10話
海ということで多少エロが加わってきます。
―空視点―
ヨシズミが海に行こうってうるさいから、俺は代表で女子を呼ぶために来たんだが・・・
何故かいない。
どうしようか?先に俺達だけで行ってもなぁ。
仕方ない、待つか。
俺は女子の部屋の前から踵を返し、再び部屋へと戻った。
部屋の中では、ヨシズミが亀甲縛りにされていた。
間違いなくヤスがしたんだろうけど・・・・
「空っち、邪魔者の排除は完了したよ」
「いや、そんな清々しい笑顔で言われても困るんだが」
ヨシズミに至っては、何故か恍惚とした表情でベッドの上に縛られてるしな。
まさしくカオス。
とりあえず、見るに耐え兼ねないから解こう。
そう思い立ち、手を縄に掛けたところで、
「いやん・・・」
ヨシズミが、全身に鳥肌が立つような声で言いやがった。
「あ〜やっぱりこのままにしとくか」
「すいません!!ごめんなさい!!」
いや、な。縄で縛られた状態で土下座を敢行するお前・・・・キモイ。
「空っち。ところで、女子には伝えた?」
俺がヨシズミを虫けら以下を見るように見てると、ヤスが後ろからたずねた。
「いや、それが部屋にいねぇんだ」
「そっか・・・・じゃあ仕方ないから待とうか」
「ああ」
お互いに納得したところで、それぞれ時間をつぶし始めた。
「ねぇ俺のこと忘れてない?」
あんなもん、無視だ。無視。
1時間半くらい経って、隣から声が聞こえてきた。
「ようやく帰ってきたか」
椅子に長時間同じ体制で座っていたからか、腰がいたい。
椅子から立ち上がり、腰を叩きながら女子の部屋の前まで向かった。
コンコン
ノックをして数秒待つと、由宇がドアから顔を覗かせてきた。
「わ!空くん!どうしたの?」
俺がいたら驚くのか?少しショックだ。
「いや、海に行こうと思うんだけど・・・・いk「イクイク!」その言い方エロいからやめろ」
すると、由宇がにやっと笑い俺を見てきた。
「え〜?私は普通に行くって言っただけだよ?イントネーションでエロく感じる空くんのほうが、エッチだよ」
「・・・・・はい、俺の方がエッチです」
くそ、反応するんじゃなかった!
由宇が今度はクスクスと笑いながら俺の腕にしがみ付いてきた。
「おい、返事は?」
「行かせてもらいます。・・・・私の水着姿見て、興奮しちゃダメだよ?」
そう言って、俺から離れて部屋に入って行った。
・・・・・・なんかドキドキした。
アレは反則だろ・・・・上目遣いであんなこと言われたらドキドキってか、水着姿見る前から興奮しちまうだろ。
あ〜なんか今のは完敗だな。
理性が崩れなかったことに感謝。
さてと、俺もあいつらに伝えて用意しますかね。