1章 第3話 「見た目だけでは判断してはいけない」
この娘はあまりにも美しすぎるほどだった。
これはもしや運命の人では…いや待てこういうタイプ人を騙さないタイプだ絶対にそうだ、この白いナースの服装に白いタイツ…丸目に清潔感のある見た目のせいなのだからか。
「いらっしゃい、お客様!、わー!?大変手から血が大量に出ています。」
だがこういうちょっとしたことでも心配性になる…拓巳にとっては少々苦手なタイプの一種だ、それはその真面目すぎるというより嘘をつかない人、疑わなさそうな見た目、常に笑顔で逆に何かありそうでなさそうで怖い…
「おうちょっと色々噛まれてしまってな、でもこのくらいのかすり傷だ、なにも心配ない」
「駄目です、傷口を放置したら死んでしまうかもしれないですよ、なので放っておけません、なので今からあなたを保健室に連れて行きます。」
白い少女は拓巳の手を温かく傷口を抑えるかのようにつないだ。
それも守られたかのようにそう感じた、まさに女神のようなぬくもりをそのような
「おい何もそこまで噛じられた手を繋ぐ必要はないってば、というか汚したらあんたのその手を台無しになるぞ・・・ナースなんだから汚したらあかんって」
「でもよかったじゃないか」
「ーー?」
「偶然にもここで治療専門に行う人がいたから、これで間違いなく大丈夫だと思うよ」
「ええまあ、アスリーが言うならそこは任せるけど」
「けど?」
「いやぁなんでもねぇ、じゃあとりあえずお願いしていいか?ここを俺の血で汚すとなんか雰囲気が悪くなるからよろしく頼む」
「はい、喜んでお受けします」
こうして無事に拓巳は白い少女によって毒消しの魔法、呪いの魔法、その他傷口を止めるなどの色々やってもらい、手当は終わったのだが。
この緑色のうさぎについて何か話があるようだ…。
「よしこれで大丈夫!私の手当ですべてのステータスダウンのものは消えたはずです」
すっ、すげぇ…もう嘘のような感じで治った…現実だとまだありえへんだろ…
拓巳は腕を試しに動かしていた。
「おうまるで嘘のように痛みは消えた感じでスッキリだ」
「傷口を治ったのは良いけど、次からあのアンデットラビットには二度と触っちゃ駄目よ、あれは毒効果が割と高めだから」
えっ!あれアンデット種!なのかよ!
あの可愛げのあるうさぎがゾンビの仲間だと思えねぇほど隠しきれなかったのだ。
「わりぃ、あれは要するにゾンビうさぎというところか…てかよくも…あいつよくも俺を怒らせやがって…」
「怒りたい気持ちはとてもわかりますが、いろいろいる種族の中でもかなり危険な方だと思うので近づかないほうが一番いい思いますよ」
「とにかくアブねぇやつだとわかったけど、たくゾンビがなんがとこんな危険なやつほっとけるわけねぇよ…毒持ちだろそいつら」
俺は噛まれたとき、毒の感じはあるのは覚えている、それもスズメバチに刺された以上に痛かった。
だが気になるのはなぜ昼間で太陽が出てるとき道の真中でしかも家の中に発生したのかいくら人様の家とはいえこれは大問題だ…
「アンデット種がここから宝石の効果によって消えたかと思っていましたが」
「えぇ、どうも治療の宝石が少なくなっているような気がしまして、それも補充をいくらしてもその翌日に一部の宝石が消えてたりしてるんだよね…」
「アンデット種あぶねぇやつだとわかるけど、宝石とかそういうのとかは苦手っぽいから自ら触ろうと思えねぇ、太陽の光とかの可能性があるがまずゾンビうさぎも少々本気とかではなかったぽいしな」
思い返すと、確かにあのときのゾンビうさぎは体が鈍っている所々見られた、簡単に捕まえれたのと自ら攻撃などしないとすれば太陽の光で弱っていた可能性は高いだろう…
「でも太陽で浴びても燃えないというのは事実ですから、一刻も早くアスリー様のおじ様にすぐにお伝えしなくてはならないのですが」
「あいにくまだ不在だからねぇ、いつ戻ってくるんだろう」
「そういえば少し話が変わるがアスリーが言っているそのおじさんって一体何者なんだ?それに俺の顔が似ているとアスリーとかは言ったのだが、それにてめぇにはなぜか言わないのはどういうことなんだろ?」
「確かにおじ様と顔があまりにも似ていたので最初のチラッでそうだと思いましたが、私は元から匂いに敏感ですぐに別の方だとわかったので言いませんでした。」
「まるで瓜二つのような感じだったから、私は最初はおじさんだと思っていただよね、それでおじさんは現在ラピュル帝国の騎士、5番目の最上のクラス騎士で、この国もともと戦争は行わない嫌う性質が強く、他の国とか違ってトップクラスの平和であるため騎士としての活動で守る立場しては活躍はなかったの」
「ーー」
「最上位の騎士だったということもあってお金は議員さんよりも儲けているという噂があるようで実際とは異なるのだが、騎士としての仕事をしてるのはほんの月に1日か2日くらい、ほとんどがこの家を管理してたりとかなどね、性格はと言うととても優しくていいのだがお調子者でたまーに本当に男子のクラスみたいに道具を使ってふざけたり、以前にはズボンのチャックを開けて私に芸だと振り回して叩き潰してもまだやり続けるほどの呆れる人でね」
ーおいおいこいつズボンのチャックってマジでいかれてるなそのジジイ、顔が似ていると言うからまるでキャラを崩壊した俺見てぇじゃんかよ…何純粋なプレシャス女子になんてこの世で女子に一番見せてはいけないものを堂々と見せてるんだ…
拓巳はもうろうと吐きそうな顔をして、座高も自然に妙に高くなっていた。
「それで…そのおじさんの名前というのは?どこの国に行ってもあるだろ。」
「それが案外、私も実は知らないの?」
思わず、拓巳は「はぁ?」と変に気難しい顔をしたのだ。
普通に名前を明かさないとは秘密主義もさえ絶対に無理なことだ。
「私も自己紹介をするときにもそれだけは教えてくれませんでした」
「なんでだ?普通脳天気の野郎はちゃちゃっと名乗るはずだが、普通」
「あの人意外と隠してることが多いの…きっとどうでもいいところにはざっくりと適当に教えるがどうも何か私でも言えないことがあるのよね、なんでかね」
「男だからな…まあそりゃあ異性に言えねぇこととかもあるはずだ、俺だったらどうしていたのか」
「それは私もわからないわ、拓巳に合う前からここに戻ってきてないから」
「俺に会う前から?もうどのくらいなんだ?」
「3年近くもこの家、もしくはこの国から消してるかのように表さなくなっているんです、一応冒険家ギルドとかにも捜索願をするというクエストを要望したんですが、それもまだ見つからない」
「信じがたいがひょっとしたら、何かの組織に捕まっている可能性もゼロではない」
「そうかもね、あんなに長く外出するなどそれに私に何も言わずですから、それであなたも探している人がいるとか言っていたよね?その女の子も」
これは想定よりもピンチだ、どこの世界も闇という存在はするのだがこの世界の闇は俺の住む闇よりも危険だ、それも身の回りに死と隣り合わせにあるんだ。
拓巳は思わず立ち上がって、白い少女は心配そうな顔で見上げていた。
「ああ…このアンデット種の問題を聞いた感じだと時間の問題だ、一刻も早くあいつを救わなくてはならない。」
拓巳はなんかと浮かねぇ顔をして下を向いた。
「運が良ければどこかの街にひろってもらったりで良いのだが…どうなのかな?あいつ自身料理とか家事スキルとかまともにできねぇからサバイバルをしてるのもどうかだな」
実際に愛菜は声がバカでかく運動神経は学校でも男子よりも抜群に高く、男子よりも男気がありながらも女子としては割と美しい姿でもある。その分料理とか裁縫、勉強成績はなどはよくはなかった。
召喚される前のことを思い出していた。
「ーーー」
拓巳はまた何か思い出した、それはとてもこれから重要なることを
白髪女を
「そうだ白い女、聞くのを忘れていたがあんた名前は?」
「私はアリソン、所属はアスリー様のおじさまのメイドとしてですが、実際のお仕事は怪我した他のメイドや雇い主様などの看病などをしております、それであなたの名前は拓巳さんで良いんですよね?よろしくおねがいします」
「よろしくだアリソ・・・んじゃなくアリソン殿」
そしたらなぜかアリソンは笑っていた。
それもあはははははとどうして急に笑っているのかわからねぇ、怪我を治してもらって感謝するのが何が悪いのか意味わかんねぇよ!ああもう俺はただそれだけなのに!
「おい何がそんなに呼び名で呼ぶのがおかしいんだ!」
「ごめんなさい、ついおおげさなことを言っていたのでつい笑ってしまいまして」
「お前も大概ある程度の男子の事柄を知っているんだな、ある意味」
「ん?男子の事柄ですか?それは何でしょうか?」
「もっぱら今の知らねぇほうがよっぽどいいぜ、本当に何されるかわかんねぇ世の中だとよ」
アリソンは男子の事柄を知りそうにして「はぁ?」とどうして教えてくれないんだろうと顔をしていた。
そんでアスリーにぷりぷりと頬膨らんで怒られることになる。
「もぉう拓巳ったらおじさんほどではないがそれでも禁句よ」
「あっ、はい」
なんか謝ってしまった…それは下だともうまるわかりだとバレバレのアスリーも相当だ、この世界の男子も下ばっかかよ…
すると後ろのドアにノック音がなって「失礼する」と男の声の誰かが入室をしてきた。
後ろを向くと抱っこされ気を失っている人が1人、そして持ち上げて立っているもう一人は右目に眼帯をはめていたのだ。
「アリソン殿」
「あら!この状態どうしたの!?」
いかにもふたりともまるで戦争で怪我をしたかのように酷い状態に中二病っぽい人も限界を迎えていたのだ。
「わりぃ…こいつの治療をまた頼む」
また?…やっぱ訓練とかそれで怪我をするほどアブねぇのか…?
中二病っぽい人物は気絶する人をベッドで寝かせておいた…