7話
就職試験などいろいろあって更新する暇がありませんでした。
楽しみにしていてくださる方々には本当に申し訳ないです・・・。
ですが、無事就職試験も終わったのでこれから再開いたしますので、これからも「ダブルワールド」をよろしくお願いいたします。
穏やかな陽だまりが包む今日この頃、俺と由宇は学校が休みということで一緒に買い物に行く予定だ。
季節は春から夏のちょうど間くらい。
ぽかぽかとした陽気に眠気を誘われてしまいそうになる。
そんな中、俺はリビングで由宇の支度を待ちながら、テレビを見ている。
「由宇遅いな〜」
もうかれこれ1時間は経つ。
女の支度は時間がかかると言っても、これはちょっと掛かりすぎじゃないだろうか。
「これから行くと、向こうですぐに昼飯だな。・・・・車のエンジンを掛けてこよ」
そう思い立ち、玄関から出て行こうとする。
「あ、由宇に言っておかないと」
再びリビングに戻り、由宇の部屋の前に移動。
「由宇?俺、ちょっと車のエンジン掛けてくるから」
「わかった〜。もう少しだけ待ってね」
「はいはい」
多少呆れながらも、家を出た。
エレベーターで降りた地下一階に駐車場がある。
寮なのに駐車場があるのは、この学校は車に乗っていいということからだ。
ある一角に止めてある、愛車に乗り込みエンジンを掛けるとそのまま放置して再び家に戻る。
無用心かと思うかもしれないが、盗まれることは絶対にないので大丈夫。
俺の車はみんな知ってるし、盗んだら後々怖いというのも知っている。
ちなみに車はGT-Rに似た車だ、R32。しかも、MT。
俺ってば車が大好きだからな。
買い物に行くよりも、車に乗ることの方が嬉しいというのはご愛嬌だ。
少しにやけながらも家に戻り、リビングに行くと由宇が既に部屋から出てきていた。
「お、準備は終わったか?」
「うん。待たせてごめんね」
いいよと言い、2人で玄関を出る。
今日の由宇はピンクのワンピースに白いカーディガンを羽織っている。
うん。可愛い。
玄関から出ると、由宇が鍵を掛けたのを確認してエレベーターに乗り込む。
先程来た駐車場に来て、GT-Rに乗り込む。あ、本当の名前はこっちの世界の名前でいうなら、YG-Uという車らしい。
由宇も乗り込んだのを確認して、車は低い低音を出しながら発進していった。
1時間ほどで街に着いてパーキングを探す。
適当な場所を見つけて、車を止めると目的の店に向かった。
俺達が来た店は下着店。
由宇が最近胸がきつくなってきたと言うことで、新しく新調しようということだ。
ま、女の人は子供が出来ると胸が大きくなるらしいからね。女性ホルモンの関係とかなんとか。
ちなみに俺は店の中には入らないぞ?
桃源郷に入るためには、多大なリスクを背負わなければならない。
・・・・・・うそ。ただ単に入らない、というか入れないだけ。
だってよ、他のお客さんは男性がいないと思って買い物をするのに、俺が入って気分を害するようなことはできねぇよ。
うん、俺っては常識人だな。
少々待っていると、店のドアが開いて由宇が出てきた。
しかも、結構な量の荷物を抱えて・・・。
「おいおい、一度にそんなに買わなくてもいいだろ?てか持つよ」
若干無理矢理に由宇の手から荷物を奪う。
「でも、買い物に来れるときってあんまりないから・・・・」
「確かに忙しいもんな・・・。まぁ、由宇が気に入ったもんがあったんならいいよ」
「うん。空くんが嬉しがるようなのも選んでおいたからね」
うっすらと顔を赤くしながら言う由宇を見て、意識が遠のいていく感覚がした。
え?食べちゃっていいの?可愛すぎんだけど!!
艦長!制御できません!!
なに!?もう少しだけ耐えるんだ!
む、無理です!
もはやこれまでか・・・・。
「諦めんな俺!!」
「きゃ!」
「あ、悪い」
脳内で理性と本能が戦ってたから、な?
「空くん。変な妄想でもしてたんでしょ?」
「な、なんのことかな?」
「もう、エッチなんだから」
なんだかんだで仲のいい・・・・・・いや、訂正。
バカップルならぬバカ夫婦だね。