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5話。油断大敵

ドラミミはまだ空を翔んでいた・・・

それもそのはず、ドラミミよりも妖猫の方が翔ぶ速さが遅いからである。

普通の魔物からしたら相当早いのだが・・・

ドラミミからしたら、遅過ぎてお話にならなかったのだ。



「妖猫は名前ってあるのか?」

「はぁはぁ・・・ありませんが?はぁはぁ・・・」

「やっぱ、無いかー妖猫でも良いんだか、名前決めても良いか?」

「はぁはぁ・・・ありがとうございます!はぁはぁ・・・はぁはぁ・・・」

「一旦休むか・・・」

「はぁはぁ・・・そんな・・・訳にははぁはぁ・・・」

「一旦休む。地上に降りるぞ?」

「はぁはぁ・・・すいません。」


一度ドラミミ達は地上に降りて、話しをする。

「ネコだから・・・モコでいいや。シロとかクロだと安直過ぎるしな」

「モコですか?」

「気に入らないなら、また考えるよ?」

「いえ!ありがとうございます!」

「そういえば、お前は性別どっちなんだ?」

「私は、女ですよ?」

「ならモコで丁度良かったか」

「ドラミミ様は、どちらですか?」

「ドラミミで良いよ。俺らミミック族に性別という概念は無いな」

「えっ?」

「語弊があるな。強く願う方に、俺らはなれる。と言った方が正解か」

「強く願う?」

「今俺は、性別がどちらでも無い。強いて言えば、男に近いが願ったわけじゃ無いから完璧な男じゃ無い」

「ミミック族は、結婚した際に子どもを産む時、性別を強く意識することで、性別が完全に分かれると言われてるな」

「別に結婚以外で強く意識すれば、性別は分かれる。あくまでも一例だな、結婚しない奴は関係無いからな」

「そうなんですか。ドラミミ様は、名前あるんですか?」

「それなんだが、早くに親が死んだから名前を聞いていない。」

「なら私が付けてもよろしいでしょうか?」

そう言うモコは、眼を輝せ尻尾をふりふり。

これは・・・汚い。

断れる筈が無いだろ!とドラミミは心の中で思った。


「好きにしろ」

「やった♪」

「じゃあー、ウダ様!ウダ様でどうですか?」

「ありがとうな、でも俺のテストを合格出来なければモコと呼ぶのも明日までだからな」

「頑張ります‼︎」

「じゃあ休憩も(ry」

グサッ。


モコの目の前でドラミミが剣で刺される。

ドラミミの体を貫通している剣。

大量の黒い血を流すドラミミを見て、モコは、怒り狂う。

そのモコの前進の毛が、真紅に染まり、眼は白と黒のオッドアイになる。

そしてモコの体格が、ゾウ程の体格に一瞬で膨れ上がり、牙は伸び、爪は刀のように鋭く伸び、体は、もふもふだった事を嘘だったかのように筋肉の鎧を纏い、まるで虎を彷彿させる姿になった。

「ヒャッハー‼︎黒龍だ!さっき手に入れた妖刀が役に立ったZE‼︎」

「貴様、生きて帰れると思うなよ。我が主ウダ様を刺した貴様は処刑だ!」

「ひぃぃぃぃぃぃいいい‼︎」

「お、お助けください‼︎まさかあなたのような、お方の【“餌”】だ(ry」

モコは、ウダを餌と言われた瞬間、目の前の冒険者の頭を噛み砕いていた。


モコが怒りが収まらず、視界が赤色に染まって行く。

頭の中で、“殺せ”、“殺せ”と何度も聞こえる・・・。

だがウダは黒い血を腹部から垂れ流しながら、起き上がる。

「おいおい、モコ。なんて女の子らしく無い格好になってるんだ。ゲフッゲフッ・・・」

ドラミミは、口から黒い血を吐く。

「ウダ様‼︎」

「大丈夫だ、心配するな。これがミミック族の血か・・・。初めて見たよ」

「ウダ様そんな!」

「大丈夫、お前より強い俺が死ぬわけ無いだろ?」

「ですが!」


ドラミミが刺された剣は、妖刀:鬼紅龍

その昔鬼が、怒り狂い、龍を殺し、龍の力を得た鬼が居た。

その鬼を怒りと憎しみを残したまま刀で殺した者が居たが、殺したせいで、妖刀となり刺した者の傷を治癒させず、逆に広げ、殺す妖刀となった。


「大丈夫、すぐ治る。少し寝かせてくれ、それより今のモコはふわふわなのか?ふわふわじゃ無いと嫌だな・・・」

そう言うとドラミミは深い眠りにつく。

「はい。ふわふわですよ、それとおやすみなさい・・・」

モコの瞳には、涙が溢れて居た。




読んで頂きありがとうございます。

5話です。

全小説100話目標です

まだまだ、先は長い笑

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