DOメーターの移設 2001年8月
保護区はいつも現在進行 すずがも通信129号 2001年8月
DОメーター移設
この状態ではDОメーターの設置の意味がありません。早く何とかしなくちゃ。電源コードが傷ついて海水が入るという故障を防ぐためには、水流のない水門内側に移設したいけれど、内側は5mもの垂直のコンクリート壁で、足場も何もない。どうしたものか、と相談している時に、大黒柱1号さんがふっと言い出しました。「パイプで保護するのではなくて、ポールみたいなものにセンサーをとりつけるのではだめですか」
ずっとパイプ設置・パイプ掃除にとらわれていた目からウロコが落ちました。コード先端のセンサーがふらふら動かなければ、何もパイプに入れる必要はないし、パイプを使わないでよければ、とりつけ位置も変えられる。
残る問題は2つ。
A;垂直・足場なしのコンクリート壁にポールをきっちりとりつけて安定させる。
B;センサー部は1,2週間ごとに引き上げて掃除をしなくてはならないので、とりつけ、とりはずしが楽なようにする。
これまた二律背反の厄介な設問です。
さんざん悩んだあげく、なあんだ、と気がつきました。きっちり取り付けることと、センサーのついたコードをまっすぐに、揺れないように保ち、着脱が楽なこと。なにも支柱1本で両方こなせなくてもいいんだ。強固で安定した支柱と、軽便で可動な支柱と、2本使えばいいじゃない。
結論。太めの竹竿を水底に突き立てて、壁面に打ったボルトで止めつけ、コードは縦に割ったビニールホースで保護した上で細い竹竿にとりつけて、太い竿につけた環に通して動かないようにしました。かくして、移設と改善作業は無事終了。
こうやって書けば、なんでもないことなのですが、紆余曲折の発想のおもしろさ、わかっていただけるでしょうか。もっとも、パイプのおおいがない分、センサー部にはすぐにフジツボの子供が付着して、掃除がたいへんになりそうです。
現在進行、創意工夫。これからも一歩ずつ踏み出したり、踏みまどったりすることになるのかな。