8話 情報収集
この話は昨日投稿予定だったものです。
今週中にもう1話行ければいいなと思っています
(人にもよるそうですが、自分は1週間は日曜日開始の土曜日終わりと解釈してます)
冒険者の証は亜空間へと収納した。
この亜空間はどうしたかって?俺のスキルのフルマジックで使えるようになったのだ。
フルマジックの効果で空の属性の魔法が使えるようになり、亜空間へとつなげる事が可能となった。
この亜空間は一般的なマジックバックの上位版になる。
マジックバックは最大質量になるまでは大きさ問わずにものを入れることができる──と言われているが実際は限度がある。だがまあ普通の物は入れることができる。
そしてそれの上位である亜空間はというと、最大質量は使用者の最大魔力に比例する。しかも時を止める効果もあり、大きさは問わない。亜空間は本当に大きさを問わず、家すらも入れることができる。
さて、この魔法を魔力の暴走を習得した俺が使うとどうなるか、大体察しがつくだろう。
たぶんだが(レベルが最大になればの話だが)やろうと思えばこの星すらも亜空間へなげることができるだろう。ああ、ただし行きてる生物ははいらないからやったら全生物がこの星の中心へとまっしぐら。高温と高圧力によって…ここまで言えばわかるか。
ちなみに、地球だと地下2900メートルで125万気圧、摂氏2200度。中心部となると364万気圧、摂氏5500度となる、高温高圧力だな。
まあ何があってもそんなことはしないだろう。無関係の人までやることはない。
さて、まずは情報収集をしようと思う。
だが獣人だとああだこうだ言う人もいるだろう。さっきの人みたいに。
ということなので、尻尾を消し、狐耳を人間の耳へと変化させた。
2時間に及ぶ情報収集でわかったこと。
1、序列というのは、5種族内での強さのランキングを表す。
2年に一度、各種族5人出し、大規模な大会を行う。そこで強さを競い、序列が決まる。
この序列は獣人とドワーフにはそこまで大きな意味はない。
その理由は、3大種族でのハーフのときの名前を決めるっていう理由が大きいためだ。
例えば…そうだな、森精と人間のハーフの人がいるとしよう。この人の種族名は人間の序列が森精を超えていればハーフエルフ、森精の序列が人間を超えていればハーフエボルとなる。
なので、獣人とドワーフには関係ないのだ。まあ、なぜ?とは思うところも多々あるが知らん。
そして今年の序列は以下の通り。
1位、竜人
2位、人間
3位、森精
4位、ドワーフ
5位、獣人
獣人が最下位なのはすこし気に食わないが、なんか今年は色々と忙しかったらしく大会に人員を送れなかったらしい。誠に残念。
なぜ半獣人なのになんでこんなに獣人に肩入れするのか疑問に思っただろうか?理由はかんたんだ。俺に人間の面影がないためだ。だって獣耳に尻尾・・・人間のところがない。だから変化で常に狐の獣人としている。だから鑑定でも種族が獣人と出たのだ。
2、ここ2年で特に変わったようなことはなし。
上記の序列はかれこれ100年もまえからのことなので最近始まったことではない。
まあ、新たに勇者パーティができたというのはあるか。
1年前に災厄が来たらしく、そこで活躍した8人のパーティが新しく勇者パーティとして任命された。
新しい勇者パーティの悪い噂は無いようだ。といってもその噂は信じれるかと言ったら否のため信じてはいない。
3、例の勇者共はバカ。
さて、俺の復讐相手達のことだが、まあバカだ。
彼らが通った道と、最近廃れた町や村の位置を重ねると、一致する場所がある。その数は2や3ではない。
当の本人たちは「強い魔物がやってきた。俺らが戦って退かせたものの、村のみんなが犠牲となってしまった。悔やんでもくやみきれない」といっている。殺すぞ?あ、殺すことは確定してるんだった。
4、称号のもらえる大会は5日後。
いわば武闘会があり、その優勝賞品が[称号の水晶玉]というランダムで称号の手に入れられるものが景品となっている。
なぜ称号が優勝賞品なのかというと、称号である程度のスキルを得ることができるためだ。
例えば教育者の称号を手に入れたとしよう。この教育者の称号では、時間管理や教育などのスキルが手に入る。でも逆もあり、教育のスキルを覚えたら教育者の称号を得た、なんてことも十分に起こる。まあ深く考えないほうがいいな。
大会に出るには申し込みをしなければならない。期限は今日までで、受付は全ギルドからすることが可能ならしい。
そして明後日に予選が開始。予選では上位52までが本戦へと行くことができる。
そして5日後に本戦が開始。本戦では予選で勝ち残った人達+前回のトップ12の全64名のトーナメント戦だ。
受付が今日までなことを知り、急いで申し込みをした。
5、街の食べ物は美味い。
前世と比べると劣るが、それでも町のときよりは美味いご飯が多い。さすが街だ。
これが全ギルドを回って集めた情報の主なことだ。
え?最後おかしいだろって?飯の情報は必須だろ。これ定石。
やることがなくなったため、今の実力を確かめるべく冒険者ギルドで依頼を受けた。
依頼内容はコボルト討伐。
コボルトはそこまで強くはないが、全く鍛錬をしてない人は倒すのは難しいと言われている。
結果は圧勝、攻撃しようとしても回避できるし、刀で切りつけたらスパッって切れていった。
この刀だが、心の武で作ったものだ。他にも斧や杖などもできた。刀もできたため、俺は刀を使うことにした。ただ、刀だけだと心細いので鞘が出てこないかなと思っていると、鞘もできた。今は腰に装備している。
スッパスパとコボルトが切れる。もうコボルトが怯えているくらいだ。
「へぇ~、その武器ってそんな強いのか・・・」
いきなり後ろから声が聞こえた。
声の先には同年代であろう少女が立っている。さっきまで誰も居ないはずだったが・・・
「だれだ?」
「ああ、そんな警戒しないで。私も君の同志だから」
「…同志ってどういうことだ?」
「えっと、復讐者って言えばわかるかな?」
!?
「なぜそれを知っている」
言った後で、なんでこんな声が出たのかと思うほど黒い声が出た。暗いじゃなく黒い。
「そ、そういわないで、私のスキルでわかっただけだから」
どういうことだろうか?変化の効果で鑑定系スキルのexでないとわからないはずだが…
鑑定してみることにした。
シャテリア(人間)
称号
-救われた者 -復讐者
スキル
-契約(契約状態)1
-命の繋1 -光の力2 -
-復讐の心力1 -心の武1 -隠れし者1 -憎悪の共鳴1
鑑定して驚いた。こいつも復讐者だったのか・・・
「まあ、こんなところだとあれだしとりあえずギルドで話そうよ」