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二人の時間
「私は…私の名前は、早坂 鈴那」
何故かその名前を聞いた時に、動悸が激しくなった
「スズナ…。悪い、思い出せない」
「私は蓮が、10歳の時に知り合ったんだよ。でもその後すぐ引越したの」
そうだったのか。こいつを知ってるような気もしなくはないんだが…
「俺はその時事故で記憶が朧気になってるみたいで、君のことは思い出せない。すまない。」
「そんなことがあったんだ…。じゃあ、しばらく私はこの土地にいるから、毎晩深夜1時に会おうよ!」
…は?何言ってんだ、こいつ、正気か?
「いや、いやいやいや、何言ってんだ、普通に日中に会えばいいだろ?」
「日中じゃつまらないよ〜。深夜に二人で会う。秘密で♡ドキドキするでしょ?」
そう言いながら鈴那は、ふふっと笑った
ドキドキって……。まぁいつまでももやもやしたまま過ごすのは嫌だ。
俺は渋々OKした。