序章 第4話 「一度でも失言したら二度は戻らない」
俺らがこのトンネルに入ってから勘で2時間ちょっとはたつ、流石に疲れたため乾いた床で座り休憩をした。
寒気は愛菜の面倒ですっかりと感じなくなったから解決はしたのだが・・・
「長すぎる!なんなんだこのクソトンネルの異様の長さは!」
「おいおい、しばらく運動したら熱く燃える男に変わったというやつか!」
「ちげぇよ!お前もこのトンネルの距離の異様に気づかないのか!」
「ああそういえば、だいぶ歩いたわね・・・もしかしてお腹空いてイライラしてきたのか」
「もう俺は我慢の限界だ・・・あんな危険な馬鹿げたデートごときに付き会わずに帰ればよかった…そもそも俺は最初から根っこからどうでもよくさっさと終わりてぇんだ」
「なんだよ!お前が感謝して好きだというのに…なんだよなんだよ、拓巳のバカ!バカという方が馬鹿なのよ!私のことどうせ嫌いなんだ…幼なじみにそう言われて今までで今一番矢に刺された感じで放心したいくらい人の愛情など何も知らない!もうほっといて」
「おいコラ走るな」
愛菜は駆け足で泣きながらと俊足に拓巳から奥にへと立ち去ってしまった。
くそっぉ!何が悪いんだ!あんなあぶねぇところになんであのときに止めなかったんだ。
本当はあいつのことは嫌いでもねぇ…ただこのトンネル自体に危機感をあっただけだ。
だがその前にやつのあとを追わなければ!んん待て?リュック…
「仕方ねぇ…お詫びに持ってちゃんと謝るか…」
見た感じは山登りで使う薄ピンク色のリュックで膨らんでいる様子もなかった。
右手で背の部分を持つと…なんとも片手で気合を入れないといけないくらい重かった
「見た目の割には重いな!中身は何が入っているんだ」
気になるが人のバックの中身を弄ってはならない、ともかく重いものの正体が大体は予測はつくのだがが…
「よいしょっと…これでよくもあんな山奥まで行くとは…さすが運動部だ」
体力があいつよりも見劣る情けさを見せないように謝らくちゃならねぇ、ここは【やるときはやる男】だという場面をけじめを付けて見せなければならん。
自分と愛菜の2つのリュックをせよって右手にライトを前に照らした構えで準備は整え前に進んでいく。
しばらく歩いて…疲れた。
ちょっと休憩するか…
「あいつどこまで距離をおいたんだ…確かに言い過ぎた俺が言うのも無責任なことはできないけど」
ぴちゃーん
「!?」
あれからしばらく歩いたら少し気づいたことがあった。
それは温度だ。
さっきまでとは違ってトンネル特有の肌寒さなどが和らぎ、氷も張っていたのが水たまりになっていたなどに出口が近いと薄々思っている。
だが所詮この先はどんな光景が待っているのかまでわからない、どうせおそらく廃道の続きだと思うし。
「もう少しだな」
奥はまだ真っ暗だが確実に出口は近いと証明した、すでに勘だと今の時間帯だと夕方である。
「ここを抜け出しさっさと謝罪をして終わりにするか」
歩いて歩いて、やっと出口の光が見えてきた。
そして彼は息を切らす駆け抜けるようにと走り出し、そしてようやく光の先には
ま…まぶしっ…め、めがぁ・・
強烈な光で見ることができない。
目がくらむ…なんだこれ体が勝手に動いて目ん玉が腫れる…
「…おじさん?」
そしたらいつも間に気絶をしたあとのように目を覚めた。
「ふぁ…!」
俺は一体何を…
目が見えた光景はまるでゲームに出てくるファンタジー系の中世なる建物、馬車が堂々と動いている姿…
さっきまでのトンネルはまさか後ろに…振り向いても街の中で立派な鉄の騎士が歩いている…これってもしや…
「おじさん…さっきからどうしたんですか?何か変なものでも見たんですか?」
「はい!?」
右に振り向いたら銀髪の清潔感で何かと特別感が感じる小さい少女であった、小学生っぽい見た目だ。
それもまず俺に声をかけているが、
「わ、わりぃ…俺ちょっと夢を見ているようで」
「…どういうこと?ほら、帰らなくていいの?」
「はぁ?どこにだ?」
なんか互いに俺と銀髪の少女は何かを勘違いをしているようだ。
俺はここにいる時点でまずあの少女の服装の豪華さが疑った…それはまさかのまさかの
「本当に異世界と言うやつなのかここ!?」
高岡 拓巳は異世界に召喚されてしまったことに気づく。