終わりの始まり
「ねぇ、どうして、こんな ゴフッ」
なぜ自分がこんな状況になっているのか理解が出来ない。
「ずっと目障りだったんだよね〜才能がある訳でもないのに私の勇者に近づいちゃってさ。」
顔を蹴られ、腹を踏みにじられる。
「ああぁッ!……痛い、やめて……」
「勇者の幼なじみだかなんだかしらないけど色目使いやがって。あんたと勇者じゃ釣り合ってないの。この神の恩恵を受けた私が、私こそが相応しいの。分かる?」
メキメキと、内蔵を押し潰していく。
「あがァァァッッ!?」
「ふん、後は好きにしていいけど生かしちゃダメよ?そこの生贄の崖に放っておいてね。じゃ。」
女は街の方へさり、男達が私に手を伸ばしていく。
「こんな上物滅多に拝めねぇぜ…へへへ」
「薬もバンバン使ってどれくらい生きていれるか試そうぜ。ひゃひゃひゃひゃ!」
「じゃ、腕と脚切り落としとくね。ほいっと。」
「イギャァガゥゥッ!?」
「はははははっ!人間が出しちゃいけない声出してるよすげー」
「薬で死んで欲しいから回復魔法はかけとこうぜ。」
「そうだった。すまんすまん。」
「いやー楽しかったな!特にあの悶えすぎて背骨折れたの!ちょー面白かったな!」
「いつか犯そうって思ってたから助かったね。」
「んじゃ、とっととそれ捨てようぜ。」
「えーい!」
勢いよく蹴られ、体がバウンドしながら転がり、崖へ落ちていく。
なんでまだ意識あるんだろ…
なんでこうなったんだろ…
みんなも同じ目に
世界も同じように
死ねばいいのに
地面に着き、意識はようやく消える。