①、~はじめての町とギルド~
1章開始です。
「やっと街に着いた……」
謎の森から脱出して1週間、俺はやっと見つけた街に着いた。
早速宿に泊まりたいとこだが、無一文なためお金を稼ぐ方法をさがす。
そこでリルから提案があった。
(ギルドとかどうでしょうか)
(ギルドか……、いいなそれ。って、なんでそんなこと知ってんの)
(周りにいる聖霊たちに私が聞くと教えてくれました)
(なるほど、それで道中も詳しかったのか)
ここに来るまでもいろいろと教えてくれた。
おかげで簡単に来れたので本当に感謝だ。
今リルは剣になっているので、心の中だけで会話している。
口に出したら、ひとり言を言っている変人になるだけだし。
俺は、リルにギルドの説明を聞きながら街にあるギルドの酒場に向かう。
リルの説明で分かったことは、
・お金を稼ぐにはクエスト受けて達成する。
・ランクがあり、F~Sまである。
・クエストを達成するとランクが上がる。
・クエストはランク関係なく受けれる。
とこれぐらいだが、何も知らなかった俺にしたら十分だった。
話し終わる頃に着いたので入ってみると、そこそこ賑やかだった。
早速カウンターにいるお姉さんに話しかける。
「あのーすみません、ギルドに入りたいのですが」
「あら、めずらしいわね、ここに入会希望者が来るなんて」
俺は、そうなんですか、とだけ言っておく。
渡された紙に、リルの指導のもと書いていく。
書き終わり、お姉さんに渡す。
「名前はグレイ、18歳で職業は戦士で間違いないわね?」
「はい」
「じゃあ、はいこれ、ギルドカードね。Fランクからの開始だけど頑張ってね」
早速クエストを見る。
もっとも報酬が高いクエストをさがす。
見つかった。
・【緑竜の討伐】
「アンバス山脈に住む緑竜を倒して下さい! 緑竜がいるせいで、薬草が採りに行けません!」
報酬 【小金貨3枚】
となって、小金貨3枚もらえるのでかなりいいクエストだろう。
また、お金の価値は
小鉄貨(1円と考えていい)
小鉄貨10枚→鉄貨
鉄貨10枚→小銅貨
小銅貨10枚→銅貨
銅貨10枚→小銀貨
小銀貨10枚→銀貨
銀貨10枚→小金貨
小金貨10枚→金貨
金貨10枚→小白金貨
小白金貨10枚→白金貨
となっている。小金貨3枚は300万ってわけだ。
おれはこのクエスト用紙をカウンターに持っていく。
「これ受けさしてください」
「あなた竜倒したことあるの?」
「ないですよ、けど倒せますよ」
「はぁ……貴方が何者か知らないけど、初心者が竜のクエストを受けると死んで返ってくるのだけど」
俺が止めるのを待っているのだろうか、此方を見て来る。
だけどやめるつもりはない。
「わかったわ、行きなさい……死んでも知らないわよ」
そう言ってお姉さんはハンコを押す。
「ありがとうございます、死にませんよ」
俺はそう言ってアンバス山脈に向かう。
徒歩で1時間で頂上まで着いた。
頂上には緑竜がいた。
全長がだいたい5~6mってところだ。
でかいな~って、俺が見てたら緑竜は俺に気付く。
俺に気付いた緑竜は、いきなり襲って来た。
噛みつこうとするが……遅い。遅すぎる。
最初に会ったスライムと同じぐらい遅かった。
俺は右に避けて魔法を使う。
「火よ焼け――《ファイア》」
竜の首に命中する。そしたら竜は泣き叫んだ。
首は真っ黒焦げになっており、もう息が出来ないのか、苦しそうに絶命した。
俺は竜をランク1の魔法で瞬殺した。
(あれ……弱すぎじゃね!?)
相手はあの竜だよ? 最強を誇る竜だよ?
なぜここまで弱いんだ……。
困った時の物知り屋さん、リルが教えてくれる。
(それはあの森に居る者たちが強すぎただけです)
(へえ、じゃあこっちにいる者たちは基本弱いと?)
(間違いはないでしょう、しかし、グレイが強すぎるのありますので)
(これからがチートの本領発揮ってところか)
さてさて、竜なので高く売れるのは間違いないだろう。
はぎとれるだけはぎ取って、クエスト報告する為に帰った。
ここからがチート無双が開始されます。