秋が来た 2001年10月
鳥の国から すずがも通信130号 2001年10月
秋が来た
あたり一面、秋の虫のコンサート。他を圧してひびきわたるアオマツムシが少々耳ざわりですが、エンマコオロギやカンタンの美しい音色も健在です。観察舎の正面玄関でスズムシがいくつか鳴いているようです。どなたかが放されたのか、それとも定着したものか。
7月があまりにも暑かったもので、時々涼しい日がまじったり、夜の気温が下がったりした8月は、なんだか秋めいた気分ですごしました。9月の今は、まるっきり、どっぷりと秋。肌寒いほどの夜気の中、月・虫の音・カラスウリの花、とスターが出そろって、アオアシシギでも鳴いてくれれば、もう最高。
「行徳内陸性湿地再整備検討協議会」という、この保護区や観察舎の方向性を決めるための最高決定機関の会議が9月5日にありました。東良一友の会会長や私も委員として出席し、千葉県や市川市の担当部課と学識経験者、計10名(前回までは11名)で構成されているもので、この会議の承認を得ないと大きな工事や方針変更等はできない仕組みになっています。
このところはだいたい年1回のペースで、今回は第12回目。水門の増設計画に向けた調査結果や観察舎の体制替え(業務の多くの部分を友の会に委託)等、報告事項が中心でしたが、市川市の公園緑地課からカワウのコロニー維持へ向けての営巣やぐらの設置など、来年度事業としての具体的な提案もあり、何となくうれしい会議でした。
夏の間、保護飼育していたツバメやカワラヒワ、スズメ、ヒヨドリ、カルガモといった連中を次々に放している最中です。一方では、雄同士でペアを組んだコサギたちが暴威をふるって、この一週間のうちにゴイサギ・チュウサギ・ドバトと3羽もの鳥を突き殺してしまいました。とりあえず、嘴の先端を丸めて様子をみています。そうかと思うと、烏骨鶏やロードアイランドレッドなど、大きな鶏が次々に道ばたに捨てられていたり。