表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

第六章:政府vs住民たち、そして真実発覚

【政府調査の本格化】


調査官が帰ってから三日後、町には異変が起き始めていた。


「勇司さん、外を見てください」


美咲さんが窓を指差した。見ると、黒いスーツの男たちが町をうろうろしている。


「また調査員ですね」


「でも今度は人数が多いです」


確かに、前回は二人だったが、今回は十人くらいいる。


「本格的になってきましたね」


俺は不安になった。


その時、天才博士が慌てて俺の家にやってきた。


「大変です!政府の人が僕の研究室を調べに来ました!」


「何を聞かれましたか?」


「発明のことを色々と。でも僕、つい本当のことを話してしまって...」


「本当のこと?」


天才博士は青ざめていた。


「実は靴下配達ロボットだけじゃなくて、もっとすごい発明もしてるって」


「どんな発明ですか?」


「透明マントとか、時間を止める装置とか...」


「えー!そんなのも作ってたんですか!」


俺は驚いた。さっき俺が言った「くだらない発明」は嘘だったのか。


「でも大丈夫です!ちゃんと隠してあります!」


「どこに?」


「地下室の、さらに地下に秘密の研究室があるんです」


二重構造になってるのか。


【佐藤さんも緊急事態】


続いて佐藤元マッドサイエンティストもやってきた。


「あら、田中さん。実は相談があるの」


「何でしょうか?」


「政府の人が来たでしょ?実は私も秘密があるのよ」


「秘密?」


「爆発する調味料だけじゃなくて、もっとすごい薬も作ってるの」


「またですか」


「若返りの薬とか、超人になる薬とか、透明になる薬とか」


「透明になる薬!それ、昨日のハンバーグの!」


「そうよ。あれは試作品だったの」


佐藤さんはあっけらかんと言った。


「他にも『空を飛ぶ薬』とか『瞬間移動薬』とか色々あるのよ」


「すごすぎます」


「でも全部副作用があるのが問題なのよね」


「どんな副作用ですか?」


「空を飛ぶ薬は着地できなくなるし、瞬間移動薬はどこに移動するかわからないし」


確かに問題だ。


【マダム・ミステリーの告白】


そしてマダム・ミステリーも現れた。


「あなた、大変なことになりそうね」


「大変なこと?」


「政府の調査が本格化するわ」


「やっぱりそうですか」


「でも私にも秘密があるの」


「また秘密ですか」


皆秘密だらけだ。


「占いが外れるって言ったでしょ?あれ、わざと外してるのよ」


「わざと?」


「本当の予知能力があったら、政府に狙われるじゃない」


「なるほど」


「だから普段はでたらめな占いをしてるの」


「じゃあ本当は...」


「超能力者よ」


マダム・ミステリーが誇らしげに言った。


「どのくらいの?」


「来週の天気から、10年後の株価まで何でもわかるわ」


「それはすごいですね」


「でも政府にバレたら実験材料にされちゃうから秘密にしてるの」


確かに、そんな能力があったら大変なことになる。


【山田会長の緊急召集】


その時、山田会長から緊急連絡があった。


「皆さん、すぐに地下研究室に集合してください」


「何かあったんですか?」


「政府の調査が本格化しています。対策を考えましょう」


俺たちは急いで山田会長の家に向かった。


【緊急作戦会議】


地下研究室には、住民たちが全員集まっていた。皆、深刻な表情だ。


「皆さん、状況は深刻です」


山田会長が説明を始めた。


「政府は我々の研究を本格的に調査し始めました」


「どうしましょうか?」


「このままでは全員逮捕される可能性があります」


山田会長の言葉に、皆が青ざめた。


「でも大丈夫です。最後の切り札があります」


「切り札?」


「アルフレッドに頼んで、政府のデータベースをハッキングすることです」


「ハッキング?」


これは完全に犯罪だ。


「調査を中止させるか、我々の存在を隠蔽するかです」


「それって...」


「他に方法がありません」


山田会長は決意を固めていた。


【アルフレッドの驚異的能力】


「アルフレッド、政府のデータベースにアクセスできますか?」


「はい。既に侵入経路を確保済みです」


「既に?」


「万が一に備えて、準備しておきました」


アルフレッドはとんでもなく有能だった。


「調査を中止させることは可能ですか?」


「可能です。調査員の上司に『調査対象は無害』という報告を送ることができます」


「それでお願いします」


「了解しました。ハッキング開始」


画面に色々な文字が流れ始めた。まるで映画のようだ。


「ハッキング完了。政府のデータベースに『セレブ街住民は無害な変人の集まり』という情報を登録しました」


「無害な変人って...」


「正確な情報です」


確かに、技術的にはすごいが、皆変人だ。


【サモナイ・キングからの緊急連絡】


その時、俺の携帯が鳴った。サモナイ・キングからだ。


「もしもし」


「大変だ!政府が我々の存在も察知し始めた!」


「え?」


「どうやら君たちの町での活動がきっかけで、我々サモナイ一族の存在もバレそうになっている」


俺は青ざめた。


「どうしましょうか?」


「緊急撤退だ。すぐに町から出ろ」


「でも住民の皆さんが...」


「我々の安全が最優先だ」


俺は迷った。サモナイ一族を裏切って住民たちを助けるか、住民たちを見捨ててサモナイ一族と逃げるか。


【美咲さんの重大告白】


その時、美咲さんが俺の袖を引いた。


「あの、実は私も告白があります」


「え?」


「私、本当はサモナイ一族じゃないんです」


「はあ?」


俺は混乱した。


「実は私、政府の潜入捜査官なんです」


「政府の?」


「はい。サモナイ一族に潜入して、内部情報を探る任務でした」


俺は頭が痛くなってきた。


「じゃあ、近所の人と仲良くなりたいっていうのも...」


「いえ、それは本当です。でも結婚は任務の一環でした。そう仕向けたんです。」


「そんな...」


俺はショックを受けた。偽装とはいえ信じていた妻が政府のスパイだったなんて。


「でも!」


美咲さんが急に声を上げた。


「今は本当にあなたを愛しています!」


「え?」


「最初は任務でしたが、一緒に生活するうちに本当の気持ちが生まれました!」


「本当ですか?」


「はい!だから今度は、あなたと住民の皆さんを守りたいんです!」


なんかドラマみたいな展開になってきた。


【三つ巴の混乱】


状況を整理すると、こうだ。


- 俺:サモナイ一族(仮)、でも本当はただの元コンビニ店員

- 美咲さん:政府のスパイ、でも今は俺を愛してる。自分でも信じられない。

- 住民たち:秘密の研究グループ、政府に狙われてる

- サモナイ一族:俺たちを見捨てて逃げようとしてる

- 政府:皆を捕まえようとしてる


完全にカオスだ。


【俺の決断】


俺は決意した。


「美咲さん」


「はい」


「俺は住民の皆さんと一緒にいます」


「本当ですか?」


「はい。皆さんは家族みたいなものです」


住民たちが俺を見た。


「田中さん...」


山田会長が感動していた。


「ありがとうございます」


「でもサモナイ一族はどうするんですか?」


天才博士が心配そうに聞いた。


「もう関係ありません。俺は最初からサモナイ一族じゃなかったんですから」


俺はスッキリした気分だった。


【美咲さんの決断】


「私も政府の命令は聞きません」


美咲さんが宣言した。


「愛する人を守ります」


「美咲さん...」


なんかカッコいいセリフだ。

本来は逆のセリフでもあるのだが。


「でも政府はどうするんですか?」


「私から『住民たちは無害』と報告します」


「それで大丈夫ですか?」


「アルフレッドのハッキングと合わせれば、きっと大丈夫です」


なるほど、二重の工作だ。


【住民たちの団結】


「皆さん、我々も戦いましょう」


山田会長が立ち上がった。


「戦うって...」


「この町は我々の研究の拠点です。簡単には渡せません」


山田会長は決意を固めていた。


「アルフレッド!最終防衛システム起動!」


「了解。最終防衛システム起動します」


すると町全体に透明なドームが現れた。


「バリア?」


「そうです。エネルギーシールドです」


外の政府の車がバリアにぶつかって弾かれている。


「すげー!本当にあるんですね、そんなの!」


俺は興奮した。


「天才博士、秘密兵器の準備を」


「わかりました」


天才博士が透明マントを着て姿を消した。


「佐藤さん、超人薬の準備を」


「了解よ」


佐藤さんが薬を飲んで、突然筋肉ムキムキになった。


「マダム・ミステリー、敵の動きを予知してください」


「任せて」


マダム・ミステリーが水晶玉を見つめた。


「政府の増援が10分後に到着するわ」


「10分ですか」


「でも大丈夫。30分後に助けが来る」


「助け?誰の?」


「それは...まだ秘密よ」


【サモナイ・キングの最後通告】


その時、俺の携帯が再び鳴った。


「貴様!我々を裏切ったな!」


サモナイ・キングが怒っていた。


「すみません」


「もう君はサモナイ一族ではない!」


「わかりました」


俺はあっさり答えた。


「でも俺、最初からサモナイ一族じゃありませんでしたよね」


「それは...そうだが」


「偽装結婚の相手も政府のスパイでしたし、もう何が何だかわかりません」


俺は正直に言った。


「とりあえず、俺は町の皆さんと一緒にいることにします」


「勝手にしろ!」


サモナイ・キングは電話を切った。


【政府の反撃】


バリアで町を守ったが、政府も諦めなかった。


「アルフレッド、敵の動きは?」


「大型装甲車が接近中です。バリア破壊兵器を搭載しているようです」


「やばいですね」


政府も政府でそんな兵器を持っているのか。


「エネルギーシールドが持つのは、あと20分です」


時間がない。


「どうしましょうか?」


住民たちが慌て始めた。


その時、天才博士が提案した。


「僕の『時間停止装置』を使いましょう」


「時間停止装置?」


「はい。敵の時間を止めることができます」


「それは便利ですね」


「でも副作用で、我々の時間も止まってしまいます」


「それは意味ないじゃないですか」


「そうですね」


天才博士も困った。


【佐藤さんの提案】


「それなら私の『瞬間移動薬』を使いましょう」


佐藤さんが提案した。


「瞬間移動?」


「町全体を別の場所に移動させるの」


「そんなことできるんですか?」


「薬を町の水道に混ぜれば可能よ」


「でも副作用は?」


「どこに移動するかわからないの」


「それも危険ですね」


もし海の真ん中とか、山の頂上に移動したら大変だ。


【マダム・ミステリーの予言的中】


その時、マダム・ミステリーが叫んだ。


「助けが来たわ!」


「助け?」


外を見ると、なんと報道陣がやってきていた。テレビ局の車が何台も到着している。


「なんで報道陣が?」


「私が連絡したのよ」


マダム・ミステリーが得意げに言った。


「政府の横暴を世間に知らせる作戦よ」


「すごいですね」


確かに、テレビで放送されれば、政府も強行手段は取れない。


【本物の佐々木真一郎登場と驚愕の真実】


そして報道陣の中に、見覚えのある顔があった。


「あれ、佐々木真一郎?」


本物の佐々木真一郎がいる。


「田中さん!」


佐々木真一郎が俺に駆け寄ってきた。


「え?なんで俺の名前を?」


俺は困惑した。


「実は...僕もサモナイ一族に狙われてたんです」


「え?」


「僕が本物の佐々木真一郎だと知って、サモナイ一族が接触してきたんです」


佐々木真一郎が説明した。


「DNAを採取させてくれって」


「DNA採取?」


「はい。でも僕が断ったので、代わりに僕に似てる人を探してたんです」


「それで俺が?」


「そうです。サモナイ一族から『君に瓜二つの人がいる』って聞いて、ずっと会ってみたかったんです」


なるほど、そういう経緯があったのか。


しかし待てよ。

じゃあ、誰がサモナイ一族のオリジナルなんだ?


ま、いっか。それどころじゃないし。


「それで今日、マダム・ミステリーさんから『あなたに似た人が政府に狙われてる』って連絡をもらって」


「連絡を?」


「政府の弾圧について、僕も協力したいと思って」


本物の佐々木真一郎は意外に熱血漢だった。


「一緒に記者会見をしましょう。僕たちの顔が同じなら、インパクトがあります」


「記者会見?」


「『本物と偽物の佐々木真一郎、政府の横暴を告発』として」


なるほど、それなら注目を集められる。


【緊急記者会見】


町の住民たちが総出で記者会見の準備を始めた。天才博士はカメラ機材を設置し、佐藤さんは音響システムを調整している。マダム・ミステリーは念力でライトを操作していた。


「準備完了!」


「よし、始めよう」


俺と本物の佐々木真一郎は、カメラの前に立った。


「こんにちは、佐々木真一郎です」


二人で同時に言ったので、なんか変だった。


「えーっと、僕が本物の佐々木真一郎です」


本物が説明した。


「こちらは僕に瓜二つの田中勇司さんです。似ている人がいるというので他人の気がせず応援することにしました。」


「よろしくお願いします」


俺も挨拶した。


「わけあってこの街に住むことになり、いろいろと巻き込まれてしまいました。」


佐々木真一郎が明かした。


「これは日本という国家の全住民の存亡がかかった重大な話だと思い駆けつけました。」


そこまで大きな話なのかと会場がざわめいた。


「そして今日は重要な告発があって、記者会見を開きました」


佐々木真一郎が話し始めた。


「政府が、平和な住民たちを不当に弾圧しようとしています」


ライブ配信の視聴者数がどんどん増えている。


【俺たちの訴え】


「この町の住民たちは、確かに変わった研究をしています」


俺も話した。


「透明になったり、空を飛んだり、未来を予知したり...確かに普通じゃありません」


「でも皆、平和な人たちです」


佐々木真一郎が続けた。


「誰も傷つけていません。ただ、人類の役に立つ研究をしているだけです」


「むしろ政府の方が問題です」


俺が続けた。


「国民の自由な研究活動を弾圧し、特殊能力を持つ人々を迫害している」


ライブ配信のコメント欄が盛り上がっている。


「佐々木真一郎って誰?」


「知らない芸能人だ」


「でも政府の弾圧はヤバい」


「DNA泥棒って何?」


「二人とも同じ顔で面白い」


「透明になれるのすごい」


「あ、この人見たことある!通行人の人だ!」


「やられ役の人か!」


視聴者数は500万人を超えていた。


佐々木真一郎の知名度の低さを逆手に取って、「無名の芸能人でも政府に狙われる恐怖」というストーリーが展開されていく。


コメント欄には「#無名芸能人を守れ」「#DNA泥棒反対」「#通行人Bに人権を」というハッシュタグが登場していた。


【政府の撤退】


記者会見の効果は絶大だった。


「緊急指令!作戦中止!」


政府の部隊に命令が下った。


「世論の反発が強すぎる。撤退しろ」


「やった!」


町の住民たちが歓声を上げた。


バリアも解除され、政府の車両が撤退していく。


「成功ですね」


山田会長が安堵の表情を浮かべた。


【美咲さんの正式な決断】


「あの、皆さん」


美咲さんが立ち上がった。


「私、正式に政府を辞職します」


「本当ですか?」


「はい。この町で、皆さんと一緒に暮らしたいんです」


「ありがとうございます」


住民たちが拍手した。


「そして...」


美咲さんが俺を見つめた。


「勇司さん、今度は本当に結婚してください」


「え?」


「偽装じゃなくて、本当の結婚を」


会場がどよめいた。


「はい」


俺は迷わず答えた。


「よろしくお願いします」


二人で手を握り合った。


今度は演技じゃない。本当の気持ちだった。


【佐々木真一郎との友情】


「田中さん」


本物の佐々木真一郎が俺に声をかけた。


「ありがとうございました」


「こちらこそ」


「僕たち、被害者同士ですね」


「そうですね」


俺たちは握手した。同じ顔の被害者同士、妙な連帯感が生まれた。


「でも結果的には、良い人たちと出会えましたね」


「そうですね。住民の皆さんはいい人ばかりです」


「今度、この町を舞台にした映画を作ります」


「映画ですか?」


「はい。『無名芸能人がDNA泥棒に狙われた話』という実話ベースの映画です」


「面白そうですね」


「でも僕、無名だからスポンサーがつくか心配で...」


「大丈夫ですよ。今日の件で少し有名になったじゃないですか」


確かに、今日のライブ配信で佐々木真一郎の知名度は爆上がりした。


「『通行人B』から『DNA被害者A』に昇格ですね」


「それも微妙な昇格ですね」


二人で笑った。


「田中さんにも出演していただきたいです」


「俺が?」


「ご自分役で。僕も僕自身の役で出演します」


「本人が本人役ですか」


「そうです。予算も節約できますし」


さすが無名芸能人、現実的だ。


【平和な町の復活】


政府の撤退後、町は平和を取り戻した。住民たちは堂々と研究を続けることができるようになった。


天才博士は「爆発しない爆発装置」の開発に成功し、佐藤さんは「副作用のない万能薬」を完成させた。マダム・ミステリーは100%当たる占いを始め、山田会長のアルフレッドは町の管理システムとして活躍している。


「皆さん、すごい発明ばかりですね」


「田中さんのアドバイスのおかげですよ」


「俺は何もしてませんよ」


「『イノベーション』と『シナジー』の精神が重要だったんです」


やっぱりあの理論は正しかったのか。


【新しい生活の始まり】


俺と美咲さんは、今度は本当の夫婦として生活を始めた。結婚式は町の皆さんが総出で準備してくれた。


天才博士は花火の代わりに「無害な爆発装置」を打ち上げ、佐藤さんは「幸せになる薬」入りのケーキを作ってくれた。マダム・ミステリーは二人の未来を占ってくれた。


「あなたたちは末永く幸せに暮らします」


「本当ですか?」


「ええ、100%確実よ」


今度は本当に当たりそうだ。


【エピローグ:平和な日常】


それから半年後、町はすっかり平和になった。俺は本当にIT企業を設立し、住民たちの発明を世に送り出す会社を経営している。


天才博士の発明、佐藤さんの薬、マダム・ミステリーの占い、山田会長のAI技術...すべてが商品化され、大ヒットしている。


「田中社長、今月の売上も最高記録です」


美咲さんが報告してくれた。彼女は今、会社の専務をやっている。


「ありがとうございます」


「でも一番嬉しいのは、皆さんが幸せそうなことですね」


確かに、住民たちは皆、自分の能力を認められて生き生きとしている。


「そういえば、サモナイ一族はどうなったんでしょうね?」


「ああ、この前連絡がありましたよ」


俺は笑った。


「今度は『情報提供業』に転職したそうです」


「情報提供業?」


「困っている人に必要な情報を提供するサービスだそうです」


「それは良いですね」


「『サモナイ・インフォメーション』という会社名で、うちと提携したいそうです」


「面白そうですね」


こうして、すべてが丸く収まった。


俺の平凡な人生は、一つの間違いから始まって、こんなにも豊かなものになった。


そういえばだが、偽装ではない本当の初夜の日の話である。

美咲が俺に質問をした。


「ねえ、勇司、じゃなかった悠太さん。昔になんか背中に大怪我とかした?」


「なんで?」


「なんか背骨のあたりに大きな痣というか傷跡というか。」


「え、知らないなあ。なんだろう。」


そんなことよりも、初夜の余韻と「俺の本名は悠太だったんだよなあ。」と感慨にふけっていた。


そしていまだにサモナイ一族のオリジナルは不明のままである。


ちなみに美咲の提案で結婚届はもっと落ち着いてからということでまだ提出されていない。


で、美咲って偽名じゃなかったっけ?


ま、今が幸せだからそんな些細なことはどうでもいいか。


【完】


※続編「さえない男とやってきた宇宙人!」(ほんとに続く確率はマダム・ミステリーの占いによると50%)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ