プロローグ1
初めて小説を書いてみました。
女の子が酷い目に遭うシーンがあるため苦手な方は読まないことを強く進めます。
一応プロローグ終わったら異能力系の物語に変化していく予定です。
ピピピ!!ピピピ!!ピピピ!!
ひよこ型の目覚まし時計が部屋中に甲高い音を響かせる。
それと同時だっただろう。数回のノックがしてから数拍後、ゴミ袋を持った女性が入り、女性によってカーテンが勢いよく開けられ、窓からは心地の良い光がさす。
その光の先、今年中学生になったばかりの少女が寝ていた。
「ほら、朝よ。起きなさい」
私は目を開けて、チラリと母を見る。その後すぐに、背を母に向ける。
暖かい日差しに包まれればきっと誰もが二度寝に入るに違いない。私もそのうちの一人。
「うぅ〜ん……あ、あと5分だけ…」
眠たそうに瞼を擦りながら上半身だけでも体を起こす。そんな愛らしい娘の姿をやれやれと言わんばかりに見ながら部屋のゴミを回収する。
「全く…そう言った時にあなたはいつも追加で三時間は寝るでしょ…早く着替えなさい、朝ごはんできてるわよ」
「はあぁぁ………ぃ」
「こら、寝ないの!」
そこまで言って母親に姿は見えなくなった。
半分目を瞑ったままパジャマを着替える。
(うーん春休みの最終日ぐらいゆっくりさせてほしいよ…)
大きく欠伸をしながら背伸びをすると、ゆっくりと母親の待つ一階へと歩み始めた。
「おはよ、お父さん」
「おはよ、雫」
ダイニングテーブルには手付かずの朝食(狐色に焼けた食パン、コーンスープ、ドレッシングがすでにかけられたサラダ、リンゴジュース)が置かれている。父親の目の前にはコーヒーが置かれており、いつも飲んでいる。少女、つまり天雨 雫《あまう しずく》は過去に一度(小学3年生)だけコーヒーを飲んだことがあったがあまりにも苦くすぐに父親に返したのは苦い思い出だ。
テレビからはここ最近起きている事件についての内容が流れてくる
《…市では、1ヶ月ほど前から連華公園付近で幼い少女が相次いで遺体として発見される事件が起きており、同様の手口であることから少女を対象にした連続殺人事件として調査をしております。…それでは事件に詳しい専門家からの……》
最近、テレビでは連日のようにこの事件である。天雨家からは離れているところで起きているのが幸いだろう。
「雫、口うるさく言っておくが外に出る時は気をつけろよ」
「わかってるって」
コーヒーを飲み終えた父親は近くに置いてあった荷物を持つと、じっと先ほどのニュースを見る。父親の気持ちからすると娘と年頃の近い少女たちが事件に巻き込まれてることもありよほど心配なのだろう
「あれ?お父さん今日休みじゃなかった?」
「すまない。少し仕事が入ってしまってね今から行ってくるよ」
「入学式は来れるの?」
一瞬父親は言い淀み、また口が開かれた。
「…なんとか間に合わせる」
「いつもそればっかり…」
いつも、そう、いつものことなのだ。私の小学校の入学式の時も運動会や音楽発表会といったイベント事の時にはいつも横には父親の姿がない。父親のたまの休日に出かけることになった時でさえ突然仕事が入る。そういった時の行けない時に言う口癖は「なんとか間に合わせる」なのだ。家を出る音が響く。
それからしばらく経ってからだった。
「そう言えば、明日の準備は終わったの?」
父親の向かい側の席に座っていた母親が思い出したかのように言う。
「あっ!そうだった。ノートだけなかったんだった」
「もう、ほら、早く買ってきなさい」
急いで準備を済ませると母親がお金を持たせてくれる。
「言ってくれてよかったよ。じゃあ、行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい。気をつけて行くのよ」
その言葉に朝食時のニュースを思い出す。
(うーん、まぁ大丈夫でしょ。事件現場は家から遠いし、それに早く帰れば大丈夫よね。きっと…)
家を出てすぐに右に曲がりそのまままっすぐ行ったところの丁字路を左に曲がればすぐに大通りに出る。右に進めば大型総合スーパーだが少し左に行けば私の求めている文房具店に行ける。こっちの方が近いのだ。
私は入店する。青空を少しずつ雲が覆っている。
私は文房具を買い揃えると帰路についた。先ほどとは違う道を行くことになるが近道がある。
最初からそっちの道で店に行けばよかったと思うのは今からすぐのことである。
《!!?》
「今、一瞬だけ視線を感じたような…」
辺りを見わたせども、車が行き交い周りにも多くの人がいる。きっと私が少しばかり神経質になっているためだろうと納得しその場を後にした
「あ、あの、だ、大丈夫ですか?」
「ん、ん〜ん…ん!!」
文房具屋を過ぎたところに結香公園がある。そこに気になった人がいたためその人に声かけたのだ。声をかけた老人が飛び起きたため私は後退った。
「大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫」
「あ、あの、よかったらこの水飲んでください」
「おお、親切にどうも」
老人が極々と水を飲むのを眺める。白髪は伸びに伸び肩よりもやや下まで伸びている。眉毛も白くなり、長くなっている。どう見てもホームレスだ。珍しいことにこの公園には水飲み場がないそのため水を選んだ。食べ物にしたかったところだが文房具を買った後では、お金がない。そのため唯一自販機で買える水を選んだ。
「ふぅ〜、生き返った。一週間何も摂ってなかったから危なかった」
「そうですか。それはよかったです。それではこれで…」
その言葉が終わるのと同時だっただろう、ポツリと一滴。雨が私の手の甲を濡らす。勢いはマシ、急いで帰らなければ風邪を引くだろう。服が皮膚にペッタリとくっつく。
私はその場を離れようとする。しかしそれを呼び止める声がする
「待ちなさいな。そうだこれをあげよう」
老人がポケットから一つのボタンを取り出す。黒い台座に赤い押すところがついたものである薄いボタンだ。私がそれを受け取ると観察をしてみる。私の手のひらに軽く収まり、握ればそのボタンを覆ってしまえるほどだ。
「これは?」
「これかい。これは願いを叶えるボタンだよ」
「願いを叶える?さてはあなた、私が若いからってそんな嘘で騙せるとでも?」
「ハッハッハ、疑うか。ふふ、嘘だと思うなら使ってみるといい。ボタンに叶えたいことを願いながら押せば使えるよ。どれ、君は先ほどから後ろの男性に好かれているようだからね試してみるといい」
「へっ?」
私は後ろを振り返る。そこには、マスクとフードを深く被った男性がこちらに走ってくる。こんなにも白昼堂々とやるのは周りに人もいないと理解してのことだろう。ホームレスごと殺るつもりなのだ。
男が覆い被さり、冷えた手が腕を強く掴んだ。
「やめ……っ!!」
私は必死にホームレスいた方を見る。そこには影ひとつない。叫ぼうとした声は容赦ない暴力的な力によって押し潰された。助けの声は誰にも届かない。私の微かな声は激しい雨に掻き消されるだけなのだ。視界は急激に歪み、お腹に激しい痛みが伴う。膝から崩れ落ち倒れ込む。1、2、3飛んで10回。おそらくそれ以上だろう。まるで執着するように男は殴り続ける。終わったかと思えば、男は公園の茂みへと髪を引っ張る。街からの喧騒が遠のく。絶望の中で、ただ、神様に「この地獄が終わってくれ」と頼むことしかできない。男が私の服に手をかける。そこからのことはあまり覚えていないーー。
ー気づけばそこに男の姿はなかった。
1ヶ月に1話出せたらいい……。
わたくし、飽き性なのよね。




