やっぱり、リンは怖いよ
馬車を引く役が、馬じゃなくても良いじゃんと思って、アレになりました。
「……クリス。 君に任せた!」
「任せて!」
そう言って、クリスは軽やかに馬車から降りた。
「おい、女! 死にたくなければ、その装備全てを寄越して投降しろ!」
「あら? 自分達は死なないと思っているの?」
「あ? 何を言ってい……」
クリスからの蹂躙が始まった。
リーダーらしき野郎の首を跳ねた後、その流れのままに、3人残して全ての首を跳ねた。
そして、サラ達がクリスが残した盗賊共を拘束して、リンが尋問する。
約20分後に俺は言った。
「行ってくるな」
「いってらっしゃい、ジーク」
リンが、盗賊共から聞き出したアジトに向かった俺は、約8分後に到着して、あっさりと見付けたアジトの盗賊共を鏖殺して、所持金と装備を押収して、貯めていた金銀財宝を回収すると、火属性魔法でアジトの中を焼却して、土属性魔法でアジトを潰した。
それと、運良く囚われた人達は居なかった。
「ただいま」
「お帰りなさい、ジーク」
「囚われた人達は居なかったよ」
「それは良かったわ。 目的地に向かいましょう!」
俺達はランフィリアから出発して約1か月半で、ガルシアナ王国の東の辺境の都市「ドルンバル」に無事に到着した。
「朝日が眩しいな」
「そうだね、ジーク」
「国が違っても朝日は同じだね、ジーク君」
「サラの言う通りであります!」
「皆さん。 朝食の準備が出来ました」
「「「「は~い」」」」
因みに、この到着は驚異的な時短だ。
馬車のスプリングと、モンスターの皮で作ったタイヤのお陰で街道からの衝撃を殆ど吸収して、更に聖狼グランヴォルフの「ベル」が賢く夜目が利く為に夜中も爆走した結果だ。
リンが作った朝食を食べると、辺境の都市ドルンバルに入る為の列に並ぶ。
俺達の前に並んでいる冒険者パーティの1人が話し掛けてきた。
「それ、グレートウルフか?」
「ああ。 亜種だけどな」
「大丈夫か?」
「相手次第だな」
「それはそうだな」
お互いに、掴みはOKだな。
「その馬車、造りはガッシリしているが地味な馬車だな」
「あんまり目立つと、貴族様の興味を持ってしまうからな」
「違いないな」
「いや、馬車もそうだが、一緒に居る彼女の方が貴族様に目を付けられないか?」
そう言って別の冒険者が、御者をしている俺の横に座っているクリスを見ながら言った。
「大丈夫だ。 そういう貴族様は、何故か事故に遭うからな」
「……本気で言っているのか?」
「さあな」
俺の殺気を感じて両手を上げた。
「参った。 精々、目を付けられない様にな」
「そうするよ。 それよりも、馬車が置けるお勧めの宿屋を知らないか?」
「それなら、宿屋『鈴なり亭』が良いんじゃない」
「あそこか! 確かに若干高いが、馬車も駐められるし、部屋ごとに風呂付きだ」
「ジーク!」
「決まりだな。 ありがとうな。 これは礼だ」
そう言って、大銀貨1枚を最初の冒険者に向かって投げる。
「……おい!」
「良いから貰っとけ」
「……オレ達は、冒険者パーティの『鋼剣』だ。
オレは、戦士でギスターだ」
「ボクは、槍使いのボルゾ」
「アタシは、魔術士のハリナよ」
「私は、回復術士のアーサね」
「困った事が有れば頼れ」
「ああ、そうさせて貰う。 俺達は冒険者パーティ『星屑』だ」
因みに、後ろのサラ達はサラ達で、馬車の後ろに並んでいた女性だけの冒険者パーティと楽しく会話をしていた。
リンside
「ありがとうございます。 良い情報を得られる事が出来ました」
「どういたしまして」
「情報料です」
「……大銀貨1枚!?」
「も、貰い過ぎよ」
「いえ、受け取ってください。 大変優良な情報でしたので」
「……分かったわ。 私達は冒険者パーティの『銀風』よ。
リーダーの私は、槍使いのナーザよ」
「私は、剣士のカルザだ」
「私は、魔術士のマシルよ」
「私は、回復術士のロリンね」
「私達は冒険者パーティ『星屑』です。
リーダーは、御者席に座っている男性です」
「え!? 下男とかじゃないの?」
「いいえ。 違います」
「……ひぃ! 失礼したわ」
「分かって頂けたら良いのです」
まだまだ私も未熟ですね。
あの程度で殺気が漏れるなんて、もっと精進しないといけませんね。
さて、優良な情報を得た事ですし、後でジーク様に報告をしないといけませんが、ジーク様が喜ばれる姿が、今から楽しみですね。
「やっぱり、リンは怖いよ」
「同意であります」
「何か?」
「「いいえ!」」
ジークside
無事に都市ドルンバルに入る事が出来た俺達は、教えて貰えた通りに宿屋「鈴なり亭」で6人部屋を取る事が出来た。
宿屋に馬車を預けて、俺達は冒険者ギルドに向かった。
そして、テンプレが発生した。
「おい、ガキ。 良い女連れているじゃないか」
「死にたくなければ消えな」
「……はぁ。 お前らが消えろ」
「ガキ、何を言っ……がはっ!」
「ぐふっ!」
「ごばっ!」
3人のチンピラに腹パンを入れて黙らせると、道の端に向かって蹴飛ばして片付けた。
「ジーク?」
「これが、冒険者としての俺だ。 怖いか?」
「ううん。 ジークの新しい魅力を知って嬉しいわ!」
「それなら良かった。 行こうか、クリス」
「うん!」
冒険者ギルドに到着した俺達は、早速受付嬢が居るカウンターに行き、列に並び順番が来ると聞いた。
「俺達は先程到着したが、何か注意事項が有るのか知りたい」
「畏まりました。 注意事項としては……」
内容は、在り来りで特に問題は無かったし、冒険者同士の争いも自国と同じだった。
「やっと見付けたぞ!」
???side
「準備は進んでいるか?」
「はい。 都合が良い事に、今は王都は貴族のガキの噂で浮き足立っています」
「それは良い。 準備を進めよ」
「は!」
「これで、私は真の魔王になる!
封印されている魔王なんぞ、置き物でしかない!」
厳しくも温かいメッセージを待っています!
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