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実在の人物や団体などとは一切関係ありません。

ギャルが古い? 元ネタが古いんで、そこは目を瞑ってください。


 もぅマヂ無理。彼ピとゎかれた。ちょぉ大好きだったのに、ゥチのコトゎもぅどぉでもぃぃんだって。

 どぉせゥチゎ遊ばれてたってコト。


 ァィドルみたいな、かっこ良ぃ顔がだったのに。ゥチに優しくて甘々に甘ゃかしてくれたのに。ぁんなに好きって言ってくれてたのに。別れ際すらかっこ良ぃんだもん。

 Key's-Mineの珠守みたぃな素敵な顔に、泰介みたぃな甘ぃ声。忘れられん。


 まぁ、ぁの事務所も今ゎドタバタしてて大変そぅ。今日もなんか炎上してた。

 もぅね、ァホかと。バヵかと。

 変えなぃって言ったけど、ゃっぱり事務所名は変ぇるぞー、とか言ってるの。もぅ見てらんなぃ。

 芸能事務所ってのゎな、もっと夢を売るべきなんだょ。

 ィヶメンァィドル大好きなゥチからしたら、ぁの事務所は本気で立ち直ろぅとしてるのかと問ぃたぃ。問ぃ詰めたぃ。小一時間ほど問ぃ詰めたぃ。

 炎上するのも仕方なぃね。


 それょりも、ゥチの心の方がマヂちょぉ炎上してる。

 性格はぉぃとぃて、素敵な彼ピだった。


 ぁああぁ! 考えてたら眠れん。

 もぅ二時じゃん。

 うゎ。これきっと明日のバィトに響く…。なんとかして寝なぃと。


 電気消して、癒ゃしのプレィリスト掛けて、ラベンダーのアロマ炊ぃてみたけど、どぉしても眠れん。

 目を閉じると、彼ピの顔がソーマトーみたぃに浮かんでゎ消えてく。

 ぅざぃ。けど、愛ぉしぃ。


 何度も何度も何度も寝返り。

 またスマホの時計を見る。

 二時半か…。もぅすぐ朝じゃん。全然寝られる気がしなぃ。


「マミーの眠れる薬パクって飲も。」


 ゥチゎ自分の部屋から出て、スマホのライト頼りにそーっと台所まで行く。電気つけたらマミーやオトンが起きてくるかもしれん。

 棚の一番上にぁる薬袋から錠剤を出す。マミーゎこの薬を三個飲んでから寝てた。ゥチゎマヂ眠らんと無理だから、倍の六個くらぃ必要でしょ。

 冷蔵庫を開けて、薬を飲むためのお茶を探す。


「いぇーぃ、オトンのストゼロあるし。」


 今までも、たまにオトンのをパクって飲んでた。彼ピのコトゎ酒で忘れょ。薬をストゼロで流し込む。

 これで眠れる。部屋に戻ってベッドで横になる。


 とりぁえず一晩寝たら、このモヤモヤした気持ちもなんとかなるっしょ。

 バイト先に推し似のお客が来るかも知れんし、新しぃ彼ピが見つかるかも知れんし。


 ぉぉ…、眠たくなってきた。

 とりぁえず、明日……。明日、考えょ……



***


「あぁ、ゥチ寝坊した!?」


 ヤバぃ。マヂぐっすりと眠った気がする。なんかもぅ昼過ぎくらぃまで寝てたんじゃなぃかって直感が言ってる。バイト絶対ヤバぃ。


「社長、大丈夫ですか?」


 シャチョゥ?


 ゥチゎ肘置き付きのでっかぃ椅子に座って寝てた。

 そんなゥチを心配してくれたのゎ四十代くらぃのぉじさん。ぉじさんってぃうょりも、ィヶてるぉじさんだ。ィヶぉじ。誠実で優しそうな整った顔立ち。メガネの奥の垂れ目が印象的。

 どこかで見たコトぁる顔。


「猪ッチじゃん!」


 そうだ、テレビで見た。元V-MAXの猪原だ。


「どうしたんですか、社長。もしかして寝惚けておられますか?」

「社長? えぇ、どゅコト!?」


 ゥチの声が男みたぃな渋ぃ声になってる。ゥチゎワケが分からんまま、部屋を見渡す。


 部屋ゎ広くて明るぃ。壁に絵とか飾ってぁるし、置ぃてぁる皿も高そうだ。

 真ん中に応接セットみたぃなソファがぁって、猪ッチをはじめとした、かっちりスーツのぉじさんとぉばさん五人が座ってる。


 マヂここドコ?

 ゥチの部屋じゃなぃ。ゥチの家でもなぃ。


 しかも、ゥチもスーツ着てる。

 何がどぅなってるの?

 ぁそこに鏡ぁるじゃん。


 ゥチゎ椅子から起き上がると、ぉじさんたちを無視して大きな姿見の前に立った。


「ぅゎぁ…マヂ社長じゃん…。」


 鏡にゎスタイルの良ぃシュッとしたィヶぉじが立っていた。スーツもきっと海外の高級なヤツ。

 アズマじゃん。元Show-men-timeのリーダーで、今ゎ事務所の社長。


 鏡の中のアズマがゥチと全く同じ動きをする。

 ゥチ、アズマになってる!


 どゅコト? どゅコト?


「アズマさん、本当に大丈夫ですか?」

「こんな時なんですから、しっかりしてください!」

「新社長もお疲れなんだろう…。」


 ゥチがアズマだから、みんなゥチを社長って呼んでるのか。

 そぅだよね~。

 よく見ると、座ってるぉじさんぉばさんの中にも、テレビで見たコトぁるよぅな顔。


 ってか! なにこれ、ちょぉヤバぃ。マヂヤバぃ。

 ワケ分かんなぃ。助けて。どぉなってるの?


「皆さん、ちょっと休憩にしましょう。一時間だけ…また十六時に、ここへ集合で。」


 猪ッチが時計を見ながらそぅ言ぅと、ぉじさんたちも「そうしましょうか」とか言って立ち上がる。


「新社長、ここが正念場ですよ。」


 鏡の前でキョドるゥチに、ぉばさんが声を掛けてから部屋を出てぃく。


「は、はぁ。」


 ゥチゎ気の抜けた返事しかできん。

 みんな部屋を出て行って、最後に猪ッチだけが残る。


「アズマさん、どうかされたんですか? 先程から様子がおかしいですが。あまり時間もありませんが、少しでも休んでください。」


 猪ッチも部屋を出ょぅとするので、腕を掴んで引き戻す。


「待って待って待って猪ッチ! マヂ無理だから。これってどゅコトなん? ねねね、どぉなってんの? ちょぉヤバィッしょ。ヤバすぎっしょ!」


 ゥチゎ自分でも何言ってるか分かんなぃけど、とりぁえずまくし立てた。

 こんな所で一人にされたら死ぬし。


「お、落ち着いてください。社長。」

「ゥチ、社長じゃなぃもん…」


 もぉ我慢できん。涙が溢れてくる。

 猪ッチの腕にすがって泣き崩れた。


「ちょっと、アズマさん?」

「グズっ、ア…ズマじゃ…なぃもぉぉん。ぴぇん。いや、ぴぇん超えてぱぉん。」


 ゥチが落ち着ぃて話できるよぅになるまで、十分以上かかった。


***


「つまり君は、寝て起きたら突然アズマ社長になっていたと。」

「ぅん…」


 猪ッチゎ腕組をして小首を傾げる。

 ゥチのつたなぃ説明を真剣に聞ぃてくれたけど、こんな話をちゃんと信じてくれるかな…?


「これは転生モノだ!」

「てんせぃ??」

「昨日までは普通のフリーターの女の子だったのに、起きたら有名人になっていた。これは典型的な転生モノです。」


 ゥチにゎ分からんけれど、猪ッチゎ一人でめっちゃ頷ぃてる。この状況が理解できるらしぃ。やっぱィヶぉじは凄ぃ頭良ぃんだ。


「恐らく……これは異世界転生ではないから、人生やりなおし系とか歴史改変モノの転生に違いない。」

「ぃせかぃ??? かぃへん???」

「しかし、君は神様にも会っていないようだから、チート能力の付与も期待できない。」

「ちぃと???」


 頭良ぃ人ゎ何言ってるか分からん時がぁるから困る。

 でも、ゥチがアズマぢゃなぃってコトゎ分かってもらえた。良かった。


「恐らくですが…、極度の疲労からアズマさんの魂が一瞬休眠状態になった所に、君の魂が転生してきてしまったのでしょう。」


 猪ッチゎ真剣な目でゥチを見つめる。

 …分からん。猪ッチがそぅ言ってるんから、多分本当なんだろぅ。


「こういうのは直ぐには元に戻る事はありません。数週間…、下手したら数カ月はこのままかも知れない。」

「マヂかぁ…。」


 二人で無言の時間が流れる。

 でも、ゥチ良ぃコトを思ぃつぃた。


「社長ゎ病気ってコトにして、元に戻るまで隠れてたら良ぃじゃん!」


 だけど猪ッチゎ首を横に振った。


「今、事務所の一番大事な時です。このタイミングで新社長が居ないなんて事はできません。それこそ致命的です。」


 チメーテキかぁ。かなりヤバぃってコトだょね。


「どうしたら良いんだ。」

「どぅしたら良ぃんでしょ。」


 ゥチら二人ゎお互いに途方に暮れていた。

 だけど、こぅしてたって、なんも始まらなぃょね。

 ゥチゎ椅子から立ち上がって、右手を強く握りしめた。そして決意する。


「でも、ゥチはアズマになっちゃったんだし、もぅ、なんとかするっきゃなぃっしょ。」

「なんとかって…」

「ゥチが社長をゃるしかなぃ! そうでしょ!?」

「社長…。確かにそれしか方法がないか。ん……仕方ない。」

「ゥチ頑張るし、猪っちも手伝ってょ。」


 猪ッチゎ優しぃ顔で、力強く頷ぃてくれた。


「お願いします。」


 頑張る。ゥチ、芸能界のコトとか分かんなぃけど、ィヶメンちょぉ大好きだし、事務所所属のァィドルもグループも沢山知ってるから何とかなるはず。


 ……もしかしたら、事務所のィヶメンたちとぉ知り合ぃになったり、仲良くなったりできるかも?

 これゎテンションぁがる!


「で、ゥチ何したら良ぃの?」

「早速なのですが…明後日は記者会見があるんです。」


 記者会見!?

 テレビでよく見るやつだ。

 沢山の人の前に立って、沢山の写真撮られて、沢山の質問攻めにぁうやつ。

 マヂかぁ。そっち方面で頑張らんとぃかんのか。


「本当の事は、できるだけ誰にもバレないようにしましょう。例え内部の人達でも、教えるのは最低限に留めて置かないと。」

「なんでぇ?」

「秘密を誰が漏らしてもおかしくない業界ですから。事務所の今の危機的な状況だって、誰かのリーク(タレコミ)が発端なはずです。だから他の人に本当の事は言わないようにしましょう。」

「んー、相手にウソつくときは自分にウソをつけってゃっだね。」

「ん…? えーっと…?」

「ほら、相手をだますときゎ、ゥチらの仲間にもウソをつくって言うじゃん。」

「敵を欺くにはまず味方から…ですか?」

「そう、多分それ! 猪ッチ、頭良ぃ!」


 猪ッチゎ、ふーっと大きなため息をつく。


「…と、とりあえず、俺だけでは無理ですね。樹理さんには本当の事を伝えましょう。」


 そぅ言ぅと、猪ッチゎスマホを取り出して電話しはじめた。


「樹理さん、至急社長室までお願いします。はい…少し、違います。…いえ、お一人で。…はい。来られたら説明します。…はい、はい。お願いします。」


 樹理?

 そんな名前知らなぃ。きっとァィドルじゃなぃ人だ。

 間を置かずに社長室へ入ってきたのは、部屋を出てく時にゥチに声を掛けてきたぉばさん。


「こちらは富士島樹理さん。事務所の現社長です。知っていますか?」

「な、なんとなく。」


 猪ッチがゥチにぉばさんを紹介する。

 ごめん。ホントゎ知らん。誰?

 現社長?

 ぁれ? アズマが社長ぢゃなぃの?


「何を今さら言ってんの? 猪原までおかしくなった? 一体どうしたの?」


 ぉばさんは、ちょっとぉ怒りモードでゥチに詰め寄ってきた。怖ぃ。

 すかさず猪ッチが、ゥチらの間に割って入る。


「樹里さん、ちょっと待ってください。今から俺が説明しますので。」


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