プロローグ コレクションを眺めながら
はじめまして、ネブソクと申します。
今回、こちらに初めて小説を投稿させていただきます。
少しでも読んでいただるとうれしいです。
物語の途中で少し残酷な描写が入るかもしれません。
そういったものが苦手な方は閲覧に注意してください。
この世界には魔法が満ち溢れている。
人も動物も、そのどちらとも言えないモノも、魔法を知り、魔法に頼り、魔法と共に生きている。
「ああ、『魔法』はスバラシイ」
人々は魔法に感謝し、魔法の素晴らしさを日々感じていた。
そして、その恐ろしさも知っていた。
それは触れてはいけないモノかもしれない。それは持つ者に最高の幸福をもたらすモノかもしれない。
ただ、ただ、人々の噂だけが流れていく。
―――誰かが望む時、魔法は生まれる―――
偉大な魔法使いが語った言葉……それを覆すような不思議な不思議なタカラモノ。
誰が作ったのか?いつ創られたのか?何のために生まれたのか?
誰も知らない、何もわからない。それはただ、ただ、恐ろしいモノ。
多くの時が過ぎ、やがてそれが見つかった時、人は大きく変わっていた。
誰にも望まれることのない、恐ろしいタカラモノ。
それは今の人にとっては眩しすぎるモノとなった。
―――人がそれを望んだ時、確かにそれは『魔法』となった
私はソレを手に取り、みっともないほどの笑顔で顔を歪めた。
「ああ、『魔宝』はスバラシイ……」