決意と違い 前編
お久しぶりです。
また書き始めます。
よろしくお願いします。
ニューナゴヤ
ニューナゴヤ駅の地下には国が近年公認した組織の本拠地が存在するという都市伝説があるという。
そんな駅の地下深くには何がどうなっているのか一般人には知ることはなかった。その本拠地は地下鉄よりも遥か深くに存在してる。
目的は紛争の抑止、各国の不正を摘発、犯罪組織の壊滅、戦争孤児の保護を主に活動する組織…
名はHelp is given
略語でHEVEN
疾鷹やラース、レン博士はそこに所属している。
ホログラム装置を回収に当たっていたラース率いる部隊。名はウルフ。
対犯罪組織、サイボーグ専門殲滅部隊だ。
他にも今日のような機密の回収、多国の裏で行われている計画の妨害、報告などある。
人数は約3000人。そこから戦闘部隊、隠密部隊、科学部隊、医療部隊など様々な部隊に別れることになる。
それを率いるラース。
彼自身は戦闘、隠密部隊に深く関わっている武闘派。
彼は部隊を率いても自らミッションをこなす事がある。それが彼にとって生き甲斐かもしれない。それが彼にとって生きる事かもしれない。
そんな彼は回収を終えたホログラム装置など興味無しにHEVENの基地へ戻る。
彼を迎えたのは現在基地にいるウルフの兵士達。
「任務お疲れ様です!!!BOSS!!」
ビシッと揃った敬礼の兵士達。通路の壁に寄り皆同じ間隔をとっていた。
ラースはそれに応じ敬礼をし、通路を渡る。
その後から任務に参加した兵士達も帰ってきた。だが、彼らも入り口に止まり敬礼した。
兵士達全員尊敬する男ラース。
それは傭兵にとって憧れであり、カリスマ的な存在であるからである。
なぜそのような男になったのかは後に知るであろう。
そんな彼は医務室へ向かった。
そこに居たのは二人の少年だ。
一人は赤い目をし、黒髪のショートヘアーの疾鷹だ。
ホログラム装置を停止してから時は三時間経っていた。
もう一人は「あ、BOSS。お疲れ様です。」
疾鷹と比べかなり背が低く140cmくらいだろうか。緑色の髪をミディアムにし、目の色は薄い茶色、着ている白衣はかなり体と合わず、手は袖まで届かず、半分くらいの所でゆさゆさ動かしているのが分かる。
「おう。」スネークは医務室の白いベッドに座った。
「今日は治療しに来たの?」少年が聞いた。
「いや、違う。ちょっとこいつ話があってな。」スネークは指で疾鷹を指した。
「ふーん。分かった。また何かあったら何かいってくれよ?すぐに治すからさ!」
少年は得意気に言った。
「あぁ、そうする。」
少年は今日はまだ他の人を見なきゃと言い、カルテを持ち他の医務室へ向かった。
医務室には険悪な関係の二人きりになっていた。
疾鷹とスネークだ。
疾鷹はホログラム装置を停止させ、すぐに報告へと基地へ戻った。
上への報告が終わり念の為にチェックしてもらおうとしたら、バッドタイミングでラースが入ってきたというわけだ。
疾鷹は表情では分かりにくいが、まだ心の中では怒りに満ちている。
己の無力さに。
それを感じたのか、ラースは言った。
「そんな事ぐらいで精神が揺れるとは…無能な奴め。」
一言である。たった一言で今、疾鷹にとって一番のタブーに触れたのだ。
言われた瞬間に疾鷹は、即座にベッドから立ち、ラースの胸ぐらを掴み持ち上げ掛けた。
しかしその瞬間、ラースが一瞬の内に疾鷹の腕を極め、疾鷹を上からから抑えた。
一瞬である。ラースは胸ぐらを掴んでいる疾鷹の手を掴み、そこから柔道の背負い投げの容量で投げた。仰向けに倒れた疾鷹の腕をそのまま掴み、関節技を極めたのである。
仰向けからうつ伏せへと変えられた疾鷹の頭に足を乗せ、動けなくした。
疾鷹はマシナリーだ。常人の何十倍もの力を持っている。人間なんて少しでも力を入れれば殺せる殺戮兵器でもある。だが彼には効かない。
何故なら彼の手と疾鷹の腕の間にはある薄い紙のような物が挟まれていた。
それは最新の電子妨害装置である。電子妨害装置とはサイボーグやコンピュータ、電子制御によって他の人には扱えない銃などの電子部分を妨害し扱いまたは操作を出来ないようにする物だ。サイボーグなら電子制御によって人工筋肉が思ったとおりに動かせれるものだが、その電子制御を妨害すれば人工筋肉は思ったとおりに動かせない、また動かすことすら出来ないのだ。マシナリーである疾鷹も同様、電子頭脳を持ちそれにより身体を制御してるならたちまちただの心ある人形になる。
「ぐッ………がぁ!!」疾鷹の人工骨が悲鳴をあげる。
マシナリーといえど、身体は人間と同じなのだ。可動区域を越えれば壊れてしまうのだ。人と同じように。
サイボーグとは違う一つの特徴がある。
サイボーグには痛覚はない。
無駄だからだ。サイボーグは兵器だ。殺戮兵器だ。そんな物に痛覚はいらない。
だがそれはマシナリーには痛覚という感覚がある。はたからみれば殺戮兵器のサイボーグ同然というのに。
何故。何故、石ノ森はこれを付けたのか。
マシナリーには謎がまだ多いのだ。
ラースは極めた腕をそのまま維持し言った。
「ふん…そんなもんか。良いか、俺たちは今任務によって飯を食ってると言っても過言じゃない。それを背くならお前という存在はここにはいらない。お前の意思が何だ?お前の理想が何だ?そんな物で任務を放棄するのか。この甘ったれた糞坊主が!!」彼が言ったあと、すぐに腕を離した。
疾鷹はすぐに姿勢を立て直し、彼に対面した。
「あんたに何が分かる…。俺は救えるはずの命を!自ら殺したんだぞ!!あんたに!!お前になんか分かってたまるか!!!」
疾鷹は叫んだ。怒りの叫びだ。それはラースには勿論自分にでも言った言葉だ。
「チッ………そんな経験なんぞたんまりあるぞ。だがな、そんな事でいちいち切れて任務を放棄するのはただの糞だ。」
「………………」
「お前よりも俺は一回り近く長く生きてる。俺がそんな経験をしてないと思ったか?俺は軍人だ。だがなそれでも守らなくてはいけない者は沢山いた。」
「俺は任務を遂行しなければならない。それが俺の守る道だ。それでも死んでいく者は後をたたない。」
「俺たちは人間だ。過ちを侵す。それは一生消えない物もある。それをどう受け入れるのかは、お前の自由だ。まぁお前は人間じゃないがな。」
疾鷹は黙った。
彼のいう事は一理ある。
だがそれでも。
「今日から二週間後だ。」
「えっ?」
「今日の午後23:30から俺はドイツへ経つ。ある任務でな。二週間後までにお前の答えを聞く。良いな?」
「ドイツ?あんたもしかして…」
「話はここまでだ。俺はこれからその任務の最終チェックがある。今度ふざけたマネをしたらお前を破壊する。復元出来ないようにな。いいな。」
ラースは医務室から出て行った。
近年の飛行機と言えば日本からヨーロッパまで約3時間という短い移動時間で行き来出来る。戦争によって産まれた技術だ。如何に素早く敵対国に侵入し殺戮破壊をするか…というテーマから産まれたという。環境など考えずただひたすら敵対国をどう潰すか、どう消し去るか、から産まれたは今もこうして生きている。安全やエコなんて技術はその後に産まれるものなのだ。
姿形は十人十色、様々な姿の飛行機がある。まさに個性とはこの事だろう。
一般飛行機がロシアの上空で飛行をしている。旅行や出張などに一般市民がよく利用する飛行機だ。
だが乗車してるのはパイロット含め3人しかいない。
さらに不思議な事に二人の青年は席が最長距離に離れているのだ。
一番前の一番右、一番後ろの一番左に座っているのだ。
(互いに干渉しないようにか?)と思ってるのはコックピットで自動運転をいい事に乗客席を映す監視カメラを覗いているパイロットだ。
彼はある組織の下っ端だ。
いきなりの命令だ。この二人の青年を日本のニューナゴヤへ輸送させよとの事。
下っ端は組織が何をやってるのかは知らない。
ただ金だけ貰えればいいらしい。
(しっかし、上の連中は何故こんな気味の悪い双子をニューナゴヤへ送るんだ?何かの病気か何かか?うえぇ…変な病気俺に移すなよ…)
下っ端は不味いインスタントのコーヒーを飲みながら観察を続けた。
日が傾き始めかけてる大空を飛んでいる旅行機の静かな機内でポツリと独り言を言った。
「今回の相手はどうなんだ?プラ」
プラと呼ばれた青年は日本の漫画を読みながら言った。
「あー…なんかマシナリー?だっけ?俺達と同じ系統。だけどあっちは旧型なんだろ?そんな奴とっとと殺って帰ろうぜ。読みたい本は置いていっちゃったし。」
「旧型だからといって油断は禁物だ。例えデータが俺達よりも劣っていたとしてもだ。」
「へいへい…あんちゃんの仰せの通りって…」
巨大な飛行機の中、乗客は二人、それだけでも違和感を感じてしまうが、互いに最長距離に離れている違和感もある。
だが会話が出来ているのだ。
口から出た音が互いの耳にまで届いたのだ。
「あとレーダー、通信機能も今の内にメンテナンスしておけ。ミッションは既に開始している。残り1時間30分だ。」
「へ~いへい。」
プラは席の背もたれに背中を預け、目を閉じる。
〈コード110によりメンテナンスを行う〉
目を閉じた先にはこのような文章が横に流れた。
そのまま、まるで眠るようにと。
〈コード110によりメンテナンスを行う〉
あんちゃんと呼ばれた青年もまた同じように意識を遠のいでいった。
彼等はただの人ではなかった。
ただそれだけの事だ。
残り1時間30分…開幕する。
人にならざる物同士の争いが。
医療室のベッドに疾鷹は座り込んでいた。
この力はどうすべきかと…
決めるのは己自身だ。考えてる内に汚らしい物が、事が頭に出てくる。
頭の中がゴチャゴチャになってくる。
「……あーーーーー~~~!!!!」疾鷹は頭を思いっきり掻いた
ゴチャゴチャが不愉快になり、自身の頭を掻く。身体は人の何十倍の力、だが精神は変わってない。
その精神が今の疾鷹にとって大切な物であり、邪魔な物でもある。
頭を掻いてる所にドアからヒョコッと
「頭でも…打った?」
聞いたのは緑色の髪に小さな身体の少年である。
「いや…なんでもない。」
疾鷹は答えた。
「ふーん。まぁ怪我したら僕がすぐ治すさ!」
フフーンと言わんばかりの顔であった。
「そん時は頼むよ。」
「任せなさい!!」
少年は袖が通り切ってない手でカルテを持ち、机に置いた。
「ふぅ…まーたBOSSと喧嘩したの?懲りない人だねぇ。」
椅子に座った少年は届かない足をブラブラさせて聞いた。
「喧嘩じゃねーよ。」
「大体もう診察終わったのかよ。」
「当然だよ。僕も君と同じだからねー。作りは違うけど。」
薄い茶色の目が悲しく見える。
「辛くはないのか?その力。」
「最初はね。怖かったよ?人の身体を触るだけでその人の健康状態、精神状態を覗けたり、その人の持つ怪我や病気を勝手に治しちゃう力は、凄く怖いよ。
このせいで人から怪物とか悪魔とか言われちゃったし、凄く辛かった。」
「だけどね、この力を人の為に使いたいんだ。だって怪我とか病気を治しちゃうんだもん。一気にとかは出来ないけれど、それでも必ず治せるもん。ならこの力を色んな病気を持ってる人の為に使いたいなっておもったんだ。」
「そしたらここの組織にスカウトされちゃった。で今はここの医者として色んな患者を治してるんだ。
今こういう風に力を使えて良かったよ。この力を必要としてる人がいるから。」
少年はハッキリと言った。
まだ中学1年くらいの少年がこんな事言ってしまうのか。
疾鷹は自身の情けなさに頭が重くなった。
「きっと疾鷹さんもそうだよ。」
頭を軽く抱えた疾鷹は少年の方を見た。
「疾鷹さんの力も誰かが必要としていると思うよ。だから疾鷹さんはその人達の為に使ったら良いんじゃないかな。」
ニッと笑う少年。
疾鷹の持つ力…果たしてそれを必要としている人達はいるのだろうか。
疾鷹は顔を上げ、純白の天井を見続けていた。
午後8時を回ろうとしている。
街灯がナゴヤという都市を眠らないように光っていた。
ナゴヤを出るとそこはもう捨てられた街、ゴーストタウンしかない。戦時中、日本のあちこちで戦場化し、壊滅状態にまで破壊されもはや人が住めない状態なのだ。
ミサイルやロケットランチャーによる崩壊したビルやえぐれた道路、バイオ・生物兵器による酸化や空気中に含まれる毒。
それらは人々にも襲った。何も関係のない人が死んでいったのだ。
子供も大人も何もかもが死んでいった。その被害を唯一免れたのがニューナゴヤである。そして人々はニューナゴヤに避難・生活を始めた。
それがニューナゴヤの繁栄の理由である。
戦争が終わっても復興出来ない環境になっていたのだ。
その街は捨ててニューナゴヤで生きるしかなかった。
しかし全員というわけではなかった。
入りたくても入れなかった人、ここから去りたくない人がいたのだ。
人々はやがてその人達を忘れていった。
そして今、人がいてもいなくてもゴーストタウンと呼んでるのだ。
疾鷹仁はそのゴーストタウンに向かっていた。
つい1時間前の事である。
………医務室にいた疾鷹だが、少年に「そろそろカルテをまとめないといけないから。」と言われ机に向かっていき、カルテをまとめ始めた。
疾鷹は少年の仕事を邪魔しないように静かに医務室を出た。
特にこの基地に用がないから寮へ戻ろうとした時だった。
メインルームに少々騒ぎがあった。
気になった疾鷹が向かった。
メインルームは各国の状態をリアルタイムで監視をし、またFOX隊への作戦サポートやマシナリー疾鷹仁のサポートを主として行う所だ。
扉から一番の奥には世界地図が壁一面にモニターで映し出されていた。
各オペレーター用のPCが置かれ、約5000台が置かれていた。
ずらっと階段式に並び扉から一番下まで行くのは大変だといつも愚痴ってるオペレーターもいた。
その真ん中には司令官10名とレン博士そして総司令官のスペースがあった。
メインルームの自動扉が開くと約50名のオペレーターと特殊な無線、国内外の防衛連絡、巡回する全ての乗り物の連絡や各国の外務省の連絡を行う特殊無線兵1人が馬鹿でかい壁のモニターを見る。
映ってたのは記録された通信のデータである。
「何かあったのか?」疾鷹が聞いた。
「ん?…あぁマシナリーか。丁度いいところに来た。ちょっとこいつを聴いてくれないか。」無線兵の男性がノートパソコンを使ってデータを再生ささた。
・-・・---・・・・----・・・---…
「何だ?この音は…もしかしてモールス信号か?」
「あぁ。ついさっきな身元不明の旅客機から通信が入ったんだ。通常旅客機は普通、パイロットの声紋で通信許可が降り、そこから空港に繋がるんだ。
俺はその通信のやり取りを聴いて情報をえるんだが…」
「だが?」
「今回の通信は直接ここに来たんだ。空港と繋がってないんだ。」
不思議そうな顔をしながら説明する無線兵とそれを聞いてるオペレーターだが、そのオペレーターの1人が
「何かの故障とか、不具合じゃねぇのか?モールス信号だって念の為にパイロットは覚えると聞くしよ。」
「だがここをピンポイントに通信するのはあり得ないんだ。ここは国家どころか世界レベルの機密組織。ここを知ってるのは政府のトップクラスの人しか知らないはずだ。なのに身元不明のただの旅客機がここに連絡するというのはおかしいんだ。」
ふむぅ…と皆が考えてる中
疾鷹は電子頭脳でこのモールス信号を解読していた。
(この信号…英語で解読するとめちゃくちゃだな…何語で解読すれば……こいつは‼︎)
疾鷹は急にメインルームへ出ようとした。
「お、おいどうした?何か分かったのか。」
「説明はなしだ!すぐにレンと司令官に連絡しろ!ついでにウルフの連中に出動準備しておけって言っといてくれ‼︎」
疾鷹がメインルームを出た後、オペレーターはすぐにレン、司令官に連絡。
直ぐにレンと司令官、他のオペレーター達がメインルームに集まった。
「何事かね?一体何の騒ぎだ。」
司令官がオペレーターに聞いた。
「はっ…ええと…マシナリーが直ぐにレン博士と司令官を呼べと…」
何でこうする必要があったのかまだ分からないオペレーター達は少々困ってしまった。
「マシナリーに通信は?」レンは直ぐにやるようにオペレーターに指示した。
『マシナリー聞こえる?』
『あぁ!聞こえてるよ。』
通信により疾鷹の声がメインルーム内で聞こえる。と同時に甲高い音が聞こえる。加速状態に入ってるのも分かる。
『一体どうしたのよ。それに貴方今何処に…』
『悪いが簡単に説明する。さっき身元不明の旅客機からモールス信号が入った。それを英語ではなくドイツ語で解読してくれ。』
『……分かったわ。』
「直ぐに解読を」
「了解。」オペレーターがパソコンを使い、解読を行った。
解読された文章はこうだった。
<午後8時にて、ゴースト7街に鉄十字を持って表す。>
鉄十字とはドイツを中心に使われている紋章であり、ドイツ軍では戦功のある軍人に受章される物だ。
『まさかこの信号は…』
『奴らからの宣戦布告かもな。今ゴースト7街に向かってる。7街は丁度ナゴヤの北入り口に一番近い。だからウルフには入り口付近の住民を避難させて待機させてほしい。』
『貴方…やるつもり?』
『当然だ。奴らの仕業なら止めれるのは俺だけだしな。それに7街は毒が少ないと言っても常人では耐え難い。』
『…いいわ。だけど通信は切らないでね。こっちも敵の対策を早急に建てて、有利な条件を作っていくから。』
通信をそのままにし、レンは
「司令。今のマシナリーどうりにお願いします。」
「うむ、ラース。聞こえてるな。」
「聞こえてますよ。既に北入り口の警備兵50名で避難勧告を行い、200名が北入り口に向かう準備を、俺も行きます。」
メインルームの扉にいたラースは直ちに部隊ウルフが待つ所へ向った。
「しかしわざわざ宣戦布告とは…奴らは何を考えている…」司令官が顎に手で触りながら言った。
「何も考えてはいませんよ。ただ…あるとすれば楽しみたいだけなんですよ。こういうことを。」レンが険しい表情で言った。
(頼むわよ。仁)