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東方現葉幻詩  作者: 風三租
第四部 セールスお断り
39/44

繁文縟礼、動きにくいぞ。


 結局、木葉組という組織が良いんだか悪いんだかよくわからないまま出発。建物から出る時に吉田が二人いたような気がするんだけどなんなの? 出口と外で二回挨拶された。その理由を考える気力はなく、ヤマメと共に街を出る。心を無にして二日三日四日五日、後少しの所で十回目の夜が来てしまったので、野宿することにした。

 そして私は、考えるのをやめた。


(終)




・・・・・・・・・・・




★ 秋姉妹的序盤に予告


「なによこれ」

「考えるのをやめちゃったね」

「終わりだってよ! これじゃあ『かんししすてむ』が働かないじゃない!」

「歴史が変わる!」

「妹よ、そしたらどうなるというの」

「幻想郷の人口が……!」

「変わらないと思うわ」

「うん」

「だって誰も勧誘できていないじゃない」

「そうだね」

「これからかしらね」

「うーん」

「まあ、いっか」

「そしてお姉ちゃんは、考えるのをやめた」




・・・・・・・・・・・




 変な夢を見てしまった!

 懐かしき秋姉妹が夢の中で会話をしていた。これって神のお告げなのかな。幻想郷への勧誘をことごとく失敗している私に、神はお怒りになったのだ。向こうには向こうの事情があったんだから許してよ。

 外はほんの少しだけ明るい。お日様の橙色はまだ感じられなく、多分まだ午前四時頃だろう。夢のお告げのお陰で眠気はすっかり飛んでしまい、後は隣にいるヤマメが起きるのを待つのみ。起こそう。


「ね——」

「起きてます」


 分かりました。

 この大自然の中では、寝ている時間が長い程危険である。このヤマメはそういったものを理解しているのだ。都会暮らしの私とは違った感性を持っている。


「もうすぐ日が出るだろうし、ご飯食べたら行こうか」


 そう言ってヤマメは足下に生えている草をむしり取り、口に運ぶ。


「ええー」


 都会派の私とは違う感性なんだ。驚いてはダメだ。ヤマメが傷ついちゃう。

 私はそちらを見ないようにして、都から持って来た保存食を包みから取り出す。出発するときは大きかった包みが、今ので空に。


「食わないよ!?」


 草食になったヤマメが自ら主食を放棄する。騒いでいるけど見ちゃいけません。何をされるか分からないんだから。


「食えよ!!」


 放棄した主食を、あろうことか私に投げつけてきた。青臭い空気が通り過ぎ、草は落ちて地面の雑草と同化する。食べ物を粗末にしてはいけません。元から地面にあるものだから三秒ルールも存在しない。


「ヤマメ、ちゃんと拾って食べなよ」

「だから食べないよ!!」


 一人で勝手にボケて勝手につっこんでる。変な人ー。


「私が草を食べると思った!? 今までちゃんとしたもの食べてたじゃないか!」


 ボケの解説までし始めてしまった。もう終わりだあ。


「たまにはこっちから仕掛けてみようと思っただけだぞ! 食料が少なくなったからって草食に切り替えたんじゃないぞ! 大体そこらに生えてる草なんて苦」




・・・・・・・・・・・




 長い時間。人の世代が何代も変わるような時間を乗り越えて、私は故郷に帰って来た。

 地形はあの頃とは全然違う。だけどもっと前の「あの頃」と、全く同じ。妖怪の山があって、そこから流れる川は湖を作る。それ以外は大きな森で、木々は生存競争をとっくに終えて薄暗い森を形成している。あれを少し開拓すれば幻想郷、人が不自由なく住めるくらいに開拓すれば私の町の完成だ。

 三つある私の居場所。水と過ごしたこの場所、生まれ育ったこの場所、幻想の存在としてあるべきこの場所。最終的に私はどこにいればいいのだろう。


「ほらシャキッとしなよシャキッと。久しぶりの故郷だろう」


 妖怪の山の手前、ボーッと高尚な思考の海を背泳ぎで進む上品な私を、ヤマメは人食いザメのごとくぶち壊してくれた。先のことなんて今考えてたってどうしようもない。ここは帰郷の喜びを全身で表現する場面なのだ。


「うぉあああああああああああ!! 故郷だ! 故郷だ! 故郷わーーーーーーーーい!」


 両手をあげ、大声を出して体の毒を絞り出す。ここ最近溜まりっぱなしだった毒をたっぷり放出できる。安全なここだから可能な芸当。


「(こきょうわーーーーーい)」


 山は目の前にしかないのに、どこからともなく山彦が帰ってくる。安らぐねぇ。


「ヤマメも! 故郷わーーーーーーーーーーい!!」

「故郷わーい」


 いい調子だ。このままいけば幻想郷なんて明後日に完成するだろう。


「大声出せるなんて!! なんて幸せなんだろう!!」

「いや、ちょっと静かにしようよ……。シャキッとするのはいいけど」


 朝の一件でヤマメは慎重だ。そんなヤマメのやる気ボタンをオンにすべく、頭の団子に触れようとする。


「そこの妖怪っ! ここは我ら天狗の領地だ! 領地です……」


 聞いてはいけない声が右耳から入って来た気がした。


「あの、て、低俗な妖怪が踏み入って良い場所ではないごめんなさい!」


 恐る恐る右を向いてみると。大きな刀を持った少女が立っていた。刃先は私達に向けられていて、身が凍るような青白い金属光沢を放っている。


「ひいっ!」

「だいじょぶですかっ!」


 思わず尻餅をつく私に、少女はすかさず距離を詰めてきた。

 犬走椛だ。遥か昔の未来、幻想郷デビューをした私と早苗に全治六か月の怪我を負わせた。治ったからいいものの、下手をしたらそのままご臨終していたかもしれない傷だったのだ。そんな恐ろしい真っ白な魔物はいつまでたっても頭から離れない。冗談の通じない人殺しの妖怪。


「こ、ころさないで」

「命を粗末にしてはだめです!」


 わたしがじっくり痛めつけて目一杯遊んでから止めを刺したいからその前に怪我しちゃだめだよ、って意味だろう。


「ちょっと手、見せてください」

「ひいっ」


 切られる! 残虐な妖怪はあのときと同じく、まず動けなくするんだ!


「血……! 血です! 早く綺麗にしないと!」

「いやああああああ」

「落ち着いてくださいっ! まずうちに帰って手を洗って、で、で、えーっと、ご飯! ご飯を食べてそれから、手を洗わないといけません!」


 犬走椛は冷酷で残忍な人殺しの妖怪だ。獲物を綺麗に洗ってから処理する気なのだ。


「犬走さん、アンタも落ち着いて」

「はい!? く、黒谷さん! いたんですか!」

「真横にいたじゃん!」


 大事な獲物を前に、よそ見をする犬走椛。よそ見しても隙が見られないのではなく、そのまんま隙だらけである。

 この人、犬走椛さんでよろしいですのよね。


「立てますか?」


 持っている刀をほっぽって、私に片手を差し出してくる。


「えー、名前は?」

「木葉……ヴェルヴェンヌ・ゴーシュです」


 横から「また偽名か」という効果音。


「ベルベンヌ? ゴースさん? 変わった……」


 そこまで言って犬走椛は咳払い。変わった名前だと言いたかったのを途中でやめた。


「とにかく、傷口を清潔にしないと。私についてきてください」


 いやさっきささくれ取っただけだから大したことじゃないんだけど。あとあなたは本当に犬走椛ですか。縄張り意識が強すぎる天狗の一部なんだよね。凶暴なんだよね。

 私がなかなか立ち上がらないのを見て、椛はそわそわし始める。私の目を凝視し、必死に表情を読もうと頑張っている。


「……ゴースさん、立てますよね?」


 うーん。椛じゃない。言葉から威圧のいの字さえ見られない。あの白い悪魔は感情や躊躇など持たず、言うこと全てが命令形だ。私がまだ死んでいないというのはあり得ないこと。


「足を痛めていないですよね!?」

「いえ……」


 よく似た別人なのでしょう。あのときから数百年前なのだから、犬走椛はいる訳ないでしょ。常識的に考えて。犬走糀とか犬走ホッケとか、名前の部分が違うんだ。

 のっそり立ち上がると、犬走の某はホッとして微笑む。表情の変化が激しいのは、犬走椛との違いをより明確にしている。

 ヤマメが私と某の前に立ち。


「さ、行こう。上でパルスィが待ってるよ」


 え、ホント? 行く行くー。




・・・・・・・・・・・




 天狗の里は閉鎖的な社会で成り立っている。

 つまり、カンケイシャ以外にはとっても厳しい一方で、カンケイシャには寛容な心を持っている。その扱いの差は村に入った瞬間から見せつけられた。


「あ、犬走様と黒谷さんだー」


 という第一村人の二言目は、


「侵入者しねっ」


 である。現実は辛く厳しいものなのだ。

 でもその厳しい現実は、私だけに降り掛かるものではない。世界が等分して皆にプレゼントしてくる。

 閉鎖的な社会を成り立たせているのは、強い上下関係。住民が好き勝手に行動しないよう、縛りを掛けてひとまとめにしているのである。

 これは、いかにも偉い人が住んでいそうな大きな建物に、三人で入った時に思い知った。


「おやおや?? 甘々な新人さんは侵入者を始末できなかったんですか?」

「申し訳ございません、射命丸様……」

「黒谷さん帰って来ていたのですね。こんな新人と鉢合わせさせてしまって、ごめんなさいね」


 この射命丸様とやらの態度の変わりよう。私の方には見向きもせずに、わざと肩をぶつけて去って行った。ヤマメだけ無害でずるいぞ。

 そしてボス部屋の前で惨めに待つこと数十分。ボス部屋の扉が勝手に開いた。


「行きましょう」


 すっかり落ち込んだ犬走某、ヤマメとボス部屋に入る。中は裁判所風に机が三方位に並べられ、それぞれの辺に、赤い仮面を被り白と黒の装束を着た天狗が堂々と座っている。鼻が長く赤い面。天狗というイメージ通りの生き物だ。

 赤仮面と机を隔て、私達と一番距離が近い所には、唯一仮面を被っていない羽の生えた女の天狗。鋭い目が早く来いと言っている。


「哨戒、負傷者を連れて参りました……」


 犬走某が声を出しても、天狗に囲まれている威圧感は揺らがない。


「哨戒、持ち場に戻れ」


 仮面を被っていない方の天狗が、会話なんか成立させようとせずに言い放った。酷くない?


「は、はい!」


 犬走は私達のことなど顧みず、逃げるようにボス部屋から出ていった。上司の命令は絶対なのはいいんだけど、部外者が取り残されるのは辛いかなあ。


「黒谷さん、お帰りなさい」

「あ、はい」


 相変わらず私は見向きもされない。


「あのー、この人、私の友人なんで……」


 ヤマメが言ってくれた瞬間、私に天狗達の視線に狙われた。じ、自己紹介? した方が良いのかな?


「こ、木葉、緑です。昔はここに住んでました」

「という者です」


 ここで偽名なんて恐ろしくて使えません。さりげなく地元アピールをして、この酷い扱いから抜け出そうとする。こういうのはよくやるけど、すごく大事。

 私の名前を聞いた女の天狗はその場で硬直。仮面を被った方は騒々しくなった。


「木葉!」

「なんと言う事だ」

「神の使いではないか」


 いや。


「古くから御山に住まわれているという」

「現在は西で御隠居生活を送っていらっしゃるとの情報が」

「復活なされたのか」


 西にいたけどさあ。そんなお年寄りみたいに言わないで。


「黒谷さん」


 正面の天狗が枯れた声で黒谷さんに。黒谷さんは私に確認をとってきて、私が頷くと黒谷さんが天狗達に向かって頷く。


「……おお」


 天狗達の威厳が消えていく。出し入れできて便利そうな威厳だ。


「……大変失礼致しました」


 目の前の仮面天狗がそのアイデンティティーである仮面を取ってしまわれる。それに続いて左右の仮面天狗も仮面を取る。羽の生えた女の天狗はこちらに顔を向けたまま、スライド移動をしてボス部屋から出てしまった。

 正面の仮面天狗は髭を蓄えたおじいちゃん。左右の天狗はお姉さんではないですか。オッサンだらけのパーティーを想像していた私は、この部屋の女性率にちょっと安心。


「御山を守る為、このような排他的な里で御座いまして」

「道中不愉快な事も多かったと存じ上げますが」

「直ぐに木葉様を御持て成すよう伝えますので」


 前と左右からなんか言われる。ものすごい低姿勢なんだけど、慣れていないから堅い言葉は理解が追いつかない。


「今夜はこちらで泊まってくれませぬか」

「せめてもの償いでございます」

「明後日には木葉様のお住まいも用意できますので」


 マイホームゲットだぜ?


霊仙寺れいせんじ瑪瑙めのうを付き添わせます。御山に木葉様のご帰還が伝わるまで、別の場所でお持て成し致します」


 左右のお姉さんが立ち上がって、近づいてくる。どちらも黒花みたいな長い髪を持ち、それとなく気品を押し付けられている。私も髪を伸ばせば気品を押し付けられるようになるのだろうか。髪の長い私を想像すると、うわっ。


霊仙寺薺れいせんじなずなです」

瑪瑙杠めのうゆずりはです」


 黒と白の、丈の長い装束でお辞儀をする姿が、どっかの神官を連想させて神秘的。神々しくても妖怪だから、見た目に惑わされないようにしないとダメだね。


「このような場所は不快でしょう」

「さあさ、移動しましょう」


 二人が少し前に立って、粗相のないように頑張った姿勢で私を誘導する。何も考えずにここまで来たが、結構オオゴトになっていないかと思い始めた。

 ヤマメと私が外に出たとき、視界に入る全ての天狗が頭を下げている光景をみて。

 故郷なのに居辛いなーとか、どうしてヤマメは親切にされているんだろう、とか。あまり関係ない問題を引き出し、目的地に着くまでそれらと戯れていた。




・・・・・・・・・・・




「パルスィの所に行こうじゃないか」


 偉い天狗さんに「どうぞこちらでごゆっくりお過ごしください」と言われ、窓から見える景色が素晴らしい、旅館みたいな家に取り残される。自分の家じゃない所に安らぎを覚えることもなく、気分は旅行中でそわそわする。静かで何もないこの場所は暇なのだ。

 そこでヤマメさんの提案。そうだそうだ、最初にパルスィの所に行くと言っていたじゃないか。出るなとは言われていないし、陰口を言われてもいいから時間をつぶしたい。連れてくることができれば、もっと賑やかになるだろう。


「どこにいるの?」

「あっちらへん」


 窓の外、ヤマメの指差す方向を見ても木ばっかり。天狗の家が集まっている場所から大分離れているので、ここは陸の孤島状態だ。

 天狗の里はこの山全体であり、あの偉い天狗がいた住宅密集地帯から外れても、所々に天狗のおうちがあるらしい。この旅館もその一つ。ここから何も見えないとなると、小一時間歩く覚悟がいるかもしれない。今日一日で山往復だ。つよくなれるね。

 目的を決めたらさっさと行動。玄関の扉を勢いよく開けると、近くに止まっている鳥が鳴き声を上げて散って行く。


「で、具体的にはどこ」

「さっきの、犬走さんの家に置いてもらっているんだ」

「あらまあ」

「だから麓まで下山」

「下山大好きー」


 山は下りるためにある。




・・・・・・・・・・・




 犬走椛の家はパッと見で、木造一階建て、1K8畳程で、皆の憧れツリーハウスであった。そこに着いた時は、太陽が真上に来ていていいお時間。帰ったときには日が暮れ始めているだろう。


「あ! ゴースさん!」


 私達が来たのと正反対、山の下方にあたる獣道から白い悪魔の姿が確認される。見つかったら死んだフリでしのぐのではなく、見つめ合いながらゆっくりと後ずさるのが正攻法だ。予防に鈴を持っておくのも効果的だ。


「大丈夫だったんですかー!」

「…………」


 ゆっくり、ゆっくりと、相手に隙を見せないように足を動かす。


「…………」

「なにか、あったんですか……?」


 隙を見せない私に対して、犬走さんは一定の距離から不用意に動けない。


「もしかして喋れなくなるようなことを!?」


 息を飲む。汗が落ちる。そこでほんの僅かに生まれた隙を見切った犬走さんは、一息に距離を詰め、私の肩を揺さぶってきた。


「何か言ってください! きっと勘違いです!」

「いやああああああああああああああああああああ!!!!」


 勘違いなのはあなたです。


「人生楽しんでるね」


 この輪に入れないヤマメが、悔しさから絞り出した掛け声を発する。くやしかったらここまでおいでー。


「しゃ、喋れるじゃないですか」

「おお! 喋れた! 犬走さんのお陰だよ!」

「え、えへへ」

「お礼をさせて! ここにヤマメがあるから! 焼いて食べて!」


 道中の川でとったよくわからない魚を、包みから出して見せる。本物のヤマメがツッコミを入れようと思ったのか、一歩前に出たがそれだけだ。


「どうもありがとうございますー」

「どうぞこゆっくりお楽しみください」


 二人で深々とお辞儀をし合うと、犬走さんはハシゴを昇ってツリーハウスに入ってしまった。本来の静寂さを取り戻した山で、一仕事終えた満足感に浸る。


「ふう」

「ふうじゃないよ! 何しにきたと思ってるんだ!」

「魚とったけど、痛んじゃうでしょ?」

「うん。いや目的を見失わないで!」

「ヤマメ、ここひとんちの前」

「ごめん。そのひとんちに用があるんだろう!」


 家の前で口論を繰り広げるものだから、ツリーハウスの住人が顔を覗かせている。


「どーしたんですかー」


 木の上と下で会話するのってワクワクする。秘密基地みたい。


「パルスィ迎えに来たんですー」


 少しだけ大きい声で話さないと届かないので、二人は間延びした話し方だ。アレ付ければ良いのに。よく船についてるアレ。操縦席と船室を管でつないだラッパみたいなの。


「ああー。どうぞ上がってきてくださーい」

「はーい」


 ヤマメがツリーハウスへのハシゴに手をかける。

 一段一段、ヤマメが視界の上に消えて行き。


「ほらー。緑も来なー」


 長い時間を空けての再会は緊張するんだよ。





☆ 秋姉妹的ななにか

「姉よ」

「妹です」

「メイドでございます」

「魔法使い」

「門番です」

「今秋姉妹はワインを飲んでいるわ」

「今秋姉妹はわたしと遊んで疲れて寝ているの」

「お嬢様は本当のことを仰っています」

「寝る」

「あ、私も」

「……」

「……」

「……」

「……」

「……」

「さあ誰が本当のことを言っているのでしょう」

「なぞなぞだね。お姉様」

「お嬢様流石です」

「ぜっとぜっとぜっと」

「……」

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