第4章 【真理の塔】 設定 ＆ 第5章 【ドラマチックフィルター】 0話 夜空二舞フ
この話の前半は第4章における設定のまとめです。
第4章未読の方はご注意ください。
なお、他の章に既に登場した人物の設定も追加されます。
後半は第5章の予告のようなものです。
物語の内容に大きく触れませんが、物語のカギとなる言葉は少しあるかもしれません。読まなくてもOK、直接物語を読み進めたい方は飛ばしてください。
～～登場人物～～
【旅人】 ～『魔宝』を求めて旅する男～
・年齢：？ ・性別：男 ・好きなもの：魔宝 ・嫌いなもの：酷い扱い
◎本作品の主人公（？）
ヒーロー大好き。魔法少女大好き。要は子供っぽい趣味を持っている。
主人公とは名ばかり？いいえ、これから活躍しますよ、多分。
＊所有魔宝：『独裁者の経典』
【クロ】 ～魔法研究を嗜む程度に～
・年齢：19 ・性別：女 ・好きなもの：読書 ・嫌いなもの：苦いもの
◎旅人に付き添う、黒髪黒目黒服の真黒少女。
魔法研究には昔から並々ならぬ興味がある。天才魔法研究家デフィーネには一応尊敬の念は抱いてい
る。まあ、その尊敬の念がはっきりと表出するかは別として。『丑の釘』は、周りから使うなときつ
く言われているので使いませんでした。
＊所有魔宝：『丑の釘』
【ロザ】 ～実は肉弾戦最強～
・年齢：19 ・性別：女 ・好きなもの：友達、その他色々 ・嫌いなもの：『負の感情』
◎『十三呪宝』の『赤黒い靴』の所有者。
魔法研究なんて聞いた事もなかったので、有名な魔法研究科も知らない。『赤黒い靴』の力を借りた
その蹴りは全てを砕く。その恐ろしさは旅人が「クロに頼まれていつか自分を蹴りにくるのでは？」
と常日頃、気を遣いビクビクする程。旅人が未だに彼女を「さん」づけで呼ぶのはもしかしたら
このせいかもしれない（事実とは限りません）
＊所有魔宝：『赤黒い靴』
【デフィーネ・フィナン】 ～天才魔法研究家～
・年齢：25 ・性別：女 ・好きなもの：魔法 ・嫌いなもの：片付け、その他諸々面倒な事
◎天才魔法研究家。
幼いころから優れた才能を見せ、有名な父以上の研究家と言われている。自分は天才だと自負してい
る。様々な魔法、理論を生み出し、その優秀さは誰でも認めるが、身の回りの事に関してはだらしな
い。ヨレヨレ白衣にぼさぼさショートヘアー、部屋が汚いのも当たり前。基本、適当な性格だが
「馬鹿」と言われたらやたらと喰いつく。
＊所有魔宝：なし
【ミラ・フィナン】 ～魔法少女☆ミラクルミラ～
・年齢：23歳 ・性別：女 ・好きなもの：魔法 ・嫌いなもの：現実、正直誕生日が嫌い
◎各地に名を轟かせる最強の魔女。
自ら「魔法少女」を名乗る（部下達いわく「正直、自分の歳を考えてほしい」）。本人いわく永遠の
13歳。誕生日は大体不機嫌だが。不思議な魔法を数多く生み出し、単騎で大きな戦争を静める程の
力を持つ。お洒落大好き。トレードマークはいつも乗っている箒。生活面では意外としっかり者らし
い。
＊所有魔宝：なし
【テスタ】 ～魔法研究員（やつれ気味）～
・年齢：30歳 ・性別：男 ・好きなもの：魔法 ・嫌いなもの：だらしない生活態度
◎デフィーネの元で働く側近の研究員。
デフィーネのだらしない生活態度にいつも呆れながら説教する毎日。その心労のせいか結構やつれ気
味。しかし、デフィーネの事を尊敬しており、同時に人生の先輩として心配もしている。優秀な魔法
研究家であり、意外と功績も残している。
＊所有魔宝：なし
【ジュリア】 ～黒衣の魔女～
・年齢：29歳 ・性別：女 ・好きなもの：秘密 ・嫌いなもの：秘密
◎ミラの側近を務める優秀な魔法使い。
ミラの良き理解者であり、世話係。しかし、意外としっかり者の上司は手がかからないらしく、テス
タと違い、至って健康。ミラの事を尊敬しており、いつもお茶らけたフリをするミラを気に掛けてい
る。実はそろそろ結婚を考えており、いい相手を探している途中らしい？
＊所有魔宝：なし
【白衣の研究者達】 ～研究員（脇役）～
・年齢：諸々 ・性別：比較的男が多い ・好きなもの：魔法 ・嫌いなもの：色々
◎デフィーネに振り回された可哀そうな人達。
しかし、デフィーネを尊敬しているので、なんだかんだで進んで付いていっている。
今回の結末については、納得している者半分、納得していない者半分。しかし、悪く思ってはいない
らしい。
【黒衣の魔法使い達】 ～魔法使い（脇役）～
・年齢：永遠の13歳 ・性別：男女半々くらい ・好きなもの：魔法 ・嫌いなもの：色々
◎ミラに振り回された可哀そうな人達。
どちらかというと、ミラの思想というよりも、ミラ本人に付いて来ている人間が多いので、今回の結
末には殆どが理解を示し、祝福している。一員にはかつて戦争で行き場をなくした者なども多く、ミ
ラを神様のように崇めている者もいるとかいないとか。
しかし、魔法少女だけはやめてほしいと皆が思っている。
～～魔宝・関連用語～～
【真理の塔】 ～絶対の塔、定めるモノ～
◎霊的な力を宿した手のひらサイズの塔。手間こそかかれど、その力を世界規模にまで及ばせる最強の魔宝『十三呪宝』の一つ。
その内には青い炎が燃えており、2人の人間が同時に触れる事でその炎を受け取る事が出来る。炎を持った者2人が『塔から等距離離れて』、『体内の炎を消す』事で、その儀式を発動させる。儀式発動後、そのどちらか、若しくはそのどちらかに与する者が塔に触れた時、儀式は完了し、『勝者』の掲げる思想が『真理』となる。世界中の人間に自分の意思を植え付けるという、強力な力を誇る半面、『敗北者』にはあらゆるモノからの『拒絶』が待ち構えている。
成り立ちは不明だが、大昔の戦争の時代から生まれたという。
使用者が少なく、使いづらい特性の為か、まだ謎が多い魔宝の一つ。対戦者が同時に触れる事で『引き分け』とする事も可能。
長い間、『ギドの霊塔』と呼ばれる塔に安置されていて、明確な所有者はいなかった。
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第5章 【ドラマチックフィルター】 0話 夜空二舞フ
ひらりと空を何かが舞った。
「いたぞ！あそこだ！」
鳥？……いや、あれは人影。マントをなびかせ空を舞うその影は、月をバックに警察達の前に姿を見せる。
「レディースア～ン、ジェントルメン！おっと、ジェントルメンしかいないようだ。警察諸君！」
月の光を隠すようなその黒い男は、傍らに盗み出した品を置いて、腕を大きく広げる。
「私は飢えているっ！君達にはエンターテイメントが足りないっ！」
男の叫び声がその場に居る全員に響き渡る。彼を捕まえんとする警察は彼を睨み、彼の登場に興奮する野次馬は歓声を上げた。
「エンターテイメントも理解できない人間に、『怪盗』を捕まえられる訳あるまい！」
男はふわりと高い屋根の上から飛び降りる。一部の野次馬は目をふさぎ、一部の野次馬は声をあげ、警察は慌てた表情を見せた。
「イッツァ、ショウタ～イム……始めよう、私の新たなる伝説を……」
風を受け、迫りくる地面を見据えながら、その男は大きな笑い声を張り上げた。
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旅人達は、国境を越え、『神の住む山』を目指す。
しかし、そこには不穏な影が迫っていた。
彼らが『神の住む山』に辿りつくのは、
どうやらもう少し先の事のようだ…………
