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「難攻不落の氷姫」と呼ばれる他校の美少女に傘を渡したらなぜか養ってもらうことになった  作者: 星宮 亜玖愛


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第14話 予定よりも君の女装

「ねぇ結姫」


「なんですか?」


 土曜日の夜ご飯を食べ終わった後に話を切り出した。


「2週間後にあるうちの学校の学祭、来る?」


「え?行っていいんですか?」


「もちろん、むしろ来て欲しいというかなんというか…」


「ふふ、じゃあ行かせて頂きますね」


「ほんと!?」


「はい、具体的な日程はいつですか?」


「6月8日、9日かな」


 7日は学内の生徒だけでの学祭になるので結姫のような外部の方が入れるのは8日と9日の2日間だけになる。と、高木が言ってた。


「えっと、そしたら8日は用事があるので9日に行ってもいいですかね?」


「もちろん!むしろ9日の方が嬉しい」


「え?どうしてですか?」


 しまった、最終日に花火があるから浮かれてしまった。


 もし花火がある日に来てくれるからって浮かれてることかバレたら引かれてしまうかもしれない。


「えっと…いや、俺その日フリーだったはずだから…?」


「なんで自分でも分かってないんですか」


 俺があたふたしているところを見て結姫はくすりと笑った。


「ちなみに乃亜くんのクラスは何をやるんですか?」


 ま…まずい、この質問が来ることは大方予想していたがいざ質問されると困る!


 なぜなら俺のクラスは女装メイド喫茶をやるからだ!!(本当になんで!!)


「えっと、メイド喫茶…かな、一応…」


「一応ってどういうことですか?」


「えっと……」


「もしかして女装メイド喫茶ってことですか?」


 すると何故か目をキラキラと輝かせながら結姫は尋ねてきた。


 なんでこんな鋭いんだよ…


「ま、まぁ…」


「乃亜くんも女装するんですか?」


「まぁ、一応」


「じゃあ私2日目もいきます!」


「え?予定あるんじゃ…?」


「そんなもの無理やりこじ開けますよ」


 な、なんでこんな乗り気なんだ?


 俺の女装メイド姿なんか見ても何もいいことないのに……


「へへへ、楽しみですね」


「そうだな…」


 本音を言うと楽しみよりも憂鬱が勝つけどな。


 まぁ結姫が楽しそうにしてるならいいか。


 そんなこんなで結姫にメイドの女装をしてる所を見られることになりましたとさ、めでたしめでたし(めでたくないけどな!?)


♢♢♢


 時は流れ学祭一日目の夜。


 我が家には俺以外の人の姿が4つもあった。


「やー、なんやかんや乃亜の家始めてきたから新鮮だなぁ」


 高木は俺の家を見回しながら言う。


 そんな舐めまわすように見ても面白いもんは何もないぞ。


 どうせタンスの中とか漁ってエロ本はどこだ〜?とかいうんだろ。


「エロ本はどこだ〜?」


 案の定だった。


 こいつ予想通りの行動すぎるだろ…


「琥太朗、乃亜にかぎってそんなものあるわけないでしょ?」


 と、何故か俺の事をよく知っているかのように言う夜宵。


 まぁ《《本は》》たしかに無いな。


 今インターネットが普及してるこのご時世エロ本持ってる高校生の方が少ないだろ。たぶん。


「ふふ、賑やかですね」


 そう言って俺の隣で微笑む結姫。


「そうだな」


 確かに今日はすごく賑やかだ。


 人が来るのは嬉しいことなのだが……


 メンツがあまりにも濃すぎる。


 まだ高木と夜宵だけなら良かったものの…


「もー、こたくん人の家勝手に漁らないの!」


 可愛らしく人の家を(勝手に)漁る高木を叱る胡桃くるみさん。


 ちなみに胡桃さんというのは高木の彼女だ。


 しかも学年でいちばん可愛い。憎いね。


 というか胡桃さんに至ってはほぼ初対面なんだけどな…


 なんでこうなったんだ……


 ——時は3時間前に遡る。


♦︎♦︎♦︎


「なぁ乃亜、そろそろお前の彼女の氷姫見させてくれよ!」


「俺の彼女じゃないし声でかいし1回黙れ」


 今は一日目の学祭が終わって片付けと2日目の準備をしていた。


「まぁまぁ、そう言わずに〜」


「無理、結姫が可哀想」


「お?ゆうひちゃんって言うのか!」


「しまった」


 やってしまった。こんな奴に結姫の名前教えるなんて……一生の不覚。


「ゆうひちゃんとは家近くなの?」


「まぁな、毎日ご飯作ってもらってるくらいだし」


「……え?」


「……あ、」


 やばい、何も考えずに受け答えしてた。


 全てバレてしまうじゃないかー!


「今のは…なんて言うか、妄想?ってやつ」


「え、きも」


 お前だけにはそのセリフ言われたくなかったな。


 しかし苦しい言い訳になったけど例に習ってこいつなら大丈夫だろう。


「ねぇねぇ乃亜くん!今日お泊まり行っていーい?」


「え、やだ」


「えー?なんでー?親友の俺の頼みじゃ〜ん!もしかして何?やましいことでもあるの?ないならいいよねぇ〜?」


「こいつ……」


 とりあえず1発殴っとこっかな?


 そんな物騒なことを考えていると後ろから透き通った声が聞こえた。


「なになに?乃亜の家でお泊まり?やよも行きたーい!」


「いいよー」


「なんでお前が返事してんねん!」


 夜宵まで話に入ってくるとは思ってなかった……。


 まぁこのふたりだけなら正直なことを話して今日のところは一旦引いてもらうか。


 そんな俺の考えも虚しく次の瞬間には打ち砕かれてしまう。


「こたくんお泊まりするなら私も行くー!」


「お、凜那!いいぞー?」


「だからなんでお前が返事するねん!」


 まさかまさかの高木の彼女の胡桃さんも話に入ってきてしまった。


 くそ、これは本当に逃げ切らなければ…


「ねぇ双葉くんの家ってどこにあるの?」


 高木の隣にいた胡桃さんが口を開いた。


「あの〜この話なんだけどさ…」


「藤沢の方」


 またこいつが答えやがって……話が終わったら話を大きくした罰としてジュース1本奢ってもらおう。


「あ、もしかしたらゆーちゃんの家の近くかも」


「ゆーちゃん?」


「私と中学校同じだったすごく可愛い子、夢咲結姫って言うの」


「え……?」


「ん?どしたの乃亜……あ、もしかして?」


 そこで高木も察したのだろう。


 これは……どうすればいいんだ?


「とりあえずちょっと待ってて」


 俺は席を外して結姫に電話をして今の会話のことを話した。


 もちろん胡桃さんのことも。


 すると返事は二つ返事だった。


「みんな…今日泊まりに来ていいよ」


「え!マジ!?」


「やったぁ!」


「さすがっ!」


 そんなこんなで俺たちはお泊まり会を開くことになりましたとさ。めでたしめでたし(果たしてこれはめでたいのか!?)


♦︎♦︎♦︎

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