新戸みなと ― 魂を分け与えるもの
新戸みなと ― プロフィール詳細
■ 基本情報
・氏名:新戸 みなと(しんと みなと)
・年齢:16歳
・所属:学術都市・東京区 高等部二年Bクラス
・学園ランク:B級(評価は中堅だが、潜在値はA級相当)
・異能名:ギフトステップ(Gift Step)=魂付与
・能力分類:物質共鳴・擬似知性付与・視点操作
■ 外見と性格
平均的な体格で、黒髪の短髪、やや気弱そうな表情をしている。周囲からは「平凡な生徒」と見られがちだが、仲間思いで心根は優しい。普段は臆病で自分に自信を持てないが、仲間の危機に際しては勇敢に立ち向かう。
彼の「魂を分け与える」能力は、自己犠牲的な性格と深く共鳴している。
■ 能力解説 ― ギフトステップ(魂付与)
「ギフトステップ」とは、自身の意識エネルギーを外部物質に分配し、一時的に“疑似的な魂”を宿す能力である。
付与された対象は「独立した意思」や「運動性」を獲得し、持ち主の指示に応じて行動する。
① 基本原理
・Λ細胞は脳内の神経電位と量子振動を増幅し、「情報エネルギー(=意識の波)」を外部に投射する。
・この情報エネルギーは、対象物質の分子振動パターンを一時的に「秩序化」し、まるで「自律的エージェント」のように振る舞わせる。
・数学的には「意識波関数 Φ を物質の状態ベクトル ψ に重ね合わせる操作」と表現できる。
→ Φ⊗ψ → ψ’(擬似魂を持った状態)
② 効果と挙動
1. 物体の擬似自律化
- 武器に魂を付与すれば「持ち主を守ろうとする剣」になる。
- 教室の椅子に付与すれば「自ら歩いてみなとを守る椅子」として動き出す。
2. 多視点認識
- 魂を分配した対象は、みなとの「副眼」として機能する。
- 例:廊下に置いた消しゴムに魂を付与すれば、その位置からの視界や音を共有できる。
- 数理的には「分散センサー網」を形成することに相当。
3. チーム支援特化
- 仲間の武器や防具に魂を付与すれば「使用者の動きを先読みする補助機能」が働く。
- これにより、仲間の戦闘効率を飛躍的に高められる。
③ 数学的・科学的骨組み
・情報理論的モデル:魂の分配は「エントロピーの局所的低下」として扱える。対象物質のランダムな状態に秩序を与え、意識的行動を取らせる。
・計算資源の制約:人間の脳が並列処理できる対象は有限であり、最大で「同時に7体まで」しか魂を付与できない。
・エネルギー保存則:魂の分配はみなとの「精神力(ニューロン活動電力)」を消耗する。長時間使用すれば失神や昏睡の危険がある。
④ 限界とリスク
・感情依存:魂の出力はみなとの感情状態に左右される。恐怖や動揺が強いと、対象が暴走する危険がある。
・自己分散リスク:魂を分配しすぎると「自我の同一性」が揺らぎ、みなと自身の精神が分裂しかける。
・距離制限:半径約1kmを超えると魂のリンクが切断され、対象は無力化する。
・副作用:付与対象からの感覚が逆流するため、同時に多数を扱うと「感覚の混線」による混乱を引き起こす。
⑤ 応用例
1. 戦闘
- 武器・盾を自律化させ、仲間を自動防御。
- 小物に魂を宿し、撹乱や陽動に利用。
- 多視点観測によって敵の死角を突く。
2. 日常
- 鞄に魂を入れて勝手に整理させる。
- 掃除用具を自律化して部屋を片付ける。
- 授業中に教科書へ魂を宿し、勝手にページをめくらせる(教師からは不評)。
3. 戦術的価値
- 個人戦よりも「チーム戦」で真価を発揮する能力。
- 仲間の行動を補完する支援型の異能として、軍事・公安分野では高く評価される可能性がある。
■ 物語における位置づけ
・表向きは「平凡で冴えない少年」。
・しかし潜在能力は高く、三崎あかりの「未来を観測する力」と組み合わせれば、**「未来を知り、最適解を実現するチーム」**が成立する。
・みなと自身は恋に不器用で失敗ばかりだが、その「仲間を守りたい」という心が、能力の真価を開花させていく。
■キャッチコピー的表現
「俺は強くなんてない。だけど、みんなの想いを“魂”にして、前へ進むことはできる。」