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変態と銀狼 1

隠されていた人物の一人

「やっぱり僕らの順位、結構上がってるみたいだね」


 放課後。

 廊下に張り出されていた学内ランキング戦のランキング表を見ながら、アレンがそう言った。


「いまは……八位か。総チーム数が二十三だから、確かにかなり上の方だな」

「ランキング戦はまだ始まったばかりだ。最初の方は皆評価も少ないだろうから、順位の変動は激しいぞ」


 エレカの言う通り、まだしばらくは順位の変動が激しい日々が続くだろう。

 そもそもこのランキング戦は、通常の授業と並行して一年間行われる。

 いまの時点で焦ったところで何も起きないのは明白だ。


「……さてと、今日はどうするか」


 俺が周りを見回していると、


「――よし、お前ら! 今日は気張っていくぞ!」

「「おお!」」


 教室の前で円陣を組むエリックのパーティの姿があった。

 近付いて話し掛けてみる。


「よう、そんな気合入れてどうしたんだ?」

「セツヤか。いやな、今日この後訓練場で"銀狼"のパーティと勝負してくるんだ」

「"銀狼"?」


 初めて聞く単語だ。

 通り名か何かか?


「銀狼っつーのは、俺たちと同学年にいる"リーブマル・フロットレンス"の異名みたいなもんだ。女性と見間違えるくらいの綺麗な長い銀髪と誰も寄せ付けないような孤高のオーラをまとってることからそう呼ばれてる。確かお前やエレカちゃんと同じ入試優秀者のはずだぜ」

「リーブマル・フロットレンス……」


 同じ入試優秀者。

 つまり、トリスたち以外のまだ不明な他の入試優秀者のうちの一人、ということになるな。


「ほう、フロットレンス家の子息か。完璧主義者ゆえに他人とつるむことを好まない性格だと聞いていたが、パーティを組んでいるのか」

「エレカ、知り合いなのか?」

「いや、知り合いというほどではないが……恐らく向こうも私の存在は知っているだろう」


 まあお互い入試優秀者だしな。

 俺がそういうのに疎いだけで、相手方は色々と調べているかもしれない。


「それなら、僕らもエリックたちと一緒に訓練場に行かないかい?」


 と、アレンがそんな提案をしてきた。


「どうやらそのパーティ、僕たちよりも上の順位にいるようだし」

「へぇ、そうなのか」


 それなりの実力者ということか。


「そうだねー。イワユル敵情視察ってやつ?」

「私も、これから戦うかも知れない人たちのことは知っておきたいかも……」


 アレンだけでなく、ネロやジェシカも同意見のようだ。


「どうする? エレカ」


 俺はエレカに訊いた。

 とは言え彼女の答えなどもう決まりきっているが――


「――無論。同行させてもらおう」

「オッケー、俺らは構わないぜ。じゃ、行こうか」


 エリックも快く了承してくれた。

 こうして俺たちは訓練場へと足を向けるのだった。

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