異と怪
こんにちわ。 今はこんばんわだよ。
こんばんわ。 はい、こんばんわ。
ここはどこ? 君が知っている場所だよ。
私?僕?俺?は誰? 君は君だよ、私でも僕でも俺でもいい。
僕の名前は? 名前はこれから考えたらいいよ。
僕は男?女? 好きな方を選べばいい、性別の選択肢なんていくらでもある。
この子達はだあれ? 君の友達、眠ってしまったから放っておいてあげたら良いよ。
眠たい。 眠ればいい、時が来れば起こしてあげる。
眠りたくない。 眠らなければいい、暇潰し位なら付き合うよ。
帰りたい。 帰ればいい、帰る場所があるのならば。
僕の帰る場所は何処? それは君が決める事だ、口出しはしないよ。
泣きたい。 泣いたらいい、慰めを求められると困るけれど。
笑いたい。 悪いけど、ギャグのセンスには自信が無いんだ。
お腹が減った。 君の友達が持っている鞄の中に、クッキーがあるよ。
美味しい。 良かったね、好きなだけ食べればいい。
ここから出たい。 鳥居の外は異形がいっぱいだけれど、それでいいなら。
ここから出る。 それなら、友達の荷物は全部持って行った方がいいよ。
ここは何処? 鳥居の外だよ。
暗くて何も見えない。 トンネルの中だからね。
明かりは何処? 君が持ってるボストンバックの中。
どのボストンバックの中? 黄色のボストンバックの中。
これは何? 懐中電灯、ランタン、オイル式とLED式が一つずつ、マッチ。
電源ボタンが見つからない。 君のポケットの中のライターを付けてみて。
LED式ランタンが明るすぎる。 電源ボタンをもう一度押せば暗めになるよ。
ぬいぐるみが落ちてる。 ボロボロだね。
ふかふかだから連れて行く。 お好きにどうぞ。
この子の名前を決めて。 何でもいいなら。
好きに決めて。 さざれ。
じゃあ君の名前はいわおと。 何で。
君が代は千代に八千代にさざれ石のいわおとなりて苔の蒸すまで。 国歌か。
連想ゲーム。 いいよ、そんな大層な名前を付けられるに値するかは知らないけど。
いわおとさんこの川は何の川? もっと歩けば分かるよ。
トンネルのせいで下水道みたいで浸かっていていい気がしない。 汚くはないよ。
出口が見える。 良かったね。
あの先には何があるの? 君が行った事の無い場所だよ。
鳥居があるよ。 潜って。
ここは何処? 危ない場所。
あれは何? 異形、名前は知らない。
あれは? 座敷童、この後気を付けて。
どうして? 赤い服を着ていたから。
大きなカラスが飛んでる。 八咫烏、この街の主の使い。
主? この黒曜街の王様、社はもっと奥。
壁から手が伸びてくる。 捕まれない様にして。
障子に目が沢山。 もくもくれん。
犬が死体を咥えてる。 野狗子、食料を集めてる、付いて行って。
足が疲れた。 もう少しで目的地だよ。
生臭い匂いがする。 すぐに慣れるよ。
飲み会に誘われる。 乗っちゃだめだよ。
足場が悪い。 もう少しで僕に会えるよ。
頭がボーッとする。 もう少し。
足が震える。 ほんの少し。
初めましていわおと。 うん、いただきます。
得体の知れない声に従っちゃだめだよ。ねえ※※※。




