18話
ストーリーがどんどんファンタジーにハマっていく・・・・。
恋愛も取り入れないと!!
〜空サイド〜
魔法量などを測った次の日。
季節は夏を思わせるかのような日差し。じっとしているだけでも汗が滲んでくる。
そんな中、空はダールスにもらった魔法書を見て、練習をしていた。
あらかじめ今日の朝に、ダールスに転移のやり方を教えてもらったので、昨日の草原に1人で来ている。
空は少し集中して、手に魔力を込める。
「ファイア」
そう呟くと、火の玉が飛び出していった。
「次は・・・・ブリザド」
次は、氷が飛び出した。
その後も淡々と練習を重ねていると、数時間後には魔法書の中身を全て習得してしまった。
「ふぅ〜、なかなか魔法もおもしろいな」
属性ごとの概念を頭の中で構成してからじゃないと、発動しないもんな。
ファイアとかはまだ簡単だけど、エクスプロージョンとかちょっとコツが必要だったし。
ま、所謂中級魔法までは無詠唱で唱えれるようになったからいいか。
魔法にはランクがあり、初級、中級、上級、最上級、古代、神聖まであるのだ。初級が一番低く、ファイアなどはこれに該当する。神聖までいくと、街を簡単に無くすことができるほどの威力だ。ただし、それ相応の魔力が必要となる。
「にしても、暇になった。なんかないかな?」
そう言って、空を見上げると黒い点のようなものがだんだんと大きくなっているのがわかる。
「なんだあれ?あ、大きくなるのが止まった。・・・・こっちに近づいてきてる?」
待て待て待て!!俺はもう変なことには巻き込まれたくねぇぞ!!
そんな空の願いも虚しく、空に近づいてきた。が、一定の距離を地面から取ると、静止した。
すると、もごもごと動き始めて、中から何かが出てこようとしている。
「なんか変なことが起きませんように・・・」
祈るように成り行きを見守る。
と、もごもごしていたのが止まり、出てきたのが・・・・。
「え!?み、みんな!?」
なんと出てきたのは、元の世界にいるはずの5人。由宇、里美、美紅、ヨシズミ、ヤスだ。
「え?なんで?てかどうして?」
これこそ意味わからねぇ!!!俺はなんでこっちに来てるのか、わかんねぇのにみんなまでこっちにきて・・・・・ああああああ!!!!もうなるようになれ!!
「いつつ・・・・ここって、どこな・・・・・・・・そ、らくん。空くん!!」
由宇が俺に気付いて飛びついてきた。もうそりゃあ、フライングクロスチョップの如くね。
「ぐぇ!」
抱きついてくるのはいいんですよ?ええ。このタックルもどぎがなければね。これがなければ、由宇の柔らかい体とか、むにゅむにゅの双山とか最高に気持ち良いんだけど・・・ゲフンゲフン。
「もう、本当に・・・・心配したんだからね?」
涙目+上目遣い=理性の崩壊
アカンアカン、この状態でそんなことになったらめっちゃKYじゃねぇか。
「ごめんな?俺もわけがわからない状態だからさ」
本当にわからないんです。魔法が使えることに関してはラッキーだけどな。
「まぁとにかくだ。この人数だし、積もる話もあるわけだから、一旦ゆっくり話が出来るところに行くぞ?」
「うん」
由宇はそう答えてくれたんだけど、他の奴らは?・・・・・・伸びてるな。
仕方ない、転移するか。
由宇には後で説明しよう。今してたら、長くなるし。
「よし、由宇。俺につかまれ」
「え?う、うん」
「掴まったな?みんなは、まぁ絡まってるから大丈夫だろう」
ヨシズミが一番下になって、重なっている。俺は美紅の手を取った。
「うし、んじゃ転移」
空が呟いて、誰も草原からいなくなった。