つまり、聞くなって事か。
稼ぐ時は稼ぐ。
カレンの言葉に俺は応えた。
「1匹残らず狩るぞ!」
そして、皆も。
「やるぞー!」
「狩るのであります!」
「腕が鳴りますね」
「頑張るぞー!」
「ウォン!」
目が「¥」になった俺達は、次々に二尾魔猿を討伐していった。
「雷撃槍!」
「Ga……」
「烈風螺旋槍!」
「Gi……」
「炎滅斧!」
「Gu……」
「闇槍!」
「Ge……」
「氷結槍!」
「Go……」
ベルは、後方の警戒中だけど、ハイエナの様に、おこぼれを狙っているモンスターを狩っているみたいだ。
そして、30分後には、二尾魔猿が襲って来なくなった。
「切れたな?」
「切れたね」
「切れたであります!」
「切れたわね」
……良し!
「最後は、多分だが進化した二尾魔猿だ!
慎重に行こう!」
俺達は、ベルが狩ったモンスターも「倉庫」に仕舞うと、更に奥へと進み、大岩に座った銀色の二尾魔猿が居て、顔が真っ赤だ。
「Giーーー!」
多分、目標の元二尾魔猿が叫ぶと、進化した一尾魔猿が8匹が襲い掛かってきた。
「邪魔だ!」
「「「「「「「「……」」」」」」」」
無詠唱で雷撃槍を放ち8匹を瞬殺すると、その勢いのまま本来の魔力から1割を使い「瞬天殺」を、銀色の二尾魔猿に放つ。
「……あ!」
……やっちまった!
皆で、協力しながら討伐する気だったのに!
「……ごめん!」
「許すよ」
「仕方ないのであります!」
「ジーク様が、謝罪する必要はありません」
「ジーク。 次は一緒だからね!」
許してくれたみたいだが、俺を置いて少し離れた所で、クリス達がスクラムを組んだ。
クリスside
「今の見えた?」
「全然だよ。 影すら見えなかったよ」
「全く見えなかったのであります!」
「私ですら、見えませんでした」
ジークは私と同じ人族だし、積み重ねたモノが違うにしても、差が有り過ぎるわ。
今までに、どんな鍛練を積んでいたの?
それと多分だけど、神様から貰ったスキルも関係している筈よ。
まあ、全てを知ったとしても、ジークへの愛は全然変わらないけどね!
ジークside
やっと、身体と魔力が馴染んで来たな。
さて……
「何を話していたんだ?」
「乙女の秘密よ」
つまり、聞くなって事か。
「分かった。 銀色の二尾魔猿を『倉庫』に仕舞ったから戻ろう」
「分かったわ、ジーク」
「分かったよ、ジーク君」
「分かったであります、ジーク殿!」
「分かりました、ジーク様」
……午後3時頃に冒険者ギルドに帰って来た。
そして、情報を提供してくれた受付嬢が対応してくれた。
「どうでしたか? 中層の洗礼を受けましたか?」
「……洗礼?」
「はい、洗礼です」
「普通に、深く侵入して、襲って来るモンスターを蹴散らしただけだが?」
「……もしかして?」
「ああ。 解体場は何処だ?」
「やっぱり!」
俺は、解体場で指定された場所に狩った「猿」を全て置いた。
「……あれ? 一尾魔猿が居ない?」
「待て! 受付嬢、先ずは椅子に座れ」
「は、はい」
「覚悟を決めて聞けよ」
解体場のおっちゃんが真剣に言ったから、受付嬢も心を決めたみたいだ。
「……大丈夫です」
「一尾魔猿も二尾魔猿も進化している!」
「……つまり?」
「雑魚の一尾魔猿が二尾魔猿に、二尾魔猿が二尾魔銀猿になっている!」
「……あはははは!」
……受付嬢が正気に戻るまで20分掛かった。
そこから約40分後に、全ての査定が終わったらしいのだが、2階に上がり個室に入った。
「査定の結果なのですが、総額は白金貨210枚となります。
内訳は……」
「いいよ。 冒険者ギルドを信じるよ」
「ありがとうございます。 では報酬です」
俺達は、報酬の210枚の白金貨を数える。
「確かに確認した」
そう言いながら、マジックバッグに仕舞う振りをして「倉庫」に仕舞った……のだが、その瞬間にノック無しで扉が開いた。
「どうやって討伐した!」
「ギルドマスター!?」
どうやら、解体場から報告を受けて冒険者ギルドのギルドマスターが、飛んで来たみたいだ。
「それは秘密です」
何処かの中間管理職の真似をした。
「……仕方ないか」
冒険者に存在する礼儀を思い出したギルドマスターは、あっさりと諦めた。
「帰って良いぞ」
俺達は、ギルドマスターの言葉に従い1階に降りると知らない冒険者パーティに囲まれた。
「誰だ?」
「ボク達は、この都市に拠点を持つ冒険者パーティで『星の蒼玉』だ」
「それで?」
「光栄に思いたまえ! 君達4人をボク達の仲間に加わる事を認めてあげよう」
「「「「「……は!?」」」」」
「後、表に停めている馬車とグレートウルフもボク達が引き取ってあげるよ」
ちょっと待て?
4人?
俺達は5人だぞ?
数が合わな……ああ!
向こうの、話し掛けてきた馬鹿の腕に絡み付く女の後ろに仲間らしき野郎が4人居るな。
……そういう事か。
「断る」
「ああ、下男には聞いていないよ。 ボクが聞いているのは、美しき君達だよ」
本人的には、後ろの背景に薔薇を背負っている様な気分なんだろうが……
「お断りよ!」
「嫌であります!」
「貴方には、虫唾が走りますね」
「馬鹿じゃないの! 私達が、ジークと離れる訳が無いじゃない!
それに、私のジークを下男呼びする人なんて殺したい程に憎いわ!」
……結構、キツい「お断り」だな。
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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