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魔宝の旅人  作者: ネブソク
第7章 【悪食王‐蠅‐】
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第7章 【悪食王‐蠅】 設定 & 第8章 【祭壇ドラグロア】 0話 月の出る夜に 【ネタバレ注意!】

この話の前半は第7章の設定のまとめです。

第7章未読の方はご注意ください。


なお、他の章に既に登場した人物の設定も追加されます。


後半は第8章の予告のようなものです。

物語の内容に大きく触れませんが、物語のカギとなる言葉は少しあるかもしれません。読まなくてもOK、直接物語を読み進めたい方は飛ばしてください。






~~登場人物~~




 【旅人】 ~『魔宝』を求めて旅する男~

・年齢:?   ・性別:男


◎強力な魔宝『十三呪宝』を追い、旅を続ける男。

 以前の急激な運動の影響で、全身を痛め休養。

 *所有魔宝:『独裁者どくさいしゃ経典きょうてん




 【クロ】 ~釘に呪われた少女~    

・年齢:19   ・性別:女


◎旅人に付き添う、黒髪黒目黒服の少女。

 幼い見た目は、その胸に刺さる十三呪宝『丑の釘』の影響らしい。エインから得た『魔法の真理』のヒントを元に、その答えを追う。

 *所有魔宝:『うしくぎ




 【ロザ】 ~靴に愛される娘~

・年齢:20  ・性別:女


◎『十三呪宝』の『赤黒い靴』の所有者。

 母の仇、悪食王百鬼撰についての情報をエインから受け取る。彼の過去を知り、彼女が抱いた想いとは?

 *所有魔宝:『赤黒い靴』




 【悪食王あくじきおう百鬼撰ひゃっきせん】 ~最強のさむらい

・年齢:?  ・性別:男


◎世界最強とも言われる隻眼長髪の剣士。本人は、自らを『さむらい』と名乗る。

 残虐非道と知られ、各ジャンルの最高峰の人間を殺して世界を周る。刀一本で様々な攻撃を操る。

 その残虐性の裏には何か想う所があるようで、それは過去の幾つかの出来事に起因する。

 この呼び名は、所有する魔宝『悪食王‐蠅‐』と、『百の撰び抜いた鬼を従える』という由来から

 付けられた仮の名。本人は決して本名を名乗らない。

 *所有魔宝:『悪食王‐蠅‐』




 【月狐ゲッコウ】 ~狐のしのび

・年齢:?  ・性別:女


◎狐の面を付けた、『しのび』と呼ばれる一族の生き残り。

 悪食王百鬼撰と同じ国出身らしく、その国は『滅びた』とされているらしい。その時に負った

 『何か』を仮面の下に隠しているらしい。その本心や、目的、魔宝コレクター『ゲート』に

 仕える理由などは不明で、その言動には一貫性がない。今回、とある任務で百鬼撰と接触する。




 【七つの奇跡】 ~『ゲート』の駒~


◎『ゲート』により百鬼撰に送り込まれた七人の優秀な『戦士』。

 それぞれが、常人には成しえないとされる『奇跡』を起こしたとされ、その実力を評価されている。

 本来なら誰にも従わない彼らがゲートに従う理由は、『報酬』と『地位』の贈与の為。それぞれ、

 報酬の一部としてそれぞれにゲートの魔宝コレクションの一部が与えられており、さらに強力な

 力を振るう。







 ~魔宝・関連用語~




 【悪食王あくじきおうはえ―】 ~食する刀・喰らうモノ~


◎見た目はごく普通だが、禍々しいオーラに包まれた最強の魔宝『十三呪宝』に数えられる刀。

 斬れ味など刀としては並程度だが、刃を突き立てた者を『喰らう』という特性を持つ。

 そして、喰らった者の力を『その所有する道具、魔法の性能』も含めて全て自らの力に変える。

 その数は百までとされ、それ以降は能力を上書きされ過去の能力は消失する。

 『喰らう』という概念が何に対して働くかは謎に包まれているが、その判断は刀自身が下している

 らしく、その刃に誤って触れれば、所有者といえど『喰らわれる』場合がある。

 能力取得の制御が効かない故に、百鬼撰は極力、『弱者』には非殺傷の能力を用いるようにしてい

 る。

 成り立ちは、『食は万物を統べる行為』と信じ人間を喰らい続けたとある人間の思想から。








   **********







 第8章 【祭壇ドラグロア】 0話 月の出る夜に




 村は恐怖に包まれていた。

 

 それは今に始まった事ではないが、その恐怖は日増しに深くなっていく。


 魔物蔓延る『黒い森』、その奥にある一軒の『館』。


 蔦が絡みつき、古びた外観を見せるその大きな館は、ずっと昔からそこにあった。


 しかし、その『あるじ』が住み着いたのは数年前の出来事。


 恐ろしき眼、恐ろしき牙、そして恐ろしき力。


 『あるじ』は、村人達に圧倒的な恐怖を植え付けた。


 村人は彼を恐れ、村に危害を加えない事の代償として、『生贄』の若い娘を差し出すようになった。


 村に災いを齎していた彼は、それを了承する。


 時が経つにつれ、生贄は増えていく。そして村から娘の姿は消えていく。


 生贄が尽き始めているのだ。


 村人は追い込まれていた。


 再び、災いが訪れる。それが恐ろしくてたまらなかった。


「お助け下さい、お助け下さい……!」


 夜がやって来る。


 月の浮かぶ夜が。


 飛び交う蝙蝠。


 家に閉じこもる村人達を脅かすように、蝙蝠達を引き連れ、その男はやって来る。


「どうして皆、家に籠っているのだ?」


 ぐしゃり


 男の腕が、民家の扉を貫通する。


 扉は易々と抉られる。


 怯えた表情で、青年は震える。


 金色に輝く瞳が青年を睨む。


「こんなにも、美しい夜だというのに」


「御助けを……!」

 

「『心にもない事を』……非常に不愉快である」


 きしきしと音を立て、蝙蝠が男を取り巻く。


 男は怯える青年に、その鋭い牙を見せ付け、笑う。


「こんな夜は……飲みたくなるであろう?」


 青年の背筋が凍る。


 男は笑う。


 それは怯える青年を見るのを楽しむようで


 男はさらに青年を追い込む為に言葉を紡ぐ。


「真っ赤な、真っ赤な、真っ赤な、真っ赤な」


 男は人間ではない。


 正真正銘の『化物』。


 『魔物』と呼ばれる、恐怖の象徴。


「『血』」


 『血』を啜る人外。


「お……お……お助け……下さい……!……『吸血鬼』様!」 


 青年の悲痛な叫びが響く。




 血に飢えた男は今日も夜を彷徨う。





 人は、男を、


 ―――――『吸血鬼』と呼ぶ。






今回から、設定紹介を短くしていきたいと思います。

各章の本編の補足などは、後々、別に用意したいと思っています(時期は未定)

感想、ご意見、ご指摘、疑問などなど、ありましたら是非ともよろしくお願いします。

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