表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/35

バグ#30 ボランティア活動にて



 約束の週末土曜日、学校近くにある河川敷へとやってきました、ゴミ拾いに。

 ボランティア活動ってことなんだけど、昔からの生徒会の月一恒例行事らしく、七彩先輩達もそれに漏れず行っているとのこと。

 そして今期の生徒会での有志参加者は…過去最高記録を常々打ち出しているそうな。

 それだけあの二人…七彩先輩と八潮先輩の人気が凄いということなんだろうな、と。

 そして今日は…当然というか必然というか、その記録を塗り替えているわけで。

 河川敷に着いたら、何十人…いや、ヘタしたら百人超えてるんじゃないかと思うくらいの人だかりが出来てるんですが。

 この人数でゴミ拾いとか、ソッコーで終わるんじゃないの?ここの河川敷、そこそこ広くはあるけど範囲としてはどこまでなんだろうか?


「この橋から次の橋までの間よ」


 と、七彩先輩が俺の所までやって来て教えてくれた…その七彩先輩の後ろから、ひょこっと顔を出す睦月先輩。

 相変わらずの不動表情…なんか不動明王に似てる、じゃなくて、その仕草と表情が全く以て合っていないとは思うんですが──



 [静音]

 喜:■■■■■■■■■■

 怒:□□□□□□□□□□

 哀:□□□□□□□□□□

 楽:■■■■■■■■■■ 

 恥:■■■□□□□□□□

 驚:■■□□□□□□□□



 ──既にMAX状態でして。

 あーもー!俺にしか分からないこの可愛さっ!ホントカワイイなっ、もうこんちくしょーっ!


「おはようごさいます、七彩先輩。それに…睦月先輩」


「おはよう、空閑君。それに皆も…今日はありがとうね」



「「「おはようございます、先輩方」」」



「………(フリフリっ」


 無口も変わらず、手だけフリフリしてご挨拶。

 他の人なら挨拶くらい普通にしてくださいと言いたいところなんだろうけど、ここにいる皆は睦月先輩の事を知ってる人ばかりだから、これがいつも通りである。

 で、俺と一緒に来た愛鈴紗と璃空、そしていつの間にか合流してた(本当にいつ合流したのか分からなかった)仁科さんも居たりするわけで。

 最近…というか俺がこうなってからの固定メンバーになりつつある、というかもうそうなってるのか…くっ、これが親父の力を借りてとか不本意極まりないんだが、どうしようもないので黙って受け入れるしかなく…。

 いや、中の本人は何一つ不満はありませんけれども。

 あ、いや、一つだけ…仁科さん……。

 余談だが、俺がこうなってから…一度も『ファナテクシア』はやってません。

 が、仁科さんはおふくろと遊んでいる模様…自分の親と同級生が一緒のゲームで遊んでるってどうなの?と思わなくもない…。


「おっ、やっほーっ!みんなお揃いでっ」


「あら、那津波も来たの」


「ん?来ちゃダメだった?」


「いえ、そんな事はないわよ。こうして三人でなんて久しぶりよね」


「そうだねぇ。大体静音がいないんだよねー、こういう行事には」


「…………」


「まっ、まぁ!ほらっ、睦月先輩はこういうの苦手でしょうしっ、ねっ?睦月先輩っ」


「………(コクっ……」


 あっぶな!八潮先輩っ、不用心に睦月先輩の哀メーター上げないでくださいっ!本当は睦月先輩だって行事に出たいんでしょうけど、自分を受け入れてくれる人が少ないんだから敬遠するのも仕方が無いでしょうっ?それくらい幼馴染なんだから分かってますよねっ。


「あははっ、ちゃんと分かってるから大丈夫だってー。静音のせいになんてこれっぽっちもしてないんだから、ねっ」


「…………」


 ホッ…どうやら大丈夫らしい……まったくもう、睦月先輩を相手にしてイジるのは程々にしといてくださいねっ!代わりに俺ならいくらイジってもいいですから、睦月先輩の哀メーター上げるくらいならいくらでも人身御供になりますともっ!


「さ、それじゃそろそろ時間だから始めましょうか。静音は…」


 と、七彩先輩が睦月先輩に何か言おうとする前に、俺の方へテトテト寄って来ていつもの様に手を…。

 うん、まぁ、当然嬉しいんですけどね、流石に手を繋ぎながらゴミ拾いは無理があるんじゃないかなぁ…と思うわけですよ、はい。


「睦月先輩っ!手繋ぎながらゴミ拾いなんて出来ないんですから離してくださいっ!」


「睦月先輩…何しに来たか分かってます?」


「まさか私の旦那さまに会いに来ただけとかいいませんよね?ねっ?」


「…………ぅ…………」


「……??今のはまさか……っ!」


 微かに聞こえた今のは…睦月先輩の声!そっか、俺の今までの幻聴っぽいやつって、睦月先輩が喋ろうとしてた時の声だったんだ!よしっ、カモン!今度は聞き逃しませんからその声プリーズ!


「……………………」


「え…終わ、り……だと………」


「言いたい事が無いならその手、離してくださいねっ」


「………………………」


 あぁ…睦月先輩の手が……。

 けど、本人も流石に分かってるのか、哀メーターが上ったのは微々たるものだった…そりゃやっぱり手を繋ぎながらは…無理すれば出来るでしょうけど、まぁどう見ても無理がありますからねぇ。

 とりあえず、睦月先輩の側には居るようにしますから、それで頑張りましょう!ゴミ拾いっ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ