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報告書[事案 X‐584 概要及び調査結果報告 CA AD2716SAUS10081644]

作者: 夏ノ魚

事案X‐584 

概要

 北アメリカ連合時間10月05日09時36分にISGⅠより所属不明の無人船6隻が出現。

 内訳は3隻のOHI‐HAC028アケボノ型輸送艦の現地改造型と思しき船、1隻のLSY‐AS064ソーラードルフィン、照合の取れない100メートル級の重コルベット2隻。

 いずれも目立った損傷は認められず、近づいたISGⅠ所属の巡視船に対して何らかのアクションを取ることはなく、停船命令にも従う様子を見せた。ニュートリノスキャンにより生体反応が確認できなかったため巡視船から移乗しての臨検を実施。結果として6隻とも完全に無人であり、生活の痕跡等も一切確認できなかった。

  コフィン内ではクラス1の自動航行システムが起動されており、これによって建造された星系からISGⅠまで辿り着いたと見られる。


調査結果

 所属不明船が出現した当時のISGⅠの発した重力波形は第一開拓者群がワープした際に発生したものと99.8790031%の割合で似通っており、今回の所属不明船はいずれも第一開拓者群の開拓者によって建造されたと考えられる。

 所属不明船のログの解析の結果、建造された星系はいずれも「玉皇星系统52号船坞」とされており、ズレがなければ約3年ほど前に建造されている。統一データベースにはどの船にも記録が一切残っておらず、ソフトウェア自体は軽微なバグを除き、何ら問題がなかったため意図的なデータの削除が為されたと思われる。理由は完全に不明である。

 そしてこれらの情報より、第一開拓者群が到達した恒星系をフーアン星系、第二開拓者群によって建造されたISGⅡThe Knownに続き、3番目のISGとなるためフーアン星系に建造されたISGをISGⅢとする。



備考

 統一データベース上に一切の記録が残っておらず、何らかのトラブルが発生している可能性が非常に高いと思われる。現在までにフーアン星系よりワープしてきた艦船は確認されていないものの、暫くは警戒を厳にすべきであると思われる。ISGⅠ所属の巡視船のみでは対応しきれない可能性もあるため増援を要請する。

 ISGⅠを通れるということはフーアン星系にはISGが存在することは確実であり、GTG用のISGが完成次第、探査用の無人船を送り込むことを提案する。


FTLログ RE AD2716SAUS10081853

 アイクラウスISG管制局の緊急会議の結果、増援として冥王星近傍のステーションより第8043、8047旅団の派遣が決定された。出港はSAUS10091000に予定されている。

 更に海王星のステーションからはナイチンゲール級病院船3隻を中核とする臨時艦隊の出港がSAUS10082300に予定されている。到達はそれぞれSAUS1030とSAUS1103の予定となっている。

 指揮系統は現場に到達次第、そちらの巡視部隊総司令に引き継がれることとなっている。

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