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第1話 現代から地獄へようこそ

 テーブルの上に大量の不採用通知の山を眺めながら天井にロープを吊しまさに首を吊ろうとしている1人の青年がいた。

 タカト「もう俺は何の未練もないんだ、このまま自殺してあの世に行ってやる。」

 足を支えているのは毎年オカンから仕送りで頂いていたミカンの入っていたダンボールを踏み台にしていた。

 タカト「オカンすまん、何の取り柄もない俺を一生懸命に育ててくれて。」

 幼い頃から育ててくれたオカンを思い出し涙が溢れでてくる。イカンイカンこれから自殺しようと考えているのに踏みとどまってしまう恐れがある。

 携帯が突如鳴り驚いたことにより、足の踏み場を蹴ってしまい、全体重がロープと首元にかかった。

タカト「うぐぅぁっ。」

 薄れていく視界の中携帯のディスプレイ画面には母が表示されていた。


 身体をさすられ、うっすらと目を開けると、小柄な女の子が立っていた。

 女の子「え〜とタカトさんですよね、早く立ち上がってくださいませんか。」

タカト「あ、あんた一体ここはどこなんだ。」

 周りを見渡すと上空は赤く周辺は何だか黒々とした煙が立ち込めていた。

女の子「ここは地獄の入り口ですね。タカトさん。」

タカト「じ、地獄だと、な、なんだってぇ〜。」

 ありえん、夢でも見てるんだろうか、それにしても妙に実体感があるというか。

女の子「私はリリネっていいます、まあ地獄の使い魔みたいな者でしてあなたを案内役として今ここにいるのですよ。」

 タカト「な、何を言っているんだ、ど、どうして僕がその地獄なんかにいるんだよ。」

リリネ「それはですね、タカトさんあなたは自ら首を吊って自殺しましたよね。」

タカト「え、あっ。」

走馬灯のように思い出す就活にうまくいかず、勢いでロープを購入し天井に吊るして、何かのはずみで足場を蹴飛ばしてしまいそのまま吊ってしまった事を。」

 リリネ「思い出したみたいですね、あなたみたいに命を粗末した方は天国にはいけず、地獄落ちという決まりなんですね、それは何となくあなたもご存じでしょう。」

 タカト「ぼ、僕ってこれからどうなるんでしょうか。」

リリネ「そうですねこれから10000年高山の針の山を歩き続け、その後は100000年間、地獄の鬼と魔獣達に鞭打ちの刑に火炙り数々の拷問を受けやがて身体は無くなり暗闇の中を永遠に彷徨う事になりますね。」

タカト「い、いやだぁ〜そんなの嫌だぁ〜リリネさんどうかどうかそのような残酷な仕打ちは勘弁してください。」

 土下座しながらリリネさんにこうべをたれる。

 リリネ「困りましたね〜そういう決まりなんですよね〜、それじゃあ行きましょうか〜タカトさん。」

 リリネさんに右手を掴まれ無理に連れて行かれる形となる、逃げようと抵抗しても離してくれず微動だにしない。

タカト「な、何でもしますから、どうかそれだけは許してください。」

 リリネ「う〜んそんなに地獄には行きたくないんですか〜タカトさん何でもしますってタカトさん本当に何でもするんですか?」

 も、もしかして地獄で地獄の仕打ちを受けなくて済むのか。

タカト「もちろんです、何でもしますよ、リリネさん何でもおっしゃってください。」

リリネ「そうですか、では私の願いを聞き入れてくれますか。」

タカト「わ、わかりました任せてください、リリネさんの言うこと何でも聞きますから。」

 軽はずみな発言をしているのはわかってはいるが地獄よりはマシなんじゃないかと考えていた矢先。

リリネ「今からタカトさんの別の世界に転生させます、そこを攻略してほしいんですね。」

タカト「転生、世界って漫画やアニメとかでよく言われる転生モノっていうやつ、ま、まさか現実に僕がそういうのに選ばれたのか。」

少し気持ちが高揚してくる、世界を救い英雄となる自分を想像するとワクワクが止まらない。

リリネ「ま、まあそういう感じかもしれませんね。タカトさんをこれからそこに飛ばしてもよろしいかしら?」

タカト「も、もちろんですよ、よろしくお願いします、ぜひ、ぜひ。」

リリネ「その世界は一筋ならではいきません、私は数多くの人間をそこに飛ばして来ましたがまだ1人も攻略できていないんですよ。」

タカト「ひ、1人も。」

リリネ「1人もいません、それと死ぬ気で攻略に立ち向かってください、あまり長引いて日付が経過していくとますます攻略が困難になっていきますので。」

タカト「とにかく攻略に突き進んでゴールに向かえばいいんですね。」

リリネ「まあそういうことですね、タカトさんチャレンジしてみますか?」

タカト「はい。」

一つ返事で了承しリリネさんに別の世界へと転生してもらいことになった。

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