古代米 DOメーター 2001年8月
保護区はいつも現在進行 すずがも通信129号 2001年8月
古代米・DОメーター
今年も田植えをやりました。6月17日の日曜。ボランティアでカエル類やタニシの導入を積極的に進めておられる町田安男さんのご紹介で、さきたま古墳群資料館の前館長さん、小川良祐さんから古代米の苗をいただくことができました。赤米・黒米はこれまでも手掛けたことがありますが、紫米・緑米となると初めてのおつきあいです。5月いっぱいフルタイムで研修にこられていた青山ケンネルカレッジの実習生さんお二人(竹内尚子・川島郁)も手伝いに来てくれて、にぎやかな一日でした。昨年より田んぼを1枚ふやしたのにまだ苗が余り、結局あと2枚分ざっと田をこしらえて、24日に残りの苗を植えました。稲は元気に育っています。
そうそう、ちょっと目先の変わった仕事をひとつやってみました。DОメーターのセンサー部の移設。
1996年の再整備時、保護区への海水の出入りを一手に引き受けている千鳥水門のところに、水中の溶存酸素量をはかる装置をとりつけてもらいました。5分ごとに無線でデータが観察舎に送信され、用紙に記録されて行きます。青潮の流入を未然に防ぐために設置したありがたい装置です。が、半年とあけずトラブルが続き、その都度1、2ヵ月は修理のためにメーカーさんへ、という状態。6月に入り、ようやく修理が済んで戻ってきました。その時に伺ったメーカーさんのお話では、今回もまたセンサー部の電源コードが傷つき、海水が入ったのが原因とのこと。これまでの故障もすべて同じ理由。
これは、センサー部のとりつけ位置と設置の方法に原因があるのでは、ということになりました。千鳥水門のすぐ外側、潮の上下によって狭い水門を出入りする激しい水流に近い設置位置。センサー部分の保護のために太いパイプの中に入っているのですが、付着する生物などのためにパイプ内の空間が狭められ、本来の海水中の溶存酸素量が測定できない可能性も。水流で巻き上げられた泥も測定値に影響してしまうらしい。
修理が済んで戻ってきたセンサーがとりつけられて一週間後、まさに青潮の出そうな気温の急低下。溶存酸素量の測定値がぐんぐん下がり、あわてて水門をしめました。幸い晴天となって気温が上がり、魚の様子にも異変がないので、ほっとして水門を開けたのに、測定値はゼロのまま。試しにパイプの外にセンサーを出してみると、海水にはちゃんと酸素あり。