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閑話  ちょこっと授業①

授業風景の一部を切り取ってます

「今日は、水系魔術の派生を少し教えようと思います」


 授業の開始前、この時間の担当である水系魔術教官のクオリッサがそんなことを言った。


「"水"という属性は、様々な派生先を持ちます」


 言いながら、教室前方の教壇で魔術の発動を始める。


「まずは……通常の冷たい水から熱いお湯への派生……」


 クオリッサの目の前には、それほど深くない小さな皿が置いてある。

 その皿の上に、魔法陣が描かれる。


 次第その魔法陣から"沸騰したお湯"が流れ出し、目の前の小皿へと注がれた。


「……"魔術の派生"というのはほぼ全ての属性魔術に存在し、基本的には他の属性と組み合わせることで派生につながります。しかしその実態は様々で、且つ自由なのです」


 クオリッサは身振り手振りを使って説明していく。


「派生は、魔術発動の上で最も重要な"イメージ"さえ鮮明にできればその派生先は無限に広がります。例えば今見せた"水からお湯への派生"は、水の属性と炎の属性を組み合わせたものになり、"イメージ"もそれらを踏まえより鮮明なものが要求されます」


 とりあえず俺もやってみよう。

 思い立ち、開いた資料に目を落とした。


 そこに記されているのは先ほどクオリッサがやってみせた水と炎の組み合わせ、そして水と雷の組み合わせ、水と風の組み合わせだ。


 俺は早速水と炎の組み合わせを試してみる。

 これはすんなりと成功した。

 しかし資料を読み進めると、新たなことが書いてある。


 それは、"水と炎、どちらか一方のイメージをより強く持つことで魔術はさらに派生する"ということだ。

 どういうことか。とりあえず水の方のイメージを強くしてみた。


 すると、ぬるま湯程度の水が発生した。

 次に、炎の方のイメージを強くしてみる。

 すると今度は、"燃え盛る水"が出来上がった。

 これをこのまま投げつけても十分な攻撃力になりそうだ。


 それから他の組み合わせも試してみて。

 水と雷は水を纏った電流になったり、水と風は鋭く切り裂くような水しぶきへと派生した。


「――では、今日一番大事な派生を教えたいと思います」


 クオリッサが言った。


「教えるのは、水系魔術を属性ごと派生させた"氷系魔術"です」


 聞けば、この属性魔術は相当な高位魔術で、完璧に使いこなせる者は多くないという。

 水系魔術で発生する液体の温度を極限まで下げることで、それが氷結化し、氷系魔術となるのだそう。


「――イメージするのは、"極限まで冷えた水"です。ここで注意しなくてはならないのが、氷そのものをイメージしないことです。魔術の発動時はあくまでも水属性でありそこから派生して氷属性になるので、最初のイメージは水でなければなりません」


 何だか、聞いているだけでも結構難しそうだ。

 ちょっと隠れて練習する必要があるかもしれないな。

 ――と、


 カーン、カーン、カーン


 ここで授業の終了を告げる鐘の音が教室に響き渡った。


「あら……どうやら今日はここまでのようですね。では次回はこの続きから」

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