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第12話~正義感~
12日目、木曜日、午前2時。
※今回は残酷な描写があります。ショックを受けられないよう、ご注意をお願いします。
深夜、私は薬局を訪れていた。
凍傷のステロイド薬を塗った後に貼るガーゼを使い切っていた事に気が付いたのだ。
「2~3枚で良いかな」
私がレジに向かおうとした所で、お店にヘルメットを被った男がいきなり駆け込んで来た。手には拳銃の様な物を持っている。
「全員動くな! 撃つぞ!」
――おっ! 一日一善!
「ちょっと貴方! そんな事が許されると思って……」
――私の言葉は銃声によって掻き消され、最後まで紡ぐ事は出来なかった。
最初からこの展開は決めていました。「純文学」を書く上で「善行」についてとことん追求したいと思っていましたから。
しかし、この手の事件は世間を賑わしていますし、何時もコメントを下さる皆さんはこの展開を望んでいない事が分かったので悩みました。
最後は当初の予定通りの決断をしました。ご理解を頂けると幸いです。