかった。





―――――その発表が―――――






おれたち三人に何をもたらすのかを。






―――――その発表が―――――






おれたち三人の運命を大きく変えることになることを。






―――――その発表が―――――





おれたち三人の・・・。

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