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コブシ
白く開いたコブシの花を見あげていると、春の訪れを感じる。まるで木全体が真っ白に染まったかのようでこの季節の深く透明な水浅黄色の空によく映える。
「なんでコブシって言うのだろうね」と新月のお月さんに聞くと
「さぁ?」と首を傾げるばかりだった。
秋になって同じ場所を通ると突然頭を小突かれた。誰だろうと思って見回すと涼しい顔をしてお月さんが空を闊歩していた。
この野郎ってむくれると、下だよ下と地面を指すので、よく見たら、握りこぶしのような実が落ちていた。
白く開いたコブシの花を見あげていると、春の訪れを感じる。まるで木全体が真っ白に染まったかのようでこの季節の深く透明な水浅黄色の空によく映える。
「なんでコブシって言うのだろうね」と新月のお月さんに聞くと
「さぁ?」と首を傾げるばかりだった。
秋になって同じ場所を通ると突然頭を小突かれた。誰だろうと思って見回すと涼しい顔をしてお月さんが空を闊歩していた。
この野郎ってむくれると、下だよ下と地面を指すので、よく見たら、握りこぶしのような実が落ちていた。
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