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現在進行 鳥の国 2  作者: 蓮尾純子
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「思い切って」の結果   2001年10月

保護区はいつも現在進行   すずがも通信130号 2001年10月

   「思い切って」の結果


 中央部分の泥はいつまでも乾かず、掘り返しや水路の手入れ中のユンボーも、何度も足をとられて動けなくなりました。隣の新浄化池からの水もれがけっこうな量になることは、前からわかっていたのですが、最終的には水路全体に手を入れてポンプを設置し、排水用の水ためを掘って、トラクター作業に備えました。

 12,100㎡にのぼる湿地全体の草刈り、隣接する旧淡水池の堤の草刈り、水路部分の草刈り、刈った草どけ、自走式の草刈機による細断。トラクターがけを終え、ユンボーと人力で畔ぜんたいに手を入れ、足場板の片付けや手直しを終えて、20日から本格的に水を戻しました。

 観察路草刈り第6ラウンドでは、きれいな仕上げ作業に欠かせないハンマーナイフモアが動かなくなるとか、中古で入手し、よく働いてくれている芝刈り機がとつぜん火を噴くなど、機械のトラブルが次々。それでも、ともかく夏に予定していた作業はぜんぶ終えたか、終わる見通しがついています。今年からの新人さんたちや、一昨年も暑い盛りに来てくれた「天の使い」こと、夏休み短期仕事人の上原昌志さん等、「年少さん」たちも大活躍。幸いにけがも大事故もなくて、ほんとうにありがたいです。

 こんな時間や労力のかけ方は、毎年はとてもできません。でも、来年はどうしよう、などということは、その場になってから考えようと思っています。

 全体の仕上がりは、けっこう目になじみます。「思い切って」やっている作業だなんて、そう言われて現場を見てもぴんと来ないのではないかしら。ひとつひとつ、一歩一歩、体を動かして手を入れている自分たちスタッフだからこそわかるありがたみ。とても恵まれた立場なのかな、と思います。

 さて、生きものたちの採点はどうでしょう。サギはずいぶん入っています。秋の渡りのシギがどうなるか、来春の渡りはどうか。冬のカモやタカはどうか。楽しみなような、こわいような。



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