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第8話~喜捨(きしゃ)~

 8日目、日曜日。

 今日は仕事が休みなので電車で街に出掛ける事にした。

 入ったブティックでちょっと高めだったけど気に入ったワンピースを買い、ご機嫌で帰りの駅に向かうとそこにはお遍路さんみたいな格好をした人が立っていた。



――托鉢僧たくはつそうだ!



「一日一善」



 私は財布の中から千円札を1枚出し、喜捨きしゃする。

 チリンチリンと鈴を鳴らして頭を下げる托鉢僧に手を合わせ、私はその場を後にした。




――結果、電車賃が足りず3駅程歩いて帰宅する事になった。

 駅前など、人が集まる所でたまに托鉢僧の方を見掛ける事がありますが、どうやら偽物が多いみたいです。

 あの服装で顔を隠していれば素性は分かりませんから、商売には打って付けなのでしょう。

 勿論違法行為なので、法律で罰する必要がありますね。


 という訳で、見分け方を幾つかお教えします。

 先ず、托鉢を行うには所属している宗派から許可を得なければなりません。

 もしも、許可証(免許証)を持っていなければ、その人は偽物という事になりますね。

 後は、身なりが綺麗、草履の上に白足袋を履いている、冷房の利いている場所に立っている……等、修行僧に似つかわしくない場合も怪しいですね。


 ……と、細かく説明しましたが、実際に見分けるのは難しいので、あまり気にしなくても良いと思います。

 何故ならば、喜捨とはその言葉通り、「喜んでお金を捨てる」という意味だからです。

 相手の方はともかく、善行を積んだ事には間違いないのですから。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 毎話本編は、歯切れよくザクッザクッと切り進むのとは対照的に、結びに書かれている話は、淡々かつ妙なやわらかさもあり、ひょうひょうとしていて……いろはさん筆者の話なんですが(?)、ストーリーを…
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