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異世界に来た俺のチート戦記  作者: もっけ
第0章 (過去編)
9/33

⑧、~成果と強敵~ 後編

後編です。長いです。

 


 俺はもう1度、ブルーゴリラの肩に切りかかる。


「斬撃、六ノ型……ッ!」


 いつの間にか来ていた拳を紙一重でかわす。

 さっきまでとは動きが全然違う。


「リル! 9の魔法を頼む!」


「うん! 時間かかるからお願い!」


「まかせとけ!」


 怒ったブルーゴリラの動きはハッキリ言って危ない。

 けど、お願されたから頑張るしかないな。

 俺も無茶な頼みをしたしな。

 ランク9の魔法は、ハッキリ言っておかしい。強さが。

 その代わり莫大な魔力と特殊な詠唱が必要だ。

 たぶんリルはランク9の魔法を使ったら、疲労で動けないだろう。

 まあ、倒せると思うが。


「とりあえずいきますか!

斬撃、四ノ型――《スラッシュカッター》!」


 一文字の斬撃波がブルーゴリラに向かって飛んでいく。

 ブルーゴリラは腕を横薙ぎに振って、《スラッシュカッター》をかき消す。

 こちらに気を引かすための攻撃といえ、かき消されるとは……。

 また、何度も避ける作業が始まった。

 けどきつい。


「風よ、加速の力を、身に付加となせ――《ウインドアクセル》」


 ランク5の風魔法だ。


 《ウインドブースト》は瞬間の速さを上げ、《ウインドアクセル》は数分間の間の速さを上げる。

 《ウインドアクセル》のおかげで、だいぶ楽に避けれるようになった。


 やがて、リルの魔力の上昇が終わった。

 そろそろか……。

 リルは詠唱を始めた。


「拡散した氷よ、荒れ狂う氷槍ひょうそうとなせ――《ブリザードスピア》!」


 ランク9の水魔法だ。

 《ブリザードスピア》はブルーゴリラを襲う。

 最初の方は拳で壊していたが、間にあわずに次々に身体に刺さっていく。

 やがて体は氷で覆われ、見えなくなってしまう。


「……やったか」


 ブルーコングがいた場所は、刺々しい氷の塊が出来ている。


 中は見えない。だが、動く気配は無かった。

 ……ブルーコングありがとう。


「やったなリル、お疲れさん」


 疲労で疲れて動けないリルの頭をなでる。

 それに対して、リルは微笑みで返していた。


「さて、帰るか」


 早く休みたいしな。

 リルの方を見る。 

 唖然とした顔をしている。


「どうした、リル? 何処か悪いか?」


 口で何か言おうとしているが、リルは

 声を発する気力もないようで、声が出ない。

 だが、焦っているようで何度も口を動かす。

 俺は何とか読み取ろうとする。


 あ

 ぶ

 な

 い


 う

 し

 ろ

 を

 み

 て


 まさか……。その瞬間、氷が砕ける音がする。

 後ろを振り返る。

 だが、予想とは違う事が起きていた。

 予想より遥かに酷い事態。

 俺らの戦闘につられてくる奴がいたのだ。


「今度はイエローコングかよ……!」


 氷を砕き現れた正体。

 第2ラウンドが始まろうとしていた。



 俺はまずリルを安全な場所に置いてきた。

 逃げたいとこだが、この体力では厳しいだろう。

 なんせ、ブルーコングより強いのだ。

 

 ならば、方法は1つしかない。


「第一の黒の制御よ、今こそ解き放て――《ファーストリリース》」


 左についていた黒の腕輪が消える。

 そして、今まで制御していた力が解放される。


 魔力が一気に身体を巡る。

 余りの魔力に、酔った感じになる。


「ふう、何とか慣れてきた……で、お前はどうするのかな?」


 イエローコングは目に見えるほど怯えていた。


「今なら許す、去れ」


 俺は背中を向けて去ろうとする。


「ウホホホオオオオ!!!!」


 イエローコングは襲ってくる。

 まあ、想定内だがな。


「あめぇよ……、風よ、鋭い刃と成りて切り刻め――《ウインドカッター》」


 イエローコングは真っ二つになり、絶命する。


「俺の相手ブルーゴリラけなすような行為、

そんなことする奴には感謝なんかできなねぇな。死んで悔やみな」


 俺は、そう言い残してリルのもとに行った。

 リルのもとに行くと、リルは寝ていた。


「無事だな、さて帰るか」


 リルをおんぶして、今度こそ小屋に帰った。



戦闘がやっと終わりました。

過去編もそろそろ終わりです。

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