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02話

バシャバシャバシャ…


「アオイちゃん早すぎです!」

「えっへーんだ!どうだ見たか我が力―」

「スズまだ負けた気になっちゃダメだよ。あっ、ワカメよーしえいっ!」


投げたワカメはきれいなウェーブを描きながらアオイのイルカにジャストイン!やっぱりこの間行ったバッティングセンターで最高点をたたき出した女は一味違いますねー。


『日記を検索します。一件ヒットしました。2週間前、施設名バッティングセンターにて写真よりその日の動画を再生します』



「スズいくよー!私のとっておきの一球『スーパーホノカボール』を打ってみなさい!」

「あっ、あっ、私あまり上手く打てないのでお手柔らかにお願いします!ってホノカちゃん聞いてますか、お手柔らかにですよー」

「スズ、本気で行くわよ、私の本気『スーパーホノカボール』!」

「きゃーあ…って…あのーホノカちゃん?」

「あははは!ちょっと待って、いや、ちょっ…待ってよ…ツボったんですけどあははは!」

「もうアオイちゃんあまり笑ったら失礼ですよ?」

「いや…だってさあははは…スズだってははは…あんだけ大口叩いたのにちょっ…やっぱ無理、笑いすぎて死ぬあははは」

「もうアオイちゃん!そんなに笑ったらホノカちゃんが可哀そうです…」

「いや…だってさ…『スーパーホノカボール』ってあははは…やばいやばい」

「もうやめてー…。私が悪かった…私投げるの下手だから…もういじらないで…」



「きゃ、なんであの投げるの超絶へたくそで有名のホノカが投げたワカメがきれいに当たるのよ!」

「確かにちょっと不思議です?」


『この施設では投げたアイテムがきれいな放物線を描きながら相手に命中するようにアシスト機能が搭載されています。このアシスト機能によりバッティングセンターで「スーパーホノカボール」などという恥ずかしい決め台詞と共に見事に大恥をさらしたホノカでもアオイ様に命中できたと考察します』


「なるほどです!流石ヘルさんですね」

「確かに納得はできたけどイルカが超遅くなっちゃったんですけどーーーーー!」

「当たったのはうれしいけど、何この複雑な気持ち…」

「複雑も何もヘルは正しい事しかいてないからね!」

「二人とも危ないですからあまり暴れないでください!私心配ですよ…」

「さっきからアオイ散々私をこけにしてくれてありがとう…。お先!」

「あっ、待ちなさいよ!絶対に抜かしてやるんだからね」

「もう私は止められないわ。ポチさぁゴールまで一直線だよ!」

「ホノカちゃんポチってそのイルカさんのお名前ですか?」

「えっ…ポチって…あははは!イルカにポチはないわ、あははは…待ってやばいホノカ最高すぎあははは!」

「うぅ…そんなに変かな…」

「あっ…あまり気にしなくてもいいですよ。ポチ可愛い名前です」

「そうだね可愛い可愛いあははは…もらった!」

「あっ…しまった…」


結局レースはアオイの勝ちで終わってしまった…。ポチにうろたえている隙にイルカに小魚をあげて元気もりもりになったアオイのイルカはワカメのハンデなどもろともせずにゴールにぶっちぎりで泳いで行ってしまった…


「いやーごめんね!なんか勝っちゃった!」

「いや、「ごめんね」って笑いながら言ったら全然謝る気ないでしょ」

「ばれちゃいましたか?」

「でもアオイちゃんの最後の追い上げは目を見張るものでしたよ」

「スズそんなこと…あるかな?あははは!」

「で、そのフルーツどうするの?」


私はアオイの前にある大量のフルーツを見ながら不貞腐れた顔で言った。どうせ全部、ぜーんぶアオイが食べちゃうんだろうけどさ…いいもん!私フルーツ嫌いだもん!


「まぁまぁ不貞腐れた顔はやめてね?みんなで食べましょうや」

「私フルーツだーいすき!」

「うふふ。やっぱり二人は仲良しですね」


「はー、楽しかった」

「ですね。でも疲れちゃいました…」

「スズ私たちの事ずっと心配しててくれたもんね」

「それは二人が喧嘩しだすからです!」

「「ごめんなさい」」

「うふふ、いいですよ」

「あぁ、私のホームこっちだ。じゃあここで。また明日ねアオイ、スズ」

「さようならホノカちゃん」

「今日も掲示板女子会やるから忘れちゃだめだよ!」

「分かったー!」




【掲示板:ホノカ・アオイ・スズ】

アオイ:今日も楽しかったね


スズ:そうですね。とっても楽しかったです!


                       明日は何して遊ぶ?:ホノカ


スズ:ホノカちゃんは本当に遊びが大好きですね


アオイ:それな


                     二人だって好きでしょ!:ホノカ


スズ:うふふ、そうですね


アオイ:ちょっと二人に相談っていうか聞いてほしい話があってさ


スズ:何ですか?アオイちゃんの相談は久しぶりです


                   そうだね。どうしたのアオイ:ホノカ


アオイ:いや別に私のことじゃないんだけどね

    最近施設に入館できない人がたまにいるらしんだよ


スズ:というと…出禁ですか?


アオイ:そういう事じゃなくて初めての施設とかで

    他の人は入れるのにその子だけは入れない的な?


                  なんだか不思議なこともあるね:ホノカ


アオイ:まあ私たちには関係ない話だよ。もう遅いね、お休み


スズ:ですね!おやすみなさい


                           おやすみー:ホノカ




「不思議なこともあるな…。てかもうこんな時間早く寝ないとまた寝坊しちゃうよ…。お休みヘル」


『おやすみなさい、ホノカ』





『今日の出来事を日記に記録しますか?

   はい <

   いいえ

 記録が完了しました。今日も楽しい一日でしたね』



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