頼もしいユンボ― 2001年6月
保護区はいつも現在進行 すずがも通信128号 2001年6月
頼もしいユンボ―
私たちの保護区のようにまだ未成熟であちこちに手を入れる必要があるところでは、ユンボー(バックホウ)は本当にありがたい助っ人です。人力ではたっぷり1~2日分の作業を1時間で楽々とこなしてしまいますし、筋肉痛とも無縁です。
重機が使えるのはひさびさのことで、どことどこをやる、いつやる、とかなりきっちり予定を組んでいましたが、予定していた作業が次々にあっさりと終わってしまうのには舌を巻きました。水路の一部付け替え(人力では2人×2日の予定)、土手をけずってトラクターが出入りできるような道にする(人力とトラクターで2日以上かかりそう)、砂山ならし(人力とトラクター3、4人がかりで3日くらいか)等々がどれも1、2時間から半日少々で片づきました。
こうなると、欲が出るのが人情。後半にキャリーダンプが来てからは、観察舎正面の小島岬先端部に貝粉を運んでまいたり、先端部まで砂を運んでトラクター等があぶなげなく動けるような道をつけたり、と、重機がなければとてもできない作業をだいぶ進めることができました。やっておきたい作業はまだいくつもありましたが、営巣場所整備を繁殖時期に間に合わせるためには、後回し。
ただし、例によって失敗はいくつも。ユンボーのキャタピラがはずれたのが1回。とうとう自分たちでははめられず、蕪木さんにSОSを出すことに。おかげで対処の方法がきちんとわかりました。
くやしかったのは、お天気がよくて人手もあったのに、バッテリーが上がってユンボーが使えなかった日。ライトのスイッチの切り忘れが原因ではないかとのこと。一番残念だったのは、明日は重機を返却する、という5月7日の月曜日。観察舎正面の小島岬に貝粉の残りをぜんぶ運んで仕上げをする予定でした。ところが、この日に限ってキャリーダンプの調子が悪く、とうとう運べずじまい。
それでも、当初の予定はだいたいこなせたと思います。実は、ユンボーくんがあればあるだけ、あれもこれもそれも、と仕事をやってしまいたくなるのがこわい。だって、断然楽なんだもの。