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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

少年は小さく復讐を誓う。

作者: 三上 空

私自身FPSゲームしたことないんでわからないですが、温かい目で・・・。

 ドパパパパパパ!!

 ッドン!!

 バリバリバリバリ!!

 パンッパンッ!


 スピーカーからはけたたましく獣性やらなんやらが鳴り響く。

 俺はこのごろ、パソコンでFPSのゲームをしている。

 マップ所に散らばる物資を集めて、徐々に縮まっていくサークル内で一番を決めるというモノ。

 それをソロで攻略している。

 別に特に意味は無い。

 


 ただ、銃相手にフライパンでぼっこ(鉄板制裁)するのが楽しいだけだ。

 避けるのだってなれれば難しくない。

 最初は単調に走っているように見えて、途中から変則的な動きをすればいいのだ。

 すればスナイパーでも、照準を合わせるのは楽じゃない。

 あとは、隠蔽(ハイド)からの不意打ち(アンブッシュ)で撲殺するだけだ。

 そしてこの手のゲームは足音が重大な役割を果たしており、俺は少し高いヘッドフォンを愛用していたのだが・・・それが昨日、いじめっ子にぶっ壊された。

 そしてキレる寸前だったのだが・・・何とか我慢し、録音していた音声を今、MCカードに移した。

 

 俺はイラついていた。

 まぁ、ゲームのためのヘッドフォンを壊されたからと言うほどみじめなものはないだろう。

 が、実は俺はこれが生命線だ。

 親譲りでゲーム好きだった俺は、中学に上がりすぐに自作でパソコンを作り、動画を投稿し始めた。

 そして、不幸にも高校入学寸前で両親は他界。

 俺は動画投稿サイトで広告を張り、生命線として生きている、一応バイトもしているがそれよりもそっちの稼ぎの方が安定する。

 月の光熱費等々で万札が羽をつけ飛び去る毎日だが、学費は奨学金を使い、今も高校に通わせてもらっているわけだ。

 赤点もあるが、状況が状況であり、それでの収益の多さもあいまって先生方の温情で留年は免れた。

 その命の源と言っていいほどのヘッドフォンを壊されて黙っていられる俺じゃない。

 俺は、つぎの日、いじめっ子に聞く。


 「なぁ、お前、koukiって知ってるか?」

 「ハァ!?おまぇ、あったりまえだろ?あの超有名yoetuberだろ?」

 「それ俺なんだ」

 「ハァ!?それはないわぁww」

 「何を持ってないと判断するかは別だけど、校長、教頭、担任、学年主任、または生徒会長も知ってるぞ」

 「・・・マジで言ってるのか」

 「あぁ、そして昨日お前がぶち壊したあのヘッドフォン。あれ、今どん位する値段だか見てみ?」

 「・・・・ハァ!?にじゅうまん!?」

 「そ、でその額も半端じゃないってわけ。そして俺は収入減を大幅カットする可能性だってある、よって君を器物損壊で訴える」

 「つ、捕まるのか?」

 「あー、それ以降は俺の管轄じゃない、校長先生、頼みました」

 「うむ、それでは行こうか、少年」

 「ま、待ちやがれ!あ、あれは俺じゃ、俺がやったんじゃねぇ!!」

 「わかった、それじゃぁ、これを見せてやる」

 

 昨日の起きた出来事を忠実に記録した録音機は、昨日の罵詈雑言と破壊音が鳴り響いていた。

 

 「さて、何か言うことがあるか?」

 「わ、悪かった!だ、だから!逮捕だけは・・・!!」 

 「考えておいてやるよ」


 こうして、俺は、ちょっとしたいじめっ子へ復讐したのだった。

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