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双國軍記  作者: リサ
第一部 皇帝の章 はじまりの時
4/13

願った景色

本日の2回目の投稿となります。

 玉座の間から退出した皇帝ルーデリアは、この異常な事態から逃れるように、自らの宮殿に作った自室で起こっている異変について考えていた。


「なぜNPC達が喋っている」


 ルーデリアは現在起こっている有り得ない事態の原因を考える。そもそも、このゲームにおいてNPC達の役割はあくまで雰囲気を盛り上げる為の存在である。

 そのため、喋る事はおろか自らの意思で考えて命令を受け入れる事は不可能である。システム外の行動をさせるにしてもこちらからコマンドを入れないと活動することはない。


「だが、たしかにいま、俺の命令をしっかりと聞いて理解していた。そうだ、【操作窓】(コンソール)はどうだ?」


操作窓】(コンソール)とは拠点内の様々な事を管理したり、プレイヤーのインベントリーや運営からの情報を見たりなどの幅広い事ができるゲーム内の管理ツールの事である。運営のイベント告知や緊急事態はここに表示される。実際、さっきまで「エデン―ー失われた楽園―ー」の続編告知を見ていた。

 ゲームの基礎であり、運営からの情報があればわかるはずだ。なので開ければ何かわかるかもしれないと思い開こうとする

 しかし・・・


「【操作窓】(コンソール)・・・どうやって開くんだ?」


 本来、【操作窓】(コンソール)は画面左下に見えるアイコンに視線を合わせると表示される。

 だか、そういったアイコンは表示されていない。それどこれか先程は色々なゴタゴタがあって気づかなかったが本来、画面に映し出されているマップや時計といった物も消えている。


「マップや時計も映し出されていないか。本格的におかしいな話だぞ。それよりもなんでこんなにも落ち着いてるんだ?」


 これも先程から感じていた疑問である。

 ここまでの異常事態なのにもかかわらず、全くと言っていいほど緊張も恐怖も覚えていない。ただひたすらにある感情は疑問と好奇の2種類だけであった。まるで()()()()()()()()()()()()()のように感じる。


「なんなだ。・・・しかし、【操作窓】(コンソール)が開けないと言うのは困った」


 感情の件もそうだが、もっと深刻な問題は【操作窓】(コンソール)だ。

 これがひらけないとなると現在の国の状況なども分からない事になる。それでは、この国で起きている異常の把握もままならない。


「強制ログアウトのバグ・・・と思っていたがそれでは説明がつかない。となると、考えれるのは「エデン2」への移行か?だとしても運営から連絡が来ていないのもおかしな話だ。情報が足らんな」


 ルーデリアは近くにある椅子に腰をかける。木製の椅子はキィッと軋みながら自分の体重を支える。感触はまるでリアルな冷たさを感じる硬い木製である。本来のゲームであれば冷たさも感じないはずなのにである。


「感触がリアルすぎる・・・これもあり得ないな・・・そういえば、アカノツキはどうした?」


 先程までVC(ボイスチャット)で話していたアカノツキが頭をよぎる。先ほど、急に慌てた様子で切ったのだ。何かあったと考えるべきだろう。


「あいつ、途中から様子がおかしかったしな。もしかしたら俺と同じ事態に巻き込まれていれかも知れない。・・・ただ、連絡がなぁ」


 VC(ボイスチャット)申請は【操作窓】(コンソール)から出すことができる。しかし、現状は使えない状態なので相手に対して申請を送る事が出来ない。これではVCをつなぐことができない。


「・・・そういえば魔法の中になかったか?」


 あやふやな記憶を頼りにある魔法を思い出す。


「確か・・・【伝言(チャット)】だったか?・・・VCがあるからあまり使った事なかった。しかし、魔法はつかえるのか?」


 通常のゲームでは有り得ない事態が連発している現在の状況で、果たしてゲームのシステムである魔法は使えるのだろうか?疑問は尽きないが、好奇心は沸いてくる。


「まぁ、ダメ元でやって見るか。・・・【伝言(チャット)】」


 ゲームと同じ様に口で魔法名を唱えてみる。すると、体から何か抜ける感覚がする。そして、自身の意識が何処にある遠くの方に意識がつながる感覚に襲われる。しかし、そんな感覚は長くは続かず、すぐに頭の中が誰かと感覚的につながる感じを受けた。


「・・・もしもし?」


 頭の中に警戒した声が響く。どうやら、自分の頭の中が誰かとつながっているようだ。直接頭の中に声が響いてくる。

 すると、頭の中に「・・・はい」という警戒した声が聞こえてくる。その声はまさに先ほどまでVCをつないでいたアカノツキの声であった。


「もしもし、俺だ。ルーデリアだ。」

「・・・なんだ、君か・・・はぁー」


 アカノツキは安心した声を出しながらため息をつく。先ほどの警戒した声から明らかに緊張が抜けているのが伝わってくる。


「大丈夫か?」

「うん。ただ、色々と周りがおかしけどね」

「もしかしてだが・・・NPC達が動いているのか?」


 京介は自身が陥っている現状について切り出した。NPCが喋っている事、動かないはずが動いている事など、先程の玉座の間で起こった出来事を伝える。


「・・・そっちも同じ事が起きてるんだ」


 すると、向こうからも安心したような声が返ってくる。ある程度は想像していたがどうやら向こうも同じだったようだ。


「僕もだよ。・・・まさか君の所でも起こっているなんてね」


 アカノツキはある程度予想してたのか声に納得といった感情がこもっていた。


「バグ・・・とかじゃないよね?」


 不安そうなアカノツキの声が頭の中に響く。彼女的にはバグの可能性以外も考えがあるようだ。だが、向こうも情報が足りていのか、疑問に近い感じの聞き方だった。


「なんとも言えないな・・・とにかく今は情報が足りない。当分は情報集めが最優先だ」

「そうだね。こっちでも色々探って見るよ・・・てか、これなんの手段で連絡してるの?」

「【伝言(チャット)】っていう魔法だ」

「・・・なるほど、魔法を使ったのか。了解。じゃあ、何か発見したらお互いにこの魔法を使って連絡を取り合うということでいい?」

「ああ、構わない。」

「わかった。じゃあ、切るね・・・と言いたいんだけど、これはどう切るんだい?」


 アカノツキは不思議そうな声を出しながらルーデリアに尋ねる。思い出そうとするが、確実と言えるわけではない。何せ、あまり使ったことのないものである。記憶の中にあった微かな記憶を頼りに切り方を伝える。


「たしか・・・ゲームと同じならそのまま、言えばいいじゃないか?・・・多分」


 言い切りたかったが、あまりにも記憶が薄かったため、不安定な形の言い方になってしまった。アカノツキはそれを聞いて複雑そうな雰囲気が伝わってくる。


「仕方ない。俺が試そう。【伝言(チャット)】終了」


 こうしていても仕方がないのでルーデリアは自ら試してみる事にした。すると、誰かとつながっている感覚から意識がすっと自分の中に戻ってくる感覚に襲われる。アカノツキの声は頭の中では、もう聞こえない。どうやら成功した様だ。


「魔法は変わらず行使できる。それも、「エデン」と同じ形で・・・ますます、どういう状況なのか分からなくなったな」


 ゲームシステムのバグにしてはあまりにもちぐはぐな点が多すぎる様に思える。しかし、現実的にバグ以外には考えられない。・・・いや、()()だけあり得る可能性があるがそれはあまりにも非現実的な代物である。

 ――とりあえずは・・・この考えは保留だな、証拠が何もないし――

 そうこう悩んでいるとドアをノックする音が聞こえてくる。ルーデルはその音につられ思考の海から戻ってくる。音の方向を確認するとそこは自室のドアから聞こえていた。多分、だれかやってきたのだろう。


「入れ」


 少し警戒した声色で入室を促した。少しして「失礼します」と言う声と共にドアをあけて人が入ってくる。

 入室してきたのはカミエラだった。


「失礼致します、陛下」


 そういうとカミエラはスッと音を立てずにドアを閉めこちらに振り向いた。

 カミエラは相変わらず、表情から心が読めない。


「どうした?何か問題でも起こったか?」

「いえ、お約束の2時間がたっても陛下がいらっしゃりませんでしたのでお迎えにあがりました」

「・・・」


 それを聞いて京介は驚いた。もう2時間経ったのか?という事もそうだが、NPCが命令していない行動をした事にだ。命令をしていない行動が取れると言う事は、自らの意思で意思決定ができるということにつながる。それは、まさに自我が存在する証左である。それでは、まるで現実に生きている人間の様ではないか。ますます、ゲームバグとは言いづらい状況へとなっていく。


「そうか、もうそんなにたっていたか。すぐ行くので玉座の間でまっていろ」

「失礼致します」


 そう言うとカミエラはペコリと一礼をし、カミエラは退出をしていった。それを見送りながら京介は更に自身の持っていた疑念に頭を悩ませるのだった。


 ――――――――


 京介が玉座の間へ向かったのは、それから30分後の事だった。玉座の間へと訪れた京介は目の前の光景に絶句した。広い玉座の間の中で数百の魔族・人族・亜人族などの多様な種族がそこには整列していいた。この光景には、ルーデリアも声が出ずに圧倒されるばかりだった。


「陛下のご入場です」


 カミエラが言うと百人程度の部下達は一斉に動き出し跪き、頭を垂れた。その姿は一糸乱れぬ形で、とても洗練させていた。

 ルーデリアは少し圧倒されたが気を取り直して前を向く。玉座までの道は開けられている。京介はその人で作られた道を真っ直ぐに歩き出す。そして、玉座の前へたどり着く。近くには跪くカミエラが見える、それを一瞥し、玉座に座った。


「各軍団および各省庁の代表、ただ今推参致しました」


 カミエラは跪いた状態から代表して声をあげて頭を上げる。それに伴い、自分が座っている目の前にいる9人の各団長および各長官も頭を上げた。


「・・・カミエラ、一つ聞きたい」

「はっ。なんでございましょうか?」


 名前を呼ばれた近くに侍るカミエラは少し緊張した面持ちで声をあげる。見ればどこか玉座の間には緊張といい知れない雰囲気が漂っている。


「・・・これで軍団および省庁の全職員か?」

「いえ。違います。この玉座の間に列席を許されているのは軍団の上級将校および省庁の上級職員のみでございます」


 カミエラは普通の事だと言うように自然体で報告している。だが、それを見た京介はさらに疑問が浮かんでくることになる。当たり前だが、「エデン――失われた楽園――」にそんな決まりは、特に無い。ましてやミドリア帝国でもそんな決まりを作っていない。そもそも、玉座の間に部下を集める事ができるのはプレイヤーが【操作窓】(コンソール)で操作した場合のみである。間違ってもNPCの判断で集まる事はない。

 だが、目の前に広がるのは「エデン」のルールの枠を超えたNPC達の行動である。あまりにもゲームシステムとはかけ離れた事態に疑問は尽きない。


「・・・それでは、先程の命令の報告を聞こうと思う。報告があるものは立って、その意を示せ」


 悩んでいても仕方ないと気持ちを切り替え、ルーデリアは部下達に報告するように命令する。すると、軍服と儀礼服を着た2人の人物が立ち上がった。


「モーリアとエリエラか・・・それではモーリアから報告をせよ」


 立ち上がった二人は、オーガ女王(オーガクィーン)のモーリアと吸血鬼(ザ・オリジナル)のエリエラだった。

 モーリアは小さな見た目に角の生えた少女だ。少し女性用軍服に着られているようにも見えるのはあまり軍服を着なれていないのかもしれない。


「はっ・・・妾の軍団を調査したのじゃが。いくつかの師団が行方がわかっておりませぬ」

「行方不明だと?・・・何師団ほどだ?」

「5師団じゃ。歩兵師団5師団じゃった」


 帝国の常備軍は総師団数45師団あり、内訳としてはそのほとんどが歩兵師団である。その中で5師団と言うとあまり多くないように思うがミドリア帝国では歩兵師団一つに9000人(歩兵4個連隊を含む2個旅団と支援砲兵や工作、衛生を含む混成支援連隊の2個連隊の計2個歩兵旅団と2個支援連隊によって作られている)が当てられている。

 その為、5個といえど4万5千人の兵士が居なくなった事になる。

 戦争で亡くなったのたらまだしも、何も分からない状態でそれだけ居なくなるのは中々に痛い。


「なるほど。報告ご苦労。では、エリエラよ。報告を頼む」

「はい」


 エリエラは立ち上がるとさわやかなハスキーボイスを出して心地よい返事をする。彼女は女性であるはずなのに、男性用儀礼服を着ている事から、中性的な雰囲気を漂わせている。


「陛下。4府の公爵殿と12地の地区長とは連絡が付きました。特に12地の中にある市の市長たちにも連絡を取るように命令を行いました。」

「そうか」


 4府とは、4人の公爵に与えた土地の総称である。ただ、公爵とは言うが名前だけの役職である。ある時に皇帝ロールプレイの一環で爵位を作ろうとしてあきらめた名残であり、特に政治的実権のない役職であった。しかし、国の重要な機関を設置しているので、残っていたのは幸いでだった。しかし、記憶が正しければ、そのうちの一つの家が厄介なフレバーテキストを持っていたはずである。そのせいで何度も反乱イベントを起こされた記憶がある。いずれ彼らとは話し合う機会を設けるべきであろう。。

 12地とは、他国に侵略を始める前に作った行政区分である。そして、それぞれの行政地区に更に《市》という細かい行政区分を作っていた。


「また、《属》区分に含まれる63属にも連絡を送りましたが、返事はかえって来ていません。」


 そして、今のエリエラの言葉にあった《属》という行政区分が戦争などで他国から奪った領地や都市群の総称であった。こちらが我が国の行政区分のほとんどを占める形になっている。ここは資源などの採掘施設などのある場所も多くなくなってしまうと重大な危機に陥りかねない。


「連絡が取れないというのは、どういう意味だ?」

「そのままの意味です。《属》区分には属長官を置いてるはずです。しかし、彼らと連絡がとれていない状況でして、僕としても困っています」


 たしかに、奪った領土はゲームシステム上、その区分を統治する代官のようなものが自動で置かれてていた。元々、【操作窓】(コンソール)で資源の管理を行っており、特に気にしてはいなかったが、それが使えない以上、直接どうにかするしかない。しかし、彼らと連絡が取れないと言う事は、とても危険である。もしかしたら、我が国の資源管理に影響が出てくるだろう。


「なるほど、他は何かあるか?」

「・・・一つ奇妙な報告がありました。」

「何だ?」

「それが、景色が変わったそうです。」

「景色が変わった?」

「はい。いくつかの地長の話によりますと、付近に毒沼地帯や砂漠地帯等があったそうです。しかし、それらが、すべて森林地帯に変わっていたそうです。」


 ルーデリアはこの報告を聞いて、疑問がわいてくる。「エデン」に置いてワールドの地形が変更される事は、プレイヤーでは出来ない。出来るとしたら運営のみではある。しかし、運営がわざわざて毒沼を森林地帯に変更する意味がわからない。

 ここでルーデリアの頭にふっとある考えが浮かんだ。その考えが正しければ、これらの謎な状況が一気に解決される。だが、あまりにも馬鹿馬鹿し過ぎた為、頭の中で一蹴してしまった。


「そうか、よく分かった。座って構わない。」


 京介は声にならないため息をついて玉座にもたれかかった。

 一部陸上戦力の行方不明、自国領土内での連絡遮断、さらにはゲーム内システムでは考えられないNPCの行動やルールの大幅変更、地形の奇妙な変更。そして、終わることのないゲーム。

 あまりにも、情報が多過ぎたのだ。だが、もし、これがゲームの演出ならここは多分「エデン2」と言うことになる。そうなれば自分以外のプレイヤーがいてもおかしくは無い。現にアカノツキも同じ状況であるのだ対策は、立てるべきだろう。

 それに本当にここがゲームの世界なのかも確かめなければならない。

 報告を受けている時に感じた考えである。

 ーー本当にここはゲームの世界なのか?ーー

 この疑問に答える為にも情報は絶対に必要になってくる。

 そう京介は思い、NPC達に命令を下した。


「いま、帝国で起こっている異常は把握した。・・・これより各軍団および省庁に命令を下す」


 威厳を持って命令を下す皇帝陛下をみて部下達は頭を下げる。先ほどもまで少し緊張のある空気が薄れていたが引き締まった空気になる。


「まず。いまここで非常事態宣言を私、ルーデリアの名で発動を宣言する」


 それを聞き、カミエラが「宣言レベルはいくつに致しましょうか?」と聞いてきた。それに対して、ルーデリアは少し考える。そして口を開いた。


「レベル5だ」


 その言葉に控えていた部下達はどよめき出す。

 非常事態宣言とは、ミドリア帝国にある戦時宣言であり、言葉通り皇帝が非常時だと思った時に皇帝の名で発令される。その非常事態宣言には、いくつかのレベルが存在している。レベル1からレベル5まで存在する。

 いま、皇帝が宣言したレベル5は国家存亡の危機に発令されるものだ。

 現状を把握しきれていない者達でも危機的状況だとこれで分かるだろう。


「それに伴い第1軍団は非常事態宣言の周知を徹底せよ。特に国民には資源の制限や物価統制を行うことも臣民に伝えよ」

「はっ」

「第2軍団は帝国内の警備を命ずる。怪しい行動を取っている者達を見つけたら君たちの裁量で捕まえ、我が下に連れてこい。特に私の目が届かない東西南北の4府には重点を置くように」

「かしこまりました。」

「第3から第5軍団はそれぞれの団員の統制を行え。統制後は首都周辺で待機せよ」

「「「はっ」」」


 ルーデリアは軍部に指示を出す。特に第2軍団は国内の治安維持が主な主任務である。公爵を警戒する意味でも彼らにはちょうどいいタイミングだった。そして、残りの長官たちにも指示をだす。


「さて、各省についてだが、まず、内務省、国内の資源管理状況を確認せよ。これは大至急だ」

「はっ」


 今まで、資源関係は【操作窓】(コンソール)で確認することができていたが、現在使用できない。そうなると、マンパワーでの確認が必要になるだろう。資源地帯の多い《属》と連絡がつかない以上、これは最優先事項になる。


「次は、情報省だが、お前たちは帝国の周辺の調査を行え、内務省の報告でもあったが、景色が変わったという話がある。もしかしたら、周辺に何かあるかもしれないから。また、帝国内にある。アダミリア及びアルティミナの地図をもとに場所の特定を行え」

「・・・(こくこく)」

「さて、それ以外の各省だが、人員の確認と一時待機しておけ。今は状況が分からないからな」

「「「はっ」」」

「さて、最後になるが、すべての調査をとりあえず4日を期限に一度報告を上げよ。特に内務省や情報省は確実にそこまでで分かったことで構わないから、必ず報告を上げよ。それらをまとめて、カミエラよ報告に来るのだ。異のあるもの立ってその意を示せ」


 ルーデリアはあたりを見回す。どの部下たちも皆、頭を垂れたまま動くものはいない。それを見たルーデリアは先ほどよりも声に力をいれ、声をあげた。


「よろしい。では、各自、職務を果たせ!」


「「「「はっ」」」


 ルーデリアの号令により多くの配下が一斉に立ち上がる。その一糸乱れぬ姿に、どこか心が沸き立つのを感じる。


(そうだ・・・これは俺が夢見た光景だ)


 彼らは命令一つで動き出す。その姿にどこか感動に似た思いを感じた―――。


物語が面白いと感じていただけましたら、ブクマ・評価・感想を頂けると作者は大変うれしいです。

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