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……まあ、出来るだけ頑張るよ

この話で「幼少期」は終了です。

 


 冒険者ギルド内は、冒険者達も含めて大騒ぎだ。

 聞こえてくる会話から、どうやら対応出来る高位冒険者が居ないらしい。


 どうなるかと静観していると、3階から降りて来たギルドマスターと、バッチリと目が合った。


 ……まさか!


「3階に来てくれるな?」

「……分かった」


 それから約1時間後、俺達は休憩中の「はぐれ」を視認した。


 ……回想するまでもなく、押し付けられたよ。


「さて、討伐対象のモンスターだが、アレは赤銅竜ブラウンドラゴンだよな?」

「ああ、赤銅竜ブラウンドラゴンだ」

「ジーク、どうするの?」


 さて、この世界に於いて、ワイバーンは亜竜族で、この赤銅竜ブラウンドラゴンは竜族だ。

 それで、亜種や変異種でも無い限りは、ワイバーンが亜竜族最強で、赤銅竜ブラウンドラゴンが竜族最弱だ。

 しかし、その実力差は歴然で、小6と高3ぐらいの差が有る。

 だから、ワイバーン討伐が、Cランク冒険者達の最大の目的となる。

 そんで、Aランクになった冒険者は、単独で赤銅竜ブラウンドラゴンの討伐が目標となるし、達成者には「竜族討伐者ドラゴンスレイヤー」の二つ名が与えられる。

 そうなれば、雇う側次第では「快楽殺人鬼」さえ優遇される。

 まあ、それだけの名誉と名声だという事だな。

 因みに、平民でも調べれば分かる「竜族討伐者ドラゴンスレイヤー」は、既に何処かの「お抱え」になっているらしい。


「……まあ、出来るだけ頑張るよ」

「ジーク、頑張れよ」

「ああ」

「ジーク、死なないでね」

「分かっているよ、アザミ」


 5年も組んでいる為に、あっさりと送り出された俺は、ドラン作の「苦無」も準備する。


「さて、行くか」


 散歩に行くかの様に歩いて赤銅竜ブラウンドラゴンに近付く。


「GaAAAーーー!」

「気付いたか」


 流石に俺も、今回は死を覚悟して向かっている。

 最初は、人族でしかもガキな俺に対して飛ぶまでもないと地上戦で対応していたが、次第に不利になると空中に移動した。

 赤銅竜ブラウンドラゴンは、風属性魔法を放ちながら、偶に滑空して爪撃や尾撃をしてくる。

 そこで俺は……


裂空衝刃エアロブレイド二連!」

「Gyaーーー!」


 第5位階の風属性魔法「裂空衝刃エアロブレイド」で、赤銅竜ブラウンドラゴンの両翼の根元を切断する。


 地響きを起こしながら不時着した赤銅竜ブラウンドラゴンの目は赤く染まっていたが、俗に言う「逆鱗に触れる」ってやつだな。

 その結果、力任せの猛攻撃をしてくるがかわし続けて、俺は隙が出来るのを待った。


 ……ブレスを吐く為に上体を起こし首を伸ばした今!


「……覇!」


 一瞬で魔力に因る身体強化ブーストを、現段階で最大まで高め、影が消える程の速さで跳び、居合一閃で赤銅竜ブラウンドラゴンの首を斬った。


「……ふぅ」


 首無しの赤銅竜ブラウンドラゴンが地響きを起こし倒れた。

 俺は、赤銅竜ブラウンドラゴンの首と胴体と両翼を「倉庫」に仕舞うと、ダナスとアザミが駆け寄った。



「ジーク、やったな!」

「凄いわ、ジーク!」

「何とか倒せたよ」


 俺は、そう答えると地面に座り込む。


「流石のジークも、疲れたか?」

「ああ。 流石に相手は最弱とはいえ、竜族の赤銅竜ブラウンドラゴンだから、全神経を集中して高めていたからな」

「それはそうよね」


 ……1時間後に、俺達は王都に戻る事になったが、冒険者ギルドに入った後の「はぐれ討伐」の宣言をダナスがした為に、ダナスが「はぐれ討伐」をした事になった。


「ダナス、悪いが……」

「分かったよ」


 まあ、ダナスも剣を杖代わりに使うぐらいの傷とダメージを負うだろうが、ダナスでも赤銅竜ブラウンドラゴンを討伐出来るだろうし大丈夫だろう。

 それに、親父なら話せば分かるから、ダナスの給料アップに、奥さんであるアザミも鼻が高いだろうし、問題無い筈だ。


 冒険者ギルド内で、盛り上がった後は、解体場に行って、右の片翼と右腕と右足を売った。

 それ以外は、今後の為に手元に残した。


 後、3階でのギルドマスターに報告では真実を話して、事実はギルドマスターだけ閲覧出来る部分に記され、俺の「竜族討伐者ドラゴンスレイヤー」も記載された。




 それから約3年が経過して、俺は王立学園に入園して、新入生代表は王太子のエドワード殿下だ。

 今年は、後継者こそ居ないが、近衛騎士団団長の次男が、宰相の右腕である事務次官の嫡男が、筆頭宮廷魔術士の息子で天才と噂される三男が、王太子エドワードの取り巻きとして形成されている。

 後、生徒会では、それらに加えて、俺とエドワード殿下の婚約者であるゾフィーリア公爵家令嬢のクリスティーネ=ベルガ=ゾフィーリアが加わっている。


 それから約2か月後辺りから、エドワード殿下とゾフィーリア嬢が仲良くする姿を見なくなったし、一緒に居る姿も見なくなった。

 代わりに、エドワード殿下が、平民から養子となって男爵令嬢となったピンク頭のダーリナ=ドナン=サルティリワと一緒に居るという話を耳にする。


「ありがとうございます、ジークハルト様」

「気にするな。 1人でやる量じゃないからな」


 俺とゾフィーリア嬢が、今日もやっている事務処理は、副会長であるエドワード殿下がやるべき事だが、それをゾフィーリア嬢に押し付けて、早々に帰宅している。

 因みに、王立学園の入園を機にニーナとは正式に婚約した事を発表した。

 そのニーナは、生徒会役員ではない為に生徒会室に入れず、時間潰しに図書館で自習だ。



 そして、今年度も残り1か月を切った所で、運命と言うには酷過ぎる訃報が届いた。






厳しくも温かいメッセージを待っています!

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