少年・あいつは何者
ブヲーンとエンジン音を響かせ蒼葉中学校に入ってくる一台のオレンジ色のチェリークーペX-1R。
運転手は学生服を着ている。この学校の生徒らしい。
生徒用玄関の横に止めると車から降り下駄箱で靴を履き替える。
入学から1週間たった今も変な目で見られているようだ。
「流星おはよ。」
声を掛けられている。
彼の名前は諸星流星である。いったい何者なのかは後々わかる。
授業が始まり、みんなが先生の話を聞きながらノートをメモしていると、
[ピピピピッ、ピピピピッ」
流星の机の上に置いてある機械がなった。
「すみません。」
と言って彼は席を立ち教室の後ろのドアからベランダに出た。
「はいリューです。」
無線のアンテナを伸ばしていった。
[ああ、春日部だ。城山銀行蒼葉支店より非常ベルが作動した。急行してくれ。]
「了解ですっ!」
アンテナをしまうと、先生に
「抜けます。」
そう言うと教室を飛び出し下駄箱で靴に履き替えると、チェリーに乗り込み赤色灯を屋根に乗せると、急発進した。
学校に入って初めての出動でみんなは、あいつそういう奴だったのかと思う奴と、変な奴と思う奴色々居た。
彼、諸星流星はいったいなぜこの様な仕事をしているのだろうか。