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1.少年・彼の過去
諸星流星はマシンガンの銃撃を受けてパニックになった。
彼の記憶の中に何があったのだろうか。
「・・、ぉぃ、おい!、流星おい!」
島に揺さぶられて眼を覚ました。
「良かった。」
島が目の前でほっとしている。
「おまえ何があったんだ。」
必死な顔で聞いてくる。
マシンガンを撃たれたことを思い出すと、ハアハア、過呼吸になる。
彼の過去の記憶。
たまに悪夢に出てくるあの記憶。
キラリと光る銃口
「やばい、よけろ。」
春日部と菊池を押す自分。
火を噴く機関銃
肩を撃ち抜かれて宙に飛ぶ自分
二人の刑事が闇に向かって銃を撃つ
悲鳴を上げて倒れる男と女
自分に駆け寄ってくる刑事
いつもそこで目覚める。
あの恐怖の記憶は心から消えてくれない。
俺はあのマシンガンを持った犯人に勝つことができるのだろうか。
乱れる息を必死に押さえながら
「トラック...荷台...マシンガン......気をつけて」
そう言うと再び意識を手放した。
人物紹介を追加します。