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異世界に来た俺のチート戦記  作者: もっけ
第0章 (過去編)
3/33

②、~特訓と制御~

 


 異世界に来て、現在一週間がたった。


 そして、俺は頭を抱えていた。


 ココは森だ。森のはずだ。

 だけど、焼け野原のなっている。


「なんで、制御できないんだよ……」


 この一週間は魔力の制御の練習に費やした。

 何とか一回り小さな威力となったが、まだ強すぎる。


「どうすればいいんだか……」


 とりあえず焼け野原を戻すか。


「自然の風よ、草木を、緑を、蘇らせたまえ――《グロウ》」


 目の前はたちまち、緑でいっぱいとなる。

 こんな魔法があって本当に良かったと思う。


「とりあえず休むか」


 少し向こうにある大きな木に向かう。

 その根元には、魔導書と箱が一緒に置いてあった。

 俺は座って箱を開ける。

 中にはレタスの様な野菜で肉を包んである食べ物だった。


「よし、頂きます」


 この野菜は近くにあった水辺に生えていた。

 レタスに似ていたので食べてみると、まんまレタスだったので、沢山採っておいた。

 肉は、黄色の牛の肉だ。初めて見たので捕まえてみた。

 味は青の上位だけであって美味しかった。

 食べ終わって、魔導書を読む。


「なんか便利な魔法ないかな……!? これは!?」


 とうとう見つかった。

 なんとなくあるのではないかと思っていた魔法が。


「制御魔法――《サプレッシング》……、自分の全ての力を10分の1にする。

また、何重にすることも可能。けど、こんなドMな魔法を使う奴が現れない事を願う」


 ゴメン、ここにいるよ、訳あり変態が。

 読んで思わず、作者に謝ってしまう。

 けどこれは使える。早速使おう。


「闇よ、自身に備わる力、魔力、全てを制御せよ――《サプレッシング》」


 唱えた瞬間、右腕に黒い腕輪がはめられる。

 そして、力が弱まったのが自分でも分かった。


「よし、これいいじゃん! 腕輪もダサくないし」


 さっそく魔法を使ってみる。


「火よ、焼け――《ファイア》」


 今までより、遥かに弱まった火が出てきた。しかし、


「これでも、強すぎるな」


 実際に目の前は、今までより小さいが、焼け野原となっている。


「もう一回かけとくか」


 そして、《サプレッシング》をかける。

 身体の力が弱まっていくのがハッキリ分かった。


「おお、これはいけるんじゃねぇか!?」


 そして、魔法を使う。

《ファイア》はゲームで見たような小さな火となっていた。


「よっしゃ! これで色んな魔法が練習できる!!」


 その日は、テンションが高かったので、魔力切れを起こすまで特訓した。

 そして、途中で寝てしまった。



 俺は、朝日とともに目が覚めた。


「あ~良く寝た、……何かいるな」


 静かすぎる。そして、この頃の特訓のお陰で研ぎ澄まされた感覚により分かった。

 かなり大きい。近づいてくる!


 バキッ、と木々を折って行く。


 そして、そいつの正体が明らかになる。

 牛の顔、人型、そして大きな身体と大きな斧。色は茶。


「……ミノタウロスか」


「ブモオオゥ!」


 その声とともに斧を振ってくる。

 皆、いきなり襲ってくるな。待ってくれてもいいのに。

 紙一重で避ける。何度もそれが続く。

 ……隙が見つからない。

 今までの魔物中で一番強いという事が分かる。

 そして、俺が弱くなったのもよく分かった。


「けど、こいつぐらいこの状態で倒せないとな!」


 攻撃を避けて、大きく後退する。そして、魔法を使う。


よ、燃やせ――《フレイムボール》」


 ランク3の火魔法だ。

 火の玉より大きい、炎の玉がミノタウロスを襲う。

 数秒すると、ミノタウロスは焼き焦げていた。まだ生きているか……。


「風よ、鋭いやいばとなりて、切り刻め――《ウインドカッター》」


 ランク3の風魔法だ。

 二つの風の刃がミノタウロスを三等分に切る。


「炎よ、焼け――《フレイム》」


 ランク3の火魔法だ。


 絶命したミノタウロスは、たちまち燃えて消える。


 酷いと思うかもしれないが、これは意味がある。


 戦った相手に対して、せめての償いでもあり、尊重するためだ。


 自分が死んでしまった時に、死体はさらしたくない。


 そう思った為、俺は燃やした。


「ありがとよ、ミノタウロス」


 俺は、静かな森を歩いて家に戻った。



けど、最後のは酷いという方、すいません!

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