その8「自作:ロンギヌスへの感想(ネタバレあり)」
編集「はい、始まりました企画もの第8弾。皆様いかがお過ごしでしょうか?」
白河「どうも、二流作家の白河夜舟です。よろしくお願いします」
編集「今回は、小説家になろう様に掲載完了した作品“ロンギヌス”について、白河さんに感想を語って頂きます」
白河「自分の作品に感想付けるの?」
編集「大丈夫です。あとがき集とか、普通にありますから」
白河「普通にあるんだっけ?」
編集「なろう様の規定というか、システム的に自分の作品に感想は付けられないんですよ。じゃあ、別の作品にしてしまえばいい」
白河「まあ、この企画は元々、そういうものだしね」
編集「でしょ?ですから“あり”でいいんです」
白河「まあ、いいか」
編集「で、変な質問されて遅くなりましたが」
白河「(変な質問ではないだろう)」
編集「今回は、企画初のゲストをお迎えしております」
能口「初めまして。能口 央也です。よろしくお願い致します」
編集「ようこそおいで下さいました。主人公イヌイに1回戦負けしたチームのピッチャーで、本作品の語り部です」
白河「おいおい、紹介がそんなのでいいのか?」
編集「え?書いたの私じゃありませんよ?」
白河「(そういう問題じゃない)忙しい所、スマンね」
能口「いえいえ。ドラフトの端の方でも、上手く引っかかって良かったです」
編集「ホント、良かったですね。公式では夏の甲子園、投打とも記録なしですからね」
白河「だよな。プロのスカウトさん、見る目あるわ」
能口「まあ、去年最下位のチームで立て直しが大変な所ですけどね」
編集「逆に、そういう方が出番が多いんじゃないの?」
能口「いや、先にプロとしての身体づくりからが先ですので」
白河「もうチームには合流してるの?」
能口「いえ、卒業してからでいいそうです。入団会見とかは準備中ですけど」
編集「なるほど。では、ボチボチ本題に入りますね」
白河「あ、これからなんだ(もう入ってるのかと)」
能口「はい、よろしくお願いします」
編集「白河さん、本作品を評価するとしたら、星何個ですか?」
白河「4は付けたいけど、稚拙な所もあるので、辛口なら3かな」
能口「厳しいですね。普通に5でしょ?」
編集「いや、白河さんはこういうところがあるんですよ」
白河「あとがきにも書いたけど、昔に書いた作品ですので、今の時代にはそぐわないんですよね」
能口「えー俺たちには関係なくないですか?」
白河「もちろんそうだけどね。読者目線で見ると、そう思われる」
能口「俺の、あんな死闘が、辛口3だとは…(嘆きの声)」
編集「死闘と言うほど、出番ないですよね?」
白河「元々、一回戦で負けて貰う予定なので、その辺はどうでもいいのよ」
能口「えー!八百長だったんですか?」
白河「小説ってそういうもんだから。チーム同士でのカメラ目線から、能口君の目線にカメラスパンを変えるために、必要だったんですよ」
編集「あの視点の切り替えは、この人巧いなと、素直に感心しました」
白河「感想にもお褒めの言葉を頂いておりまして。自分でもそう思う」
編集「狙って書いてるんですか?」
白河「プロットを決めて、撮影開始したら、そうなった」
編集「自然にやってるんですか」
白河「やってるというか、そうなる。そこにあるものを記録する。文章で」
編集「ちょっと、何言ってるか分かんないんですけど」
能口「この人、なに?(ちょっと引き気味)」
白河「他の作者様の作品を読むときも、大体そんな感じですよ?」
編集「よく分かんないんですけど?」
白河「なんなら群衆の声とか走る音とか破裂音とかが鳴るし、BGMも掛かりますよ?映画でも見てるように小説を読んでますね」
編集「(変態だな。変態だ)」
白河「で、視線を一回戦で負けた能口君にすることで、感情も入る」
編集「感情?」
白河「イヌイを撮影する、人間カメラマン兼解説者」
能口「俺、そんなことやってたんですか?」
白河「読者はみんな、そう思ってる。こうでもしないと、最後までイヌイを追いかけないし」
編集「能口君の視点イコール、読者の視点なんですね」
白河「で、おれの視点でもある」
編集「なるほど。では次に、作品のテーマについて、お話し頂けますか」
白河「テーマは障がい者野球。特に周囲の視点」
編集「なるほど。一回戦で監督がいきなり怒ってましたね」
能口「ああ、監督、怖いくらい怒ってたわ。別にいいじゃんって思ったけど」
白河「甲子園を、高校野球を神聖化すると、お怒りになるでしょうね。なのでタイトルは“ロンギヌス”です」
編集「あのタイトルに、そんな意味が?」
白河「まあ、インパクト狙いというか、読者が作品を手に取ってくれそうだな、意味もありますが」
能口「確かに、気になりました。しかもそれが野球小説?」
白河「で、読み始めて、なんだこれ、と怒るか怒らないか、のライン狙い。初回第一打席の初球でいきなり三塁線へセーフティバントな感じ」
編集「まあ、ないことも、ない。微妙なラインですよね」
白河「そこは絶妙なラインと言って欲しいな。で、その怒りに油を注ぐ」
編集「障がい者ピッチャー、イヌイですね?」
能口「あれは、無いと思った。ありえない」
白河「ルール上は問題ない。ユニホームや運動靴と同じ」
編集「同じですが…ありえないですね」
白河「ありえないけど、このまま行っちゃうよ。え?行くの?」
編集「そこで読者の反応が、読み続けようか止めようか、になりそうですね」
能口「監督も怒ってた。俺らもだけど」
白河「で、ネタバレだけど、ここで南洋の監督が(読者も)その腕は長すぎるから違反だと言えば、この物語は終わりになりますね」
編集「さすがに、終わらないでしょ」
能口「そこを指摘した昭和の監督の一人勝ちは、ズルイと思った」
白河「ズルイ腕だと、もやもやしたまま読み進んでもらえると」
能口「あ、ズルイわけじゃないんだと、俺は気付いちゃった」
白河「そう言う事。最後のネタバレでモヤモヤは解消するけど、障がい者の野球について、改めて考えて頂けたら」
編集「そうですね。義足を付けて走ったら、健常者より速かったり、遠くに飛べたりする場合、どう折り合いをつけるか」
白河「陸上はカテゴリーを分けないと、競技としては成り立たないよね。野球の場合は、自由度が広いと思うけど、上層部の考え方かな」
編集「それであのエンディングなんですね」
白河「まあね。あと、ここまでイヌイにチートを持たせると、相手チームがかなり自由に動けるんだよね」
編集「終章までの読みどころですね」
白河「こういう死闘、好きなんだよね」
編集「確かに、好きなものを書いてるって、伝わりました」
能口「白河、んと、先生なの?」
白河「はいはい」
能口「続編は書かないんですか?それと、代表作じゃないんですけど」
白河「これ自体の続編は、無いかな。このテーマに関しては、書きたいものを書き切ったんで」
編集「以前は代表作扱いでしたよね?」
白河「当時はね。さっきも言ったけど、この作品は時代にそぐわないからなぁ」
編集「なるほど」
白河「ただ、今でも自分で読み返してみて、良く書けているとは思う。後になっても読み返せるような完成度の高い作品作りは、心掛けているつもり」
能口「俺としては、代表作にして欲しいなぁ」
編集「さて、お時間が来たようです。また次回、お会い致しましょう」
白河「また聴いてくださいね。ではまた―」
能口「お邪魔しましたー」
(続く)




