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坂上先生

「やめろ…、っぁ…! どこ触ってんだよ…くそッ…!」




「やめろだあ? …ほんとに止めてほしいのか?」



「痛ッ――!!!! これ以上は…む、りだっつってんだろ」






くそ…!くそ…!

俺はこのままこんな

変態糞ホモ教師に



犯されちまうのか!







「おい、そこ。勝手に俺を悪党に仕立てあげるな」





「いやあ、前回の流れからして


こうなる展開かなあと。




ってか人の思考勝手に読まないでくださいよ」





「まるでその展開を望んでいるかのような口振りだな…」





「違いますよ。


あくまで一番ベタな展開を述べたまでであってで――





イテテテッ…!」






「少し黙ってろ」









事の真相はこうだ。






『残念だったな。俺はそう簡単に出し抜けないぞ!』





『…何の、話ですか』






『しらを切り通すつもりか?…



あのな、北見には兄弟なんか居ないんだよ。』





『あちゃー…バレてたかのかよ。



その、…嘘ついてすいませんでした。』






『謝ってもどうにもならんぞ、不法侵入者め!』





『いや、それは』





『俺はあいつの担任だぞ。

真面目な北見をどう利用したか知らないが

共犯者であるあいつも後でしっかり絞めておかないとだな…

まったく真面目だと思えばあいつは』



『あの、聞いてくださ』






『えぇいなんだ!?』




『……や、その北見くんは、何も悪くないです。



俺が迷ってるところを助けてくれただけです。』





『……。ほう?』




『それに俺、学校をジャックしようとか

生徒を利用しようとかそんな物騒かつ面倒なこと考えてません。


俺にそんな行動力ないです。』




『…不審者にしては、えらく頼りない感じだな。』





『信じろとは言いませんが、


俺にもなにがなんだか…




ッ…!』






『動くな。

…膝、見せて見ろ。




感情的になって悪かったな。話しはそのあとだ。』





『…………』









と、いうわけで今に至る。




背中を思いっきり蹴られ倒れた犬田は

膝を強打していた。

受け身がうまくとれず、頬にもかすり傷がついていた。



そして犬田は職員に手当てを受けながら、

ポツリポツリと事情を話していった。





「西崎と北見か。…あいつら2人とも俺の受け持ちだ。」




「え、西崎さんもですか?」






驚いた。あいつらクラスメイトだったのか…。



しかし犬田は疑問に思う。

北見はクラスメイトであるはずの西崎については

何も言及してこなかったのだ。





「そうだ。2人とも俺の生徒。




――で? 今の話、あいつらは信じたんだろ?」





「はあ、一応…」




正確には、信じてくれたのは北見であって

西崎はどちらかというと妥協したという感じだった。







「今回は見逃してやる。」



意外なことばに、思わず顔を見上げる。



「へ?…信じてくれるんですか?」




「勘違いするなよ。別にお前のその馬鹿げた話を信じたわけじゃない。





お前は…」





「……俺は?」





「どんな自己弁護するかと思えば… 最初に北見を庇った。




自分より先に、北見の誤解を解こうとしただろ?」






「当然ですよ…俺が巻き込んだんですからね」





「それに免じてひとつ、見逃してやると言っているんだ。





…怪我、悪かったな。立てるか?」





「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」




「そうか。 正門は、ここを出てすぐだ。 行くぞ。」







なんだ、話の分かる教師じゃないか…





そう言って

職員が施錠した扉を開けた時だった――






ガラッ…







「うわ、やべッ――!」



「……お前ら…、ここで何をしている?…」







教室の外には

見覚えのある男が




若干名…。







「アッハハ…ちわーす、坂上先生」



「……あぁあすいません!……その、俺たち跡をつけたり立ち聞きとかしてませんから…!」



「わ!バカ!!テメェ!!何言ってんですか~!!!」






「「 ……………… 」」






できれば、もう関わりたくなかった。




まだまだ序章です…


役者がそろい次第

登場人物の紹介を兼ねた、挿絵を載せます。




ここまで読んで下さった方

お気に入り登録をしていただいた方に

心からお礼申し上げます。




どうぞ、これからも

お付き合いくださいませ。

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