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バグ#04 義妹vs幼馴染



「「いってきまーす」」



「はーい、気を付けていってらっしゃーい」


 朝食を終え、学校へ行く準備も出来たので、おふくろに見送られて愛鈴紗と二人で家を出る。


 いつもは一人で行くはずの愛鈴紗が何故か付いてきている…俺が一緒に行こうって誘っても頑なに「お兄ぃと一緒なんてヤだよ」とか言って断られてたのに。

 やはりこのゼロ補正が優秀なのか…三割増しの影響はデカい、がしかし!親父似というのがいただけない。

 まぁ父子だから似てて当然とも言えるが、何か納得がいかない…昔の親父はイケメンだったって証拠みたいで。


 けどこうして愛鈴紗と一緒に登校出来るようになったからいいか、もしかしたらすぐ戻るかもしれないし、こうなってる内に楽しもうっ。


 と、玄関を出てすぐそこの門まで行くと…門柱の前に待ち構えてる娘が。


「遅いっ、やっと来…た………え?」



「おっす、璃空」

「…おはようございます、璃空先輩」



 コイツの名前は三條璃空さんじょうりく、昔っから家が隣の所謂幼馴染ってやつだ。

 高校も一緒になったからこうして毎日迎えに来てくれている。

 まぁ腐れ縁とも言えなくはないが…コイツの態度も愛鈴紗同様俺には中々キツい当たりをする。

 しかも俺限定でクラス内では人当たりが良くかなり人気があるんだよなぁ…実際黙ってると可愛い系の美少女だと俺でも思うし。

 そんな璃空でもやっぱりゼロの容姿だと零二とはすぐ分からなかったらしい。


「ちょっ、えっ?誰っ?」


「やっぱパッと見じゃ分からんよなぁ。けど愛鈴紗みたいに叫ばなかっただけ良しとしよう」


「い、家の中じゃなかったらわたしも叫んでないっ!」


 それもそうか、家の中に見たことない人いたら不審者感バリバリだよな…璃空の反応が普通ってことか。


「…愛鈴紗と一緒ってことは……零二…なの?」


「そうそう俺俺。名前は空閑零二、公立一ヶ嶺高「お兄ぃしつこい」………えぇー…………」


「中身は零二みたいね…。どうなってるの?」


「いや、それが朝起きたらこうなってたんだよ。俺にもわけ分からん」


「あっそ。まぁいいや、んじゃ学校行くよっ」

 

「…璃空先輩、明日からもう迎えに来なくていいです」


「…は?なんで?」


「わたしがお兄ぃと行くので」


 え、本当ですか愛鈴紗さん…ヤバいお兄ちゃん泣いちゃいそうです、嬉しすぎて!


「…お兄ぃ、その顔キモい」


「ええぇぇええ………」


「ちょっと、今までずっとこの幼馴染のワ・タ・シが一緒だったんだからねっ。少ぉしイケメンになったからってコロッと態度変えるのはどうなんですかねぇ?愛鈴紗ちゃーん?」


「…っ!?」


 おいおい、なにもこんな所でそんな険悪にならなくても…さっきからチラチラ見えてるメーターがこんなんなってますけど。



 [愛鈴紗]

 喜:■■■□□□□□□□

 怒:■■■■■■□□□□

 哀:□□□□□□□□□□

 楽:■■■■□□□□□□ 

 恥:■■■□□□□□□□

 驚:■■□□□□□□□□



 [璃空]

 喜:■■■■□□□□□□

 怒:■■■■■■□□□□

 哀:■□□□□□□□□□

 楽:■■■■□□□□□□ 

 恥:■■□□□□□□□□

 驚:■■■■■□□□□□



 まぁ、こんなメーター見なくても二人の顔見りゃ一目瞭然なんですが。


「二人とも、そんな怖い顔しなさんな。折角の可愛い顔が台無しだぞ?」



「「なっ!?」」



「…?なんでそんな驚く……」


 え、こんな軽く言っただけで喜恥驚メーター上がっちゃうんですか?二人共……。

 と、とりあえず怒メーターは下がったみたいなんで結果オーライってことで…。


「ま、まぁいいや。ほら、学校行こうぜ二人とも」



「「…お兄ぃのくせに……」「…零二のくせに……」」



 フッ…そんなこと言っても今の俺には効かないぜっ、なんせバレバレだからなっ!





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