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6話 街の跡

「お、おう…」

《私から与えられるのはこれが最大だよ》

「って、その前になんで俺の年齢増えてるの!?」

《あ、それは死んだショックで長時間意識不明状態に陥ったんだよ。栄養とかはちゃんと与えたから安心して》

「そういう問題じゃないと思うんだけどなぁ…」


 2年間寝ていたのか…


「それで、この後はどうすればいい?」

《神を殺すために神殺しの称号を得てほしいんだ。封印でも構わないけど封印となると生贄必要だし大規模になるしそれなりの時間がかかるからおすすめはしない》

「神殺しって…ま、いいや。どうやって入手できるの?」

《ここから歩いてすぐの街で大会があるんだけど、この優勝賞品がランダムの称号入手だからその時に神殺しの称号が貰えるよ。でもその前にしておきたいことってある?ないなら街に案内するけど》

「…ならカラヨに行きたい」


 カラヨとは俺のいた町の名前だ。もう地図からは消えているだろうけど…


《わかった、でもその前に君も気になってるところに案内するよ》


 そしてフクワエの案内に従って進んだ。

 進んだ先には見たことのある服と、その服を着ている白骨化した骨がある。


《…言わなくてもわかるよね》

「ああ…シュリカ(・・・・)…だよな……」


 そして触ろうと思いしゃがんだ。

 その時、俺のポケットに何かが入っているのを感じた。


 俺のポケットには、あの時シュリカにあげたハズの腕輪が入っていた。

 そしてこの腕輪は普通の腕輪ではなかった。


シュリカの願いが入った腕輪

説明

-シュリカが大切な人の幸せを強く願ったためにスキルが付与された腕輪。大切な人がつけると強大な力が手に入る。

効果

-ヒューリ限定、意思の力ex


 意思の力とは、自分の感情が強ければ強いほど、自分の身体能力が上昇する効果がある。半アクティブスキル。

 半アクティブスキルというのは、意志の力はアクティブスキルでOFFはあるのだが、このスキルは感情に左右されるためONにしたからと言って必ずしも強化されるわけでは無いためだ。


 exというのは通常のレベル10の1つ上のレアリティだ。その力は10のときの2倍と言われている。10になっても、それなりの想いや力が無ければexにはならないらしい。


「シュリカ…うっ、うう………」


 それから数分、俺は泣き続けた。



◆◆◆



「………もう大丈夫」

《…そう、じゃあ町に案内するよ》

「ありがとう」


 そして再び案内の元進んでいく。


 数分もしないうちに、見たことのあるものが見えた。

 間違うことのない。俺とお母さんの家だったものだ。

 そこにはお母さんだろう、白骨化した人がいる。

 泣きそうになるが、ここで泣いてはいけない。手を合わせ、冥福を祈る。


 そして街の中を進んでいく。

 建物はすべて崩壊し、基本木で作られているため町の中心部、出入口付近の所は炭や灰化したものが沢山ある。


 そして避難所だったところへ続く洞窟が見えた。

 この洞窟は、沖縄のガマと同じようなものだ。

 火の魔法を使いあたりを照らしながら進んでいく。

 進んでいくたび、白骨化した遺体がある。奥に進めば進むほど、その数は増えていく。

 一番奥にはたくさんの遺体。どれとどれが同じ人のものかは全くわからないほどだ。


 洞窟を出て、冥福を祈る。


「…もういいや」

《わかった。街だけど、この町の出入口の方向からまっすぐに進んだ先の森の先にあるよ。私がいれるのはここまでだからあとは頑張ってね》


 そう言うとフクワエは消えていった。

 そして俺はフクワエの言った道を進んでいく。

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